はたらくすすむ 4巻のあらすじ・ネタバレと感想を紹介します。
サラリーマンを定年後、風俗店で働く真面目なおじさんのすすむ。
いつの間にかピンサロ世界観には欠かせない存在です。
はたらくすすむ 4巻は、すすむの仕事や人間関係などを温かく描いた物語です。
はたらくすすむ 4巻のあらすじ・ネタバレは?
ピンサロ・世界観は入居ビルが自治体の耐震基準を満たしていないので補強工事のために1ヶ月間、店を休みにします。
店長は女の子を集めてひとり10万円の休業手当を出すこと、他店舗へのヘルプ希望があれば申し出ることなどを伝えます。
皆、生活がかかっているので他店舗へのヘルプに取り組みます。
すすむは、フーゾクに詳しい狭田から女の子たちはヘルプ先の方が給料が良いと戻ってこない可能性があると言われ、心配になります。
その後、1か月間のビル耐震補強工事も終わり、世界観の営業が再スタートです。
すすむは店のトビラを開けると女の子たちが笑顔で挨拶してくれます。
すすむは、1人・2人…と女の子の人数を確認しますが、女の子たちは、戻ってくるに決まってんじゃん!と笑顔で答えます。
すすむは狭田とBAR雅美で酒を飲んだ帰り道、二人で歩いていると前から娘の美織が知らない男とやってきます。
狭田が美織さん!?と声をかけると美織は、なんでお父さんと狭田さんが!?と驚きます。
狭田は、すすむさんはお世話になっている飲み友達と説明します。
すすむは、美織と一緒の男に彼氏ですか?と聞くと男は、別にそういうんじゃないと答えます。
すすむは自宅で美織から、狭田さんと知り合いとは驚いた、と言われます。
すすむは、美織が出会い系マッチングアプリで他にも男と会っているの?と問い詰めます。
美織は、これまで何をしても関心なかったのに急に何を言い出すの!と言わんばかりに機嫌が悪くなります。
すすむは、美織がどう生きようと自由だけれど、僕の娘を大事にしない男はダメだ!?と言うと、美織は気に入らない様子で居間から出て行ってしまいます。
すすむはBAR雅美に行き、雅美に美織のことを相談します。
雅美は娘さんは28歳だし、大丈夫か大丈夫でないかはわかるんじゃない、と言います。
雅美は、今はマッチングアプリで幸せな結婚する時代らしいと、「やさぐれ女の婚活水滸伝(佐倉U子)」の漫画をすすむに渡します。
この漫画は作者の女の子が実際にマッチンングアプリで出会った男性とのことを描いた婚活エッセイ漫画で人気があると説明します。
すすむは、その本を読むうちに、「これ…娘の描いた漫画です」、と言って涙を流します。
すすむは、娘の美織は自分のことをしっかり見てくれたのに自分は美織のことを見てあげれなかった、美織をもっと信頼しなくてはいけないと反省します。
家に帰り、美織のがんばりや生き方を認めていること、美織の幸せが自分の幸せであること、この間は言いすぎてしまったこと、を話します。
美織は、今まで父に怒られたことが一度もなかったからちょっと嬉しかった、と言ってくれます。
ある日、すすむは世界観の店の前で掃除をしていると、目の前を走ってきた自転車がおばあさんと衝突して走り去り、おばあさんは道路に倒れてしまいます。
すすむは救急車を呼び、朱美から病院に一緒に行くように言われ、救急車に同乗します。
救急車の中で、おばあさんはすすむの手を握り、そばにいてくれてありがとうと感謝されます。
おばあさんは病院に運ばれ、すすむは駆け付けたご家族かららもお礼を言われます。
すすむは、息子の渉が浪人生時代に体の不調で相談してきたとき、「一緒に病院に行こう」と言えたらその後の関係がうまくいったのかなとの思います。
すすむは世界観の事務所で以前お世話になった鍼灸接骨院「異世界」のエマに会います。
そしてエマの店「異世界」と「世界観」は同じ”世界系グループ”だと教えられます。
すると世界グループのオーナーが事務所に入ってきます。
すすむはオーナーに丁重に挨拶をします。オーナーとエマは夫婦なのでした。
オーナーは、丁寧な接客、キャストへの気配り、問題点の改善…、いつも世界観を支えてくれてありがとう、とすすむに言葉をかけます。
オーナーから家族のことを聞かれ、すすむは妻は一昨年他界したこと、子供は息子と娘がひとりずついることを答えます。
奥さんのことは愛していましたか?とオーナーから聞かれ、すすむは言葉に詰まります。
オーナーは系列店の一つが今人手不足なのでもしよければ週に何日か手伝いに行ってもらえませんかと言われ、すすむはハイと答えます。
すすむはグループ系列の「保育園せかいちず」に手伝いに行きます。
保育園の様子を見ていると夜遅くまで働いているシングルマザーさんも多く、保育園に助けられている親御さんがたくさんいることを知ります。
すすむは保育園で世界観で働くきららの姿を見かけ、聞くと週2で保育補助のバイトとのことです。
保育園には立花と言う男性がいて、きららと良い感じです。
ある日、世界観の店ですすむは、きららと立花さんがカップルとの報告を受けます。
きららは、燃え上がる感じはしないけれど、ちゃんと愛されている感じがする、と言います。
すすむは、きららは立花さんのことを「愛している」のだと思い、自分のことを振り返ります。
妻は自分に変わってほしいとずっとSOSを出していたけれど、それに気づけなかったので「愛していなかった」といっても過言じゃないなと、すすむは思います。
すすむは自宅に帰ると、美織から「渉は和子の三回忌には来れない」とのメールが来たと言われます。
すすむは、妻との関係はもう修復できないが、子供たちとはまだ向き合えると渉に電話をかけます。
忙しくて行けない…という渉にすすむは10分でもいいので近くまで行くから話そうと言います。
すすむは、渉の妻の働くレストランに行き、渉のことを聞くと、先週から過労のために入院しているとのことでした。
すすむは、渉の入院先の病院に行くと渉の隣には世界観のなじみ客の団さんがいました。
世界観の塔子、莉子、エレナも団さんの見舞いに来ます。
すすむは、渉のベッドの周りに塔子、莉子、エレナを呼び、自分は世界観という風俗店のボーイをしていると話します。
すすむは渉に場所を変えて話せるか?と言って病院の玄関近くに行き、ベンチに腰掛けます。
すすむは、渉が3歳の頃の妻・和子との思い出、会社員時代はただお金を稼いで家に入れるだけで家庭を顧みなかったことを後悔していることなどを話しますが…、渉は黙って聞いているだけです。
話が一段落して、すすむが寒くなったので中に戻ろうかというと、渉はタバコと言って一人で喫煙所に行ってしまいました。
渉はタバコを吸いながら、父がよく喋ることや風俗店で働くことに驚くとともに、父みたいな大人にはなりたくないと思っていたけれど今の自分も変わらないかな、と思います。
場面は変わり、隼人は美織から話したいことがあるけど会えるとのメールを受け取り、二人はカフェで会います。
美織は人生初のサイン会を隼人の書店でやりたいと頼むと隼人は協力すると言ってくれます。
隼人は、なんだ仕事のお願いかとつぶやくと、美織はどういうこと?と聞き返します。
隼人は、ずっと美織のことが好きだった、オレたちやり直せないかな?と言います。
美織も私も別れた後、もっと隼人とうまくやっていけたんじゃないかって…考えていたと応じます。
美織は、「結婚しよう」って言われた時は覚悟ができていなかったこと、いろいろんな漫画を描いていきたいという夢があることなどを続けます。
隼人は美織の手を握り、うまくやろうとしなくていいよ、不器用なの分かってるし、そんな美織を好きになったんだからと言い、二人の距離は一気に近づきます。
場面は変わり、美織は兄の渉の病院にお見舞いに行きます。
渉は、父が風俗店のボーイをしていることを知っている?と聞くと、美織はそんな気がしていた、母が死んで凹んでたのに今は人が変わったみたいに行き生きしている、と言います。
美織は、両親を見ていて結婚に対して悲観的でしたが、夫婦の本当のことは当事者にしかわからないとも思い、結婚もいいのかなという気持ちになってきたと渉に伝えます。
そういう相手いるの?と渉が聞くと、美織は色々あったけどまた付き合うことになった、と答えます。
世界観の事務所では、オーナーが店長の晶にすすむのことを聞くます。
店長は、女の人がいないと成り立たない風俗の世界でキャストを第一に考えてくれ、僕は好きですよ、と答えます。
ある日、オーナーはすすむを昼食を誘い、今度新しく店を出す予定ですが、そこの店長をお願いしようと思っているんです…と言います。
オーナーは、すすむが考えることから逃げずに悩み続けるところが信頼できると思った、新しい職場でもその姿勢でいてください!と続けます。
すすむは、店長をという急な話に戸惑い、美織に相談するとやってみればと勧められます。
すすむは悩み、星空を見上げて思います。
自分は世界観のみんなのことが好きだ。
一介のサラリーマンだった自分がこれまでとはかけ離れた仕事で働けているのは世界観の女の子たちから毎日生きる力をもらっているからだ。
そして昼間、街中で目にする建築現場、鉄道、病院、コンビニ、清掃、介護施設など多くの働く人たちのおかげで自分たちの生活があることに改めて気が付きます。
すすむは、定年退職後に風俗店でのボーイを経験していろいろなことを知った、何歳からでもスタート地点に立てるので働いてこれからも変わり続けたい、という気持ちになります。
すすむはオーナーに店長のことをよろしくお願いします!と言います。
いよいよ居酒屋世界一のオープンの日です。
狭田も開店祝いのすすむの顔が描かれたケーキを持って駆け付けますが、すすむは用事を済ませてからということでまだ来ていません。
その頃、すすむは亡き妻・和子の3回忌のため、美織と墓参りに来ています。
息子の渉と妻・響子さん、長男の蒼生も来てくれました。
すすむは一家揃って妻の3回忌のお墓参りを迎えることができました。
すすむの表情も素敵な笑顔です。明日もがんばろう!
はたらくすすむ 4巻の感想は?
全体としては、すすむが世界観での仕事を通じて人間的に一回りも二回りも大きくなりました。
新たな新店舗での店長に抜擢されるとともに、これまで上手くいかなかった娘の美織や息子の渉との関係を良い方向にもっていくことができて嬉しいです。
また、職業に貴賤はなく、働く人たちによって社会が成り立っていることを改めて思い知らされました。
世界観の店が入居ビルの事情で1ヶ月の休店を経て営業を再開しますが、女の子たちがみな戻ってきてくれたのはすすむの人徳のおかげと思いました。
すすむは、妻との関係はもう修復できないけれど子供たちとはまだ出来ると、これまでの悪いことろを改め、子供たちにきちんと向き合っていく姿は素敵です。
娘の美織とは少し衝突しましたが、すすむがきちんと美織のことを認めて、大切に思っていることを伝えて関係が改善していきました。
美織はすすむとの関係が改善することで、これまでの結婚に対する悲観的な思い込みが改まり、隼人との関係も改善してよりを戻せたのは良かったです。
すすむと息子の渉との関係も、すすむがきちんと向き合うことで良くなりつつあります。
長期間に渡り良くない状態が続いてきたので完全和解には時間がかかるかもしれません。
しかし、確実に良くなってきており、今後が楽しみです。
また、すすむはこれまでの実績を評価され、新たな店舗の店長の話をオーナーから持ち掛けられ、引き受ける決断をします。
これまでサラリーマン一筋で風俗店の門外漢からコツコツと誠実に思いやりを持って仕事に取り組んできた結果で嬉しくなりました。
新店舗”居酒屋世界一”の開店日には世界観の方をはじめ、多くの方が準備に来てくれます。
狭田も駆け付け、すすむが多くの方に愛されていることが分かります。
すすむは、これまで家庭を顧みず仕事一筋だったのが、世界観で仕事をするうちに家庭のことも同様に大切にするように変わりました。
最後のシーンは象徴に残りました。
新店舗の店長としてこれから新たな世界に羽ばたくとともに、これからは家族を大切にすることを墓前で亡き妻に決意するように思えました。
「和子、僕が悪かった。これからは渉と美織と仲良くやっていくよ。仕事は今日から居酒屋世界一の店長として世の人たちが喜んでくれるお店にする、絶対に!」
すすむの心の声が聞こえてくるかのようでした。
はたらくすすむ はこの4巻が最終巻なのでこれで終わりとなります。
1~4巻をとおして、仕事や人間関係について多くの気づきが得られました。
優しい心や思いやりを持って人と接することで自分も周りも幸せになることも教えてもらいました。
風俗に働く人たちは家庭環境も様々ですが、明るく前向きに力強く生きており、そうした人たちとの交流を経て、すすむがどんどんと逞しくなっていく姿は心を打ちました。
終わってしまうのは惜しいですが、妻の死で生きる気力を失ってしまったすすむが、風俗店の仕事を通じて生き生きと幸せになっていくの読むことが出来たのは読者の一人として嬉しかったです。
はたらくすすむ 4巻は無料試し読みすることができます。
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