クイーンズ・クオリティ 8巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
心に巣食う悪意と病(ムシ)を退治して、汚れを掃う不思議な掃除屋を家業とする堀北家。
10年前、白虎の大病で灯子を殺して姿を消した弥太郎に何があったのか。
ついに明かされる、文と『ふゆちゃん』と玖太郎の思い出と、貴也が見たことの真相。
謎に包まれていた真実とそこに詰まった灯子と弥太郎の壮絶な決断と思いとは。
そして我慢し続けていた玖太郎の思いが、とうとう爆発する。
前作「QQスイーパー」からの新章続編となっている。
クイーンズクオリティ 8巻には第36話から第40話が収録されています。
クイーンズ・クオリティ 8巻のネタバレ、あらすじ
第36話 陰謀に巻き込まれた人たち
貴也は10年前、言われた通り玄武のメンバーに灯子も弥太郎も殉職したと嘘をついた。
貴也の話に出てきた10年前の小さい女の子は、文だったという。
記憶をなくした自分を育ててくれた「先生」は、弥太郎だったと分かって、文は戸惑い自分を責める。
育ててもらった文も、見ることのなかった弥太郎の死に際。
悲しみに暮れていたら、突如、銀のウミヘビが現れる。
灯子が掃って貴也が燃やすことですぐ消えるのだが、そこで弥太郎にも銀のウミヘビが付いていたことが話される。
弥太郎はムシ遣いにはならなかったが、一体どういうことなのか。
10年前何があったのか、灯子の回想が始まる。
白虎の大病を鎮める助けに来た灯子と弥太郎は、玄武の応援を待って白虎の屋敷に入る予定だった。
だが、灯子の夢で小さいころから話をしていた親友「楓」に助けてといわれる夢を見たことが気にかかり、玄武を待たずに屋敷に入る。
「楓」とは、貴也の幼馴染で、弥太郎の姉のよう。
あきらかに様子のおかしい白虎の屋敷で「ハジメ」と名乗る男が現れる。
第37話 ヘビと白の存在
蝙蝠の骸間の入り口を守るサララと、そのサララを癒すアタル。
そこで、悪意の幽霊が大きくなり聖地を出て、人を依代(よりしろ)にしながら千年いるもの。
それがヘビであり、「銀のウミヘビ」などと名乗ることがわかる。
そのヘビに対抗できるのが白であり、白虎では「白王蝶」他では「白のクイーン」といわれている。
白は白虎の血筋の女を依代にしていることが語られた。
10年前の話に戻る。
灯子と弥太郎の前に現れた男は、弥太郎が30年前殺した実の兄だというが、それは銀のウミヘビに依代にされていた者だった。
銀のウミヘビに依代にされると、見た目がみんな同じになるようだ。
この時、30年前弥太郎にヘビを仕込んでいて、育たなかったということが分かる。
そして白の依代(幼い文)と、幼い玖太郎が白と交わるための儀式に使えるため、襲おうとしている銀のウミヘビを、灯子と弥太郎はとめようとする。
なぜ銀のウミヘビが白と交りたいのか、それによってどうなるのかはまだ不明だが、玖太郎と文が危険だということだけわかる。
しかし、一瞬の差で灯子と弥太郎は捕まってしまう。
それでも真のクイーンの力をもつ灯子は、絶対の命令を下して、銀のウミヘビを制するのだった。
第38話 幼いころの文と玖太郎
灯子のクイーンの力で、幼い文を助けることに成功する。
その文から玖太郎を助けてといわれる。
なぜ、文から会ったこともないはずの玖太郎の名前が出てくるのか。
突如現れた謎の心間への扉。
灯子は「楓」と会うとき見ていた扉と似ていたことから、文と玖太郎も夢の中で会っていたのではないかと考える。
そこに「柳」と名乗る男が現れた。(アタルの心間で銀のウミヘビといた仮面の男)
「柳」は、切っても切っても出てくるヘビの始末を弥太郎に任せて、灯子は心間の奥に進んで「白」からヘビの殺し方を聞けという。
心間の奥には、助けてと泣く文と、ヘビに取り込まれて苦しむ玖太郎と「白」がいた。
「白」はいま力が無く、玖太郎は助けられないから殺す、文はヘビを一時的に封じる器となって死んでもらうと無情にいう。
それにぶちギレた灯子は、将来有望な二人を無くすより、生かしたほうがためになると交渉を持ち掛ける。
第39話 10年前の壮絶な事実
「白」との交渉で、灯子は自分をヘビを一時的に封印する器として差し出した。
玖太郎に憑いたヘビも封印には文の記憶を使うため、記憶を無くしてヘビに狙われ続ける文を弥太郎に守らせようと考えたのだ。
灯子は弥太郎に、ヘビを取り込んだ自分を殺して、そのあとは文を守りながら育てること、玖太郎を守るために玄武を頼るなという。
さらにクイーンの命令で、殺したヘビを自分に取り込んで、生きたままヘビを封じる器になれという。
クイーンの資質ある文と、その逑(つれあい)となるだろう玖太郎、幼い二人を守るための壮絶な決断と事実。
泣くのをこらえながら聞いていた文と玖太郎は、まず辛くないことから口に出してといわれる。
そして玖太郎は、伝えたかった文への思いを語るのだった。
第40話 直感と伝えたい気持ち
ついに文に好きだと気持ちを伝えた玖太郎。
それが術のトリガーだと考えていた貴也はひどく焦るが、特に何も起こらない。
怒る貴也に玖太郎は、分かっていたけど今言いたい、言うべきと感じたという。
その直感が大事という灯子。
術のトリガーではないけど、今くらいのタイミングで気持ちを伝えたほうが、この後の試練に耐えられるという。
色々知っていそうな灯子だが、「白」から多くを語るなと止められている様子。
そんな一行は、誠意をもって弥太郎を葬りに心間の奥へと進む。
そして文は「白」と入れ替わって、代償の話をする。
クイーンズクオリティ8巻の感想
ずっと謎として引っ張られていた白虎の大病についての真相を語ることが主要なストーリーになっており、情報量がかなり多い重要な巻だと思う。
灯子の死も弥太郎が姿を消したのも、自分たちのために、大人たちがした決断だと分かる。
かなり壮絶な話が出て来るが、文も玖太郎も精神力がしっかりしていて頭がいいから、きちんと受け止める。
そのおかげで大人たちも報われるし、信じてよかったと思えたことでしょう。
特別な力で、死んだ後も心間に意識を置いていた灯子は本来見れるはずない子供の成長が見れて幸せだなと感じた。
謎な「白」と「ヘビ」についても少し分かるようになっていて、このことはまた後日深く関わってくるものとなりそう。
壮絶な事実が分かり、まず先に文に好きだと伝えた玖太郎には驚いたが、それだけ文のことが大事で、文に気持ちを伝えなくてはと思った直感はよいと思いました。
話の流れで、その告白について文から何か言うことはなかったので、次はそこがどう語られるか楽しみです。
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