魔法使いの嫁 18巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
フィロメラを追いサージェント家に辿り着いたチセたち。
屋敷の中でアルキュオネの案内によりフィロメラの居る部屋に入ります。
ルーシーはフィロメラに詰め寄ると、魔術書と同化したフィロメラは暴走を起こすのでした・・。
魔法使いの嫁 18巻には第86篇から第90編が収録されています。
魔法使いの嫁 18巻のネタバレ、あらすじ
第86篇 A burnt child dreads the fire.Ⅰ
フィロメラが居る部屋に入ったチセ、ルーシー、アイザック。
壁に掛けてあったクモの標本を見たルーシーがフィロメラを問い詰めます。
すると、フィロメラは魔力暴走を起こしたかのようになり、4人は混濁した意識の中に取り込まれてしまいました。
フィロメラの意識はバラバラになります。
自分が何者かも分からないでいたところを、チセが手を引きながらバラバラになってしまった意識のカケラを集めていきます。
4人の意識が混ざり合ってしまった為に、カケラを探す途中ではチセの意識も垣間見えました。
ある程度カケラを集めると、フィロメラとしての自覚が出来ました。
チセのカケラを見たフィロメラは、いくつか自分の境遇と重なるものを感じながらも、何故自分を助けようとしてくれるのかとチセに聞きました。
わたしも沢山の人に助けてもらった。自分を大事にしていいと教えてもらった。
だから、同じ様な目をしていたフィロメラを助けることが出来たら、昔の自分も助ける事が出来るんじゃないかと思った。と答えるのでした。
そろそろ他の二人のカケラも集めなければと、モノ作りが得意なアイザックは、意識の中の図工室で拾いあげます。勉強が得意なルーシーは図書室で。
意識が混ざる前にフィロメラが自身の感情として怒れたことについて、ルーシーは自分の意志で動きなさいとフィロメラに言いました。
しかし、フィロメラの抑圧された感情は簡単には解けそうにはありませんでした。
第87篇 A burnt child dreads the fire.Ⅱ
フィロメラのカケラが流れると、ルーシーの一族がどのように滅ぼされたのかが分かる場面と、その時のフィロメラの感情が映し出されました。
そしてカルナマゴスの遺言書を使って魔力を集めるようにリズベスが命じる場面へと変わります。
フィロメラはそこから先へは見られまいと、強い意志で断ち切ります。
ルーシーは一族が滅ばされた時に何故フィロメラがそこに居たのか。
また何故カルナマゴスの遺言書を使い魔力を集めたのかの理由よりも、今までカレッジでどんな気持ちで過ごしてきたのかを問い詰めました。
しかし、フィロメラは自身の感情は全て否定され抑圧された環境の中で、いったいどう対応すれば良かったのか分からないと反論するのでした。
それは誰にも答えることは出来ない。
でも、今のきみは言っていいんだ。言えば誰かが力を貸してくれる。とアイザックが答えます。
そんな人は居ない。とフィロメラが返します。
たとえ居なくても、どうにかなりたいなら叫んで欲しい。とチセが言いました。
あなたは何がしたいの?とルーシーが聞きます。
フィロメラが答えようとした時、遺言書がフィロメラを連れて行ってしまいました。
その頃、エリアスはリズベスによって支配を受けていたアルキュオネの縛りを解いていました。
支配を受けなくなったアルキュオネは全てを思い出した様で、フィロメラの元へと向かうのでした。
第88篇 Give a thief enough rope and he’ll hang himself.Ⅰ
フィロメラと同化したカルナマゴスの遺言書から脱出したチセたち。
その場には居なかったフィロメラを追い、フィロメラの真の意志を確かめることを確認し合いました。
その頃、リズベスと対面したフィロメラ。
未だに囚われた心は自分の本当の気持ちが分からず、揺らぎあぐねたところでリズベスに囚われてしまいました。
リズベスは魔力を集めてフィロメラの両親を戻すということではなく、自身の息子アダムだけを戻す為にフィロメラを贄(にえ)として使うのだと明かすのでした。
自分は何の為にこんなことをしてきたのだろうと、嘆き悲しむフィロメラの元にチセたちがやって来ました。
チセはフィロメラに、あなたはどうなりたい。とフィロメラ自身の意志を聞きます。
フィロメラは自分の意志で助けを求めました。
チセはすぐさま術を解こうとしますが、簡単に触れるべきではないと。エリアスに止められます。
するとルーシーがパズルを魔法で簡単に解いたようにやれば出来る。とチセに言いました。
チセはアイザックに術を解く鍵となる道具を頼み、魔法で陣を解きに掛かりました。
詠唱が終わると陣は解けフィロメラを助け出すことが叶うのでした。
第89篇 Give a thief enough rope and he’ll hang himself.Ⅱ
フィロメラを救い出し、術を壊したはずでしたが、今度はリズベスがカルナマゴスの遺言書と同化を始めました。
術は壊したものの、カルナマゴスの遺言書から出て来ようとしているものにリズベスまでもが引っぱられているのでした。
何の関係も無いお前たちが何故しゃしゃり出てくる。とリズベスは叫びます。
助けを求める人に手を差しのべないのは私は嫌だ。
あなたのやろうとしていることにはあなたの道理であって、私のではない。
それでフィロメラが使われるのなら止めます。とリズベスに向かってチセは答えました。
その時、チセとリズベスの間に割って入る様に人狼が現れるのでした。
リズベスによって人狼にかけられていた精神操作はゾーイにより解かれています。
人狼は取られた子を返すようにリズベスに訴えますが、既にこの世に居ないとリズベスが告げます。
すると、そんな事は信じられないとリズベスに向かっていくのでした。
リズベスは向かってくる人狼に攻撃を仕掛けますが、人狼を守ったのはアルキュオネでした。
リズベスに穿かれたアルキュオネの中で何かが弾け、そこから思いもよらない人が姿を現すのでした。
第90篇 Of two evils choose the less.Ⅰ
幼い頃から呪術が好きだったアダム。
それは幾千年も前から続く人間の欲望が呪術を通して垣間見えるからでした。
アダムは呪術を極め、イリスと共にサージェント家を離れました。
しかし、自分に執着しているリズベスがいつ現れるかもしれません。
フィロメラの盾としてアルキュオネを生成し、その中に最後の盾として呪いを仕込んでおきました。
悪意によって壊された時に発動するためです。
そして、リズベスによって壊されたアルキュオネの中にからアダムの形をした呪いが現れたのでした。
僕はアナタを壊すべきなのさ。
そう言ってリズベスとカルナマゴスが混ざったものを消そうとします。
横取りをしないで。そう言って来たのはルーシーでした。
リズベスが何故ウェブスター一族を滅ぼそうとしたのかまだ聞いていない。
勝手に殺してそれで解決にはならない。
そうアダムに喰い付きますが、僕には関係がないし呪いは僕の憎悪だからと止める気はない様でした。
アダムがリズベスを追い込んでいくと、カルナマゴスがリズベスを吸収したかのようにリズベスは消えてしまいました。
そこにカルナマゴスに私の獲物を返せと叫び人狼が向かっていきましたが、それを止めるものが現れるのでした。
魔法使いの嫁 18巻の感想
魔術書と同化したフィロメラを追ってきたチセたち。
屋敷への侵入を阻止しようとサージェント家の使用人?が武器を持って現れますが、ユールの神が現れて蹴散らしに掛かりました。
その間に屋敷に潜入してフィロメラを発見するも、ルーシーの厳しい問いに魔力暴走を起こします。
取り込まれてしまったチセたちはバラバラになった意識を集めて元に戻る事に成功しました。
しかし、フィロメラに掛けられているリズベスの抑圧制御精神支配(表現が難しいですが)からは完全に逃れる事が出来ずに、リズベスに抑えられてしまいました。
この物語では、リズベスの魔術によって精神支配されていることになっています。
親やそれに近い人物から抑圧とも分からない状態での精神支配とは、非常に虚しいことだと思います。
ただ、当人はそれが普通で当たり前だと感じているので、周りが何を言っても聞く耳を持つことがないのです。
当人がそれに気づかない限り、精神支配の解除は難しいですね。
今回、フィロメラの精神支配はチセ、ルーシー、アイザックのおかげで本当の自分の意思に気付いたから解除出来たのだと思います。
そして今度はリズベスが魔術書と同化し、アルキュオネの中から現れたのはアダムの呪いです。
このままアダムの呪いによって騒動は終息していくのでしょうか。
次巻が楽しみですね。
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