復讐の未亡人 3巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
温かい家庭の自分の居場所を無残にも奪われ、壊されてしまった少女・凛。
かけがいの無い弟や優しかった母を失い、失墜の絶望の中で密と出逢い、大切なものを全て奪った男に復讐して相手を破滅へと追い込む術を学びます。
かつて一人の少女が成した、完全なる復讐劇で得た知識を学び、反撃できない者は淘汰され、それに抗う者は生き残る事が出来ると言う事実を知る凛。
復讐は悪い事ではなく、良い事だと伝える密の柔らかな返答に、凛は静かに、その知識をその身に取り込んでいきます。
はたして、家族を奪ったあの男に、完全な破滅を与える事が出来るのでしょうか?
「復讐の未亡人」3巻には14話から17話が収録されています。
復讐の未亡人 3巻のネタバレ、あらすじ
第14話 ネズミちゃん
隣人の和代に食事へと誘われた凛。
しかし普段から食べ慣れていない食事を前に、不作法な姿を見せてしまう彼女は、和代に見下され、馬鹿にされてしまいます。
自分の親に構ってもらえないから他人の自宅に入り浸る子どもがいたと、かつての自身の幼い頃の記憶を語る和代。
その子にある日、言われた言葉。あなたのパパとママはあなたを愛していない、私を愛していると…。
その子に返した和代の言葉は、パパもママも私なんかより、あなたが可愛いと思っているのよ。
嬉しそうに笑うその子を見て、和代は心の底から馬鹿にします。
家族からはネズミと馬鹿にされていたにと、その子を見下していた事を自慢げに語る和代。
しかし凛は、それを見透かしたように告げます。
ネズミと馬鹿にされていたのはあなたではないのか…。
全てを見透かす凛に悪魔と取り乱す和代。
凛は、そんな和代に動じることなく平手を打ち、もう見飽きたと、ただ冷静に告げます。
あの男に比べればまったく怖くないと、大人以上に毅然とする凛。
それは密の様な強さの憧れから凛が学んだものでした。
食事を終え密の元へと戻る凛は、彼女の失った夫の優吾の存在を知ります。
そして凛は訊ねます。
今もその人の事が好きなのか、と。
静かに、ええ、と密は答えます。
今も愛している事を伝える密に凛は、今の夫である真言は、その事で怒らないのかと訊ねます。
その問いに、もし怒るなら一緒にはいないと、告げる密の言葉に、じゃあなんで私の母親は、あんな男にすがってしまったのだろうかと悩みます。
その悩みに密は答えてあげます。
はたして、その答えは?
第15話 悪夢
凛は夢を見ていました…。
それは本当の父親との僅かな時間を過ごしたころの夢。
まだ幸せだった頃の夢でした。
ふくよかだった父が病気でやせ細り、心配する凛を気遣い、もうこの世からいなくなる自分の分までお母さんを守ってほしいと託して命を終えた、優しかった本当の父親。
彼が残してくれた遺産で、それなりの生活を送る事が出来る筈だったのに、全ては、あの男が奪ってしまったと、凛は辛い過去を思い出してしまいます。
パート先で偶然に知り合ってしまい、そのまま引きずり込まれる様に、母親の寂しさに寄生した、あの男。
勝浦恭人。
あいつのせいで全てがおかしくなり、壊れてしまった。そして自分の大切な親友にまで手を出そうとする男に、声を上げて飛び起きてしまう凛。
夢から目覚めた彼女は、密に優しく介抱されます。
悪夢を見せてしまったと謝罪する密。
良い匂いがすると視線を向ければ、香りを放つ香水が置かれていました。
香りには脳の感じる部分を直接に刺激する作用があり、脳を癒す事もあれば、悪夢を見せる事もあり怖い想いをさせてしまったと、密は謝ります。
でも凛はこの匂いが好きだと言い、この香りの名前を訊ねます。
密はこの香水には決まった名前は無く、気に入った精油の匂いを混ぜて作った代物でした。
それはまるで魔女の魔法の薬みたいと、凛はつぶやき、密も、これは使い方によっては薬にも毒にもなると告げます。
そんな密に、復讐は悪い事なのか、と凛は訊ねます。
その問いに密は自分の答えを優しく、そして静かに語ります。
第16話 虚言癖
密は凛の問いに、復讐はとても良いものだと知っていると答えました。
不当な扱いを受けて、反撃できない者の遺伝子は淘汰されてしまう。
生き残った遺伝子が私達と。
復讐を行い、生き延びてきたからこそ、今の自分達がいるのだと告げ、密はそのまま、とある一人の少女が行った復讐劇を伝えます。
それは女の子が、自分の家族に復讐をする話。
それはまだ、密が美月として過ごしていた頃のお話でした。
美月の母・薫は再婚を決意し、医師である村神圭司と、その息子の康宏を家族として迎え入れました。
圭司の狙いは美月であり、彼女の美しい容姿に惹かれ、薫の事を渋々と受け入れ、美しい美月を娘として迎え入れたのです。
薫は美月とはまるで似てはおらず、本当に娘なのかと康宏に問われてしまうも、美月はしれっと答えます。
母は多くの男性と付き合い、結果として自分が産まれたのだ、と。
でもそんな母親の生き方は一生懸命で好きだと答え、それを薄気味悪く感じる康宏。
結果として薫と圭司は結婚し、美月は家族として薫の下へと戻る事となります。
実の母親から瞳が不気味だと言われ、普段は母の妹である叔母さんの優衣の家で生活をしていた美月。
大好きな優吾と離れ離れになってしまうと、別れの日に、彼との逢瀬を身体中で感じていた美月。
離れる事に不安がる優吾に、すぐに戻るからと優しく呟きます。
彼とキスをして、母・薫と共に実家へと戻る中、自分の事を好きかと訊ねます。
しかし母からは運転中に話しかけるなと叱責され、美月は冷静に謝り、そして何かを受け入れていました。
第17話 耐えて耐えて耐えて耐えて…
美月が実家へ戻るも、その扱いはあまりにもお粗末でした。
まるで使用人のように家の家事は全て美月が行い、料理の支度も彼女がするといった具合に、全ての雑用を押しつけられてしまいました。
そんな中…。
叔母の優衣にもしもの時にと手渡された携帯電話が康宏に見つかり、それを薫に知られて取り上げられ、壊されてしまいます。
こんなものを持っていると、危ない目にあうと言いながら、躊躇なく携帯を壊す薫。
そんな薫の行為を見て康宏は圭司を呼びますが、うろたえる薫を見て微笑む美月に、苛立ちを覚えた薫は美月を殴り飛ばしてしまいます。
圭司が訪れ、何も無かったように振舞う美月。
夕食を食べず、一人で自室で過ごす美月に、康宏は彼女が母親に愛されていない事を知り、何をされても守られない立場にあると察し、彼女を辱めてきます。
風呂場にてシャワーを浴びている彼女の姿を携帯電話で撮影し、不良仲間に送信し、彼女で小遣い稼ぎを目論む康宏。
そんな状況の中で美月は、何事も無いように、今は耐える時期と、自分に言い聞かせていました。
圭司に迫られ、キスを無理矢理にされてしまう美月は、次は自分の番だと、静かに報復を待ちわびていました。
その事を知らない三人…。
破滅の時は近づいています。
復讐の未亡人 3巻の感想
いやはやと、3巻もおもしろ怖い内容でストーリーが進んでいきます。
それにしても、何にしても、凛ちゃんがあまりにも可哀想です。
あんなにも頭が良いにもかかわらず、聡明な子ゆえに悩みが尽きず、世の理不尽に振り回され続けて流されてしまった彼女。
義理の父こと恭人の存在は、もはや毒親では生易しい表現でしかなく、あまりにも鬼畜のクズとも言うべき、諸悪の根源とも言うべき存在でしかありません。
凛ちゃんのお母さんも、夫を失った寂しさで隙を突かれたのはいたたまれませんが、あんなクズに身を任せてしまうとはと、喪失感ゆえの心の隙は恐ろしいものですね。
人の弱みに付け入るクズな恭人が、凛ちゃんにどんな復讐を喰らわされてしまうのかと、これからの展開が注目です。
さて、そんな期待の復讐劇もさることながら、今回の見どころとなるのは、やはり密こと美月の過去のお話。
薫と呼ばれる母親の存在は、今後の展開に大きな影響を及ぼしそうですね。
子どもの頃から本当に苦労していたものだと、美月の過去に同情してしまうのですが、まさかあの歳で優吾と、あんな関係になっていたとはと、美月の愛の深さは底知れません。
美月は聡明で博愛であるが故に、自分の大切な人に対する悪意に対しては、あそこまで残酷になれるのだと、改めて彼女の恐ろしさが解ったような気がします。
さて次巻では、美月の復讐劇の最終段階となっていきますが、はたして復讐は成功するのでしょうか?
そして凛ちゃんの復讐はと、実に気になりますね!
復讐の未亡人 1巻は無料試し読みすることができます。
ebookjapanで無料試し読みができるのでぜひ読んでみてください。
※気に入ればクーポンでお得に買える!
単行本で読みたい方はこちらがお勧め!
↓↓↓
【TSUTAYAコミックレンタル】はこちら>>
【関連記事】
復讐の未亡人 4巻のネタバレ、あらすじと感想
fam8