魔法使いの嫁 11巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
カレッジへ聴講生と魔法の臨時教師として入学することになったチセとエリアス。
慣れない事に四苦八苦しながらも、やりたい事を見つけたチセは楽しく学生生活を送っている様です。
そんな中、サイモンの所に教会からやってきた使者が、サイモンをエリアスの監視役から外すと言い出しました。
魔法使いの嫁 11巻には第51篇から第55編が収録されています。
魔法使いの嫁 11巻のネタバレ、あらすじ
第51篇 The cowl does not make the monk.Ⅱ.
サイモンをエリアスの監視に送ったアロンザの元へガブリエッラから連絡が入りますが、アロンザは監査人など送ってはいないとの事です。
監査人はサイモンを拘束し教会へ連れ帰ろうとして使い魔の様なものを出してサイモンが抵抗できない様にします。
しかしガブリエッラが監査人を眠らせ、エリアスが使い魔を取り押さえてピンチを逃れました。
サイモン曰く、教会も現在は一枚岩ではなく意見割れや派閥争いの何かで、アロンザとは別の羊飼いと呼ばれる教会トップの誰かが送り込んできたのだろうとの事。
10年前、サイモンがエリアスの監視役として送り込まれたのも、その一環だったとか。
そこで、エリアスはサイモンに、監視するとはいうものの、普通に人として接してきたのは何故か?と聞きます。
サイモンはその質問こそ、最近のエリアスの変わり様はチセの影響が大きいと、とても愉快に笑うのでした。
第52篇 The cowl does not make the monk.Ⅲ.
エリアスがサイモンの所へ行った後、チセとステラは裏の道へと入ってしまった様です。
辺りは霧が立ち込み潮のにおいがし、目の前には島に立つ建物に赤い旗が風にはためいて、チセはステラとは、はぐれてしまったのでした。
そこに自分の事を魔法使いでも魔女でも、海の魔物でも好きに呼ぶといいと、ラハブと名乗る人物が現れるのでした。
そして、エリアスから貰ったループタイを見ながらチセの事を呼んだと言います。
ふと、チセも思い出しました。以前、ドラゴンの国でリンデルから聞いた話に出てくるリンデルの師匠であり、エリアスの名付け親です。
その事をラハブに告げると、嬉しそうに元気でいるのか聞いてきました。
そして、エリアスとはどういう関係なのかとも聞いてきました。
エリアスにあげたループタイを違う誰かが持っている気配がしたので見てみたら、エリアスは随分と様変わりし、一緒に居るとても仲が良い様に見えるチセに話が聞きたかったのでした。
第53篇 First impressions are the most lasting.Ⅰ.
カレッジの始業に間に合わせるには家を3時間前には出ないと間に合わないのに、妙にのんびりと朝を過ごしている事に疑問を抱くチセ。
エリアスは裏道を使うから大丈夫だと言います。
丁度そこで呼び鈴が鳴り、つなぎ役が来たみたいだとエリアス。
チセが応対に出ると、そこにはヘーゼルが来ていました。
ヘーゼルの案内で裏道へと入って行く様ですが、何やら今回は特別な裏道との事でヘーゼルも他の魔法使い達もあんまり使わない道らしいのです。
理由は「危ないから」。暗い裏道を進みながらヘーゼルの説明は続きます。
ここの裏道は時間と座標が歪んでいて入口と出口の間を大きくショートカット出来るのだとか。しかし厄介な門番が棲んでいて滅多に使わないそうです。
すると、その「門番」運び屋達からは猟犬と呼ばれているモノが現れるのでした。
ヘーゼルが話をつけ、決められた入口と出口の区間だけは通っていい事に。
しかし、もし決められた道以外を使った場合は「どこまでも追いかける」との事です。
第54篇 First impressions are the most lasting.Ⅱ.
カレッジに着いて授業を受ける為に制服に着替えようと寮の部屋に向かったチセ。
部屋ではルームメイトのルーシーが誰かと話している様でした。
話している相手は分かりませんが、携帯電話で話しをしている様です。
話が終わった頃に部屋に入ったチセに、ルーシーから「自分の部屋でもあるのだから遠慮しないで入って来なさい」と小言を言われてしまいました。喋り方にも小言を言われ嫌いとも・・。
人に興味なさそうに見えるルーシーでしたがチセの事をちゃんと見ていると思うと、ちょっと情けなく思うチセでした。
着替えを済ませ部屋を出ると同級生のジャスミンと鉢合わせます。
ジャスミンに「よくあれと一緒の部屋にいられるなぁ」と、ルーシーは誰かと仲良くしているところは見たことがないが、ウェブスターの悲劇を考えたらそれも当然かもと言いかけて、聞かなかった事に・・と言いながら先に行ってしまうのでした。
第54篇 First impressions are the most lasting.Ⅲ
アイビーがチセを避ける様子にチセが直接問いかけますが、答えず去ろうとした事にルーシーが怒りアイビーのヘッドホンを取り上げます。
すると、アイビーはチセに「お前もエリアスも化け物じゃないか」と言うのですが、アイビーの髪が蛇へと変わっていくのでした。
その場を逃げる様に走って行くアイビー。
居合わせたリアンとアイザックに何が起きたのかと聞かれチセが説明すると、あれはヘッドホンではなく防音用のイヤーマフ(耳当て)で聴覚が過敏な人が付けるものだとアイザックに言われるのでした。
それを知らず取ってしまった事に謝ろうと追いかけるチセに、放っておけないとリアンとアイザックも追いかける事に。
リアンに取った本人も謝らなければいけないんじゃないのかと促され、ルーシーも皆と一緒に追いかけるのでした。
魔法使いの嫁 11巻の感想
巻の冒頭、サイモンがなぜ教会に入りエリアスの監視役をする事になっているのか、サイモンの過去が判明します。
サイモンも普通の人ではなく、自分の意思とは無関係に災いを振り撒いてしまう呪い持ちである事が分かるのですが、それはとても辛く悲しい過去でした。
サイモンもまた、チセとは違う形で自分の事を恨んでいる様ですが、エリアスの、ただそのままを見てくれる人柄?に救われている様です。
人外の魔法使いを初めから嫌う理由もなく、むしろサイモンを気遣ってくれるエリアスを嫌う理由がないと言いうのでした。
エリアスの監視役がサイモンでなかったら、チセとエリアスの出会いも無かったのかもしれないと思うのは私だけでしょうか・・・。
さて、ゴルゴーンである事と何故カレッジに来ているのかというアイビーの秘密と、チセのドラゴンの呪い。
あまり人に聞かれたくないと思うところに、盗み聞きしていたと思われるフィロメラがルツによって見つかります。
果たして何故フィロメラは盗み聞きをしていたのでしょうか・・・。次巻でのお楽しみです。
【関連記事】
魔法使いの嫁 12巻のネタバレ、あらすじと感想