チ。1巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
舞台は15世紀(前期)、ある国での背教者の拷問から物語は始まります。
12歳で大学に合格したラファウは、「合理的に生きる」を信条に生きていました。
ある日、父から天文の勉強を辞めるように言われ、「禁じられた研究」をしていた父の友人の身柄を引き取るよう頼まれます。
その人との出会いがラファウの人生を左右していくことに―。
「チ。」1巻には第1話から第4話が収録されています。
チ。1巻のネタバレ、あらすじと感想
第1話 地動説
12歳で大学へ合格するラファウは常に合理的に考え、人生はすごくちょろいものだと考えていました。
この国では異端者が拷問や公開処刑をされている光景が日常茶飯事でした。
ある時、父の知人で異端者であるフベルトの身柄を引き取りに行きました。
ラファウの六等星まで書かれた観測記録をみたフベルトは目の不自由な自分に代わって天体観測を手伝うようにラファウを脅迫します。
フベルトが知っていた観測地点は非常によく星が見える場所でした。
感動しているラファウにフベルトは宇宙がどういう形をしているのか聞きました。
ラファウは地球を中心にほかの天体が回っている複雑な図形を描きます。
そしてまたこの真理が美しいか問われます。
複雑であまり美しくないと答えたラファウに、フベルトは地球を中心に回っているのではなく、地球が自転し、太陽の周りを回っており、美しさと理屈が落ち合う真理に行き着くことを話します。
そして、これを「地動説」と呼び、禁じられた研究であったことを打ち明けます。
この考えがラファウにどのような影響を与えることになるのか―。
第2話 やり残したこと
C教が公認している「天動説」に対して「地動説」という考え方。
ラファウは、一度はこんな発想もあるものだと驚嘆するものの、冷静に考えてこの説は間違いで、こんな直観に命を預けることは愚かだと言い切ります。
命を懸けてまでこのような研究をするフベルトは正気ではないといいながらも、帰路の途中に自転と公転について考え始めるラファウ。
ラファウは仮に地球が自転と公転をしており、すべてが合理的に動いてしまったらと考えると、この説が非常に美しいと思ってしまいました。
そして翌日もフベルトの研究を手伝いに行きましたが、観測は今日で終わりと言われ、去り際に「自分の為に天文をやれ」と言われます。
家に着いたラファウの前には異端審問官のノヴァクが立っていました。
昨夜ラファウが書いた地動説を表すノートを見つけられてしまいます。
そこにフベルトが現れ、それは自分の物でラファウは関係ないと言い張り、処刑されることになります。
去り際にフベルトからペンダントを受け取るラファウ。
やり残したことは?と聞いたラファウに対してフベルトは―。
第3話 直感
フベルトから預かったペンダントに示された場所にあった木箱。
そこには過去に地動説を信じた人の研究資料と手紙が入っていました。
一度は燃やそうとしたラファウは自分の直感を信じ火を消し止めます。
そして大学でも天文を勉強することに決めます。それから家でも地動説の研究を始めます。
毎回、研究資料を燃やして証拠隠滅していたものの、ある日その燃え殻が机に置かれ計算も修正されていました。
実は父にもフベルトと同様地動説の異端の前科がありました。
ノヴァクからもしラファウが異端研究を行っている事を知りながら密告しない場合、処刑は免れないと脅します。
そしてラファウは初犯の為、改心すれば釈放されることを告げられます。
その夜、ラファウが父に計算修正について聞こうとしますが、話を遮り、地動説は証明できるか聞かれます。
証明できると答えたラファウに、父は詳しいことは明日話そうと言います。
翌日目を覚ますとそこには異端審問官のノヴァク達が囲んでいました。
果たしてラファウは無事釈放されるのか―。
第4話 感動
ラファウは裁判で改心を宣言し資料を燃やせば許されると聞きます。
その夜、今までもなんとかなってきた、なのになぜこんな事をやっているのか、今後どうすべきか思いを張り巡らせるラファウ。
地動説なんて何の意味もないと考えるも、地動説と出会う前よりもはっきりと宇宙がよく見え、すごく美しいことに気付きます。
翌日の裁判で地動説を信じていると宣言するラファウ。
その夜、ノヴァクが牢屋を訪れなぜこんな風に台無しにしたのか尋ねます。
その理由は資料を焼かない方が地動説の為になると思ったからだと答えるラファウ。
この思想は一組織が管理できるような代物ではなく、自分が死のうがまた別の誰かが同じような研究を始める、一種の流行り病のようなものだと言います。
そして、ラファウは自分のワインに毒を入れ自殺してしまいます。
それから10年後、ある誰かがラファウの残した木箱を見つけることになります。
果たしてその人物の運命とはー。
チ。1巻の感想
C教が公認している「天動説」が唯一であり、「地動説」の研究をすることが異端で、処罰の対象となっている世界がこの物語の舞台になります。
12歳で大学に合格する程頭のよいラファウも学者であり、異端研究で捕まっていたフベルトとの出会いをきっかけに人生の歯車が大きく狂っていきます。
彼は地動説の研究をしており、ラファウも天体観測を手伝うことを通してその説の正しさを感じ始めます。
それが異端審問官にバレ、捕まることになりますが、改心の機会をふいにしてでも自分の直感を貫き通し、最後には自殺をしてまで意思を貫き通します。
その10年後また別の人に受け継がれるようなストーリーで、異端とされている地動説の魅力に取りつかれた人達の物語が続いていく展開になっております。
木箱を残した人とは一体誰なのか、どういった物語を紡ぎながら地動説であることを証明していくのかがこの作品の見どころになります。
この第1巻では地動説を異端としている世界の異様さについて触れながら、地動説を信じる人達の強い意志に感動する内容となっております。
さてこの後、話はどのように進むのでしょうか。楽しみです。
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