チ。2巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
C教から公認されている天動説ではなく、異端である地動説を研究する者達。
処刑や拷問されることを恐れずに自分の意思を貫き、地動説を証明する為に資料を残すことを選択したラファウ。
彼の自殺から10年後、ある男二人が研究資料の入った木箱を見つけます。
果たして彼らはどんな人物でどんな物語が展開していくのかー。
『チ。』2巻には第5話から第12話が収録されています。
チ。2巻のネタバレ、あらすじ
第5話 宇宙の中心
地球が宇宙の中心であり、地球は位が低く穢れている。
夜空がいつもきれいなのは穢れた地球から見上げているからで、宇宙は下等な地球とは調和しないと教えられてきたオクジ―。
その為幼いころから空を見上げることが苦手な彼は、貴族から決闘を依頼された代闘士でした。
他の市民から殺人者として蔑まれている代闘士ですが、オクジ―は今まで殺してきた人々は誰一人として満足そうな顔をして死ぬ人がいないことに悲しんでいました。
そんなネガティブなオクジ―に、仕事仲間のグラスがこのような世界でも絶対の信頼をおける物を見つけたと彼に教えようとします。
果たしてその希望とは何なのか―。
第6話 火星の観測記録
火星の規則正しく動く軌道こそが完璧で、それを見ることが出来る地球にいる彼らも捨てたものではないと熱く語るグラス。
その隣で飲んでいた上流市民が、観測を始めた時期が悪かった、と意味深な言葉をつぶやきます。
彼の一言に気分を害するグラスでしたが、果たして彼の言葉の真意とは一体何なのかー。
第7話 選択の自由
異端者を輸送する際の警護の任務に就くことになったグラスとオクジ―。
そこには異端審問官のノヴァクの姿もありました。
その輸送中、異端者がグラスとオクジ―に話しかけます。
この地球が天国なんかよりも美しいという事だと信じたいのでは、と核心をついたことを聞かれます。
そして一生快適な自己否定に留まるか、すべてを捨てて自己肯定に賭けて出るかという選択肢を与えられます。彼ら二人が選んだ選択肢とは―。
第8話 期待
異端者の言葉を信じ、すべてを捨てることを選んだ二人。
しかしノヴァクの素早し判断により、追い詰められ殺されそうになる二人。
そこに異端者が現れ彼らの身代わりにとなり、どうにか切り抜けることができました。
ようやく目的としている木箱にたどり着きましたが、彼らでは書いている内容が読めませんでした。
一体どのように資料を活用していくのか―。
第9話 期待
何とか追ってから逃げ切り木箱を見つけた二人。
しかし文字の読めない彼らは、思想上の禁忌で左遷された修道士を頼りに旅を始めます。
その道中、グラスはこれ以上オクジ―を道連れにすることは出来ないと、このまま村に戻りすべてを通報するか、1つ目の選択肢を無視してこの世界に期待することの2択を迫ります。
オクジ―が選んだ答えとは―。
第10話 バデーニ
修道院にいた際に想定を超えた勉強は許されず、毎回懲罰を受けていたバデーニ。
いつか来る特別な瞬間を待ち続け、禁書を読ませてらうよう修道院長へ頼みます。
しかし、禁書を見たら目を焼くことになると忠告を受けることに。
ある時、修道院長の部屋に禁書があることを見つけたバデーニは目が焼かれることを承知の上で中身を見ることになります。
果たして禁書の中身にはどんな内容が書かれているのか―。
第11話 宇宙が変わる
バデーニの下にやってきたオクジ―。バデーニにグラスの描いた火星の観測日誌を渡します。
その流れで資料を見てもらうように依頼をするも、俗人の話は当てにならないと一度は断ります。
しかし、傲慢な態度を変えない限り特別にはなれないというかつての修道院長の言葉が頭によぎるバデーニ。
オクジ―を引き留め資料を見せてもらうことにしますが、果たしてその資料の有用性とは―。
第12話 世界を動かせ
宇宙が変わると言い出したバデーニ。
火星の逆行の説明をするもよく理解できないオクジ―でしたが、バデーニが地球は動いており宇宙と地球は調和していると言い換えると、内容を理解しました。
しかしそんなことがあり得るのか、夜空を見上げたオクジ―は今日の夜空が「なんか綺麗だ」と感じます。
その「なんか」を「絶対」にする方法が一つだけあるというバデーニ。
果たして二人はどのようにして「絶対」にしていくのか―。
チ。2巻の感想
文字も読めない下流階級であったグラスとオクジ―は異端教徒に言われた話を信じどうにか木箱にたどり着けました。
しかし彼らの力だけではこの資料の活用の仕方さえわからずに、思想上の禁忌で左遷されたバデーニを訪ねることになります。
ようやくバデーニに会うことのできたオクジ―も、バデーニに俗人の戯言として相手にされなかったものの、火星の観測日誌などのお陰で資料を見てもらうことになります。
資料を読んだバデーニは地球が動いているという内容が書かれている事を理解します。
字の読めないオクジ―がどうにか資料を博識な修道士であるバデーニに繋いだことにより、少しずつ「地動説」を世界に訴える為の流れが出来てきたのだと考えます。
今後彼らがどのように地動説を証明し、世界に公表するために行動していく点も今後の見どころです。
この2巻では全く関係のないオクジ―達が資料を手に入れたとこから物語が始まりますが、ノヴァクの出現などラファウの時代の流れも引き継いだ展開となっており、興味深いところです。
この先が気になります。
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