野人転生 4巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
暗殺者によって致命傷を負われてしまったヤジン。
死の淵から救ってくれたベルにより一命を取り留めた彼は、自分が危うい位置にいることを悟ります。
更なるレベルアップを狙うもヤジンの実力を恐れた冒険者達に狙われてしまう事に・・。
「野人転生」4巻には第19話から第24話が収録されています。
野人転生 4巻のネタバレ、あらすじ
第19話 そりゃスキルも生えるわ
何者かに襲われてしまったヤジンは、死の淵から目を覚まします。
気づいた先に居たのは、クレイアーヌでした。
刺された短剣には毒が塗ってあった為、ギリギリの治療だったと語る彼女に感謝しながら礼を言うも、必死になって治療してくれたのはベルだと告げてきます。
意識を失いかけながらも、ベルの居る住まいまで無意識に向かい、そこで倒れ、彼女によって治療を受けたと聞いたヤジンは、ベルに感謝します。
しかし、クレイアーヌはすぐに出て行くように言います。
ヤジンの立場は悪くなっていると言い、もし第三者にベルとの関係を知られれば、彼女に危険が及ぶと忠告されたヤジンは、彼女に迷惑を掛けまいとすぐに発ちました。
そして久しぶりに会うベルの笑顔に安らぎを覚えるヤジンでした。
これ以上、彼女に関わる事は危険だと察しながら、彼女との関係を絶とうと考えます。
第20話 下っ端の美学
暗殺者に狙われ生死の境を彷徨(さまよ)っていたヤジンは、今回の件を真剣に考え、今後の事を見据えてレベル15の壁を越える事を目標としました。
その為には、強い武器を入手しなければいけないと、黒鋼の武器を手に入れる為に武器屋へと向かうも、とても手が出せる値段ではありませんでした。
アレを手に入れるには、相当に金がいると思い知るも、クエストを熟(こな)して地道に貯めていくのは難しく、貯めている最中でまた盗人に狙われてしまう可能性もあります。
しかし今は、目の前の仕事を熟す事を目的にしなければと、アル達と打ち合わせにいくも、ゴンズは不機嫌でした。
アルに聞けば、どうやら金がなくなり、お気に入りの娼婦が他の男に寄っているとの事。
機嫌の悪いゴンズの前に、はしゃいでいる冒険者のカップルが訪れてきます。
一触即発の嫌な状況に、ヤジンは事が荒れないかと心配していました。
第21話 狩りの獲物
不機嫌なゴンズから若い冒険者を救った次の日、何者かに襲われてしまうヤジン。
連携の取れた動き、弓矢を使う手練れ、追跡も慣れていると、隙の無い動きをする相手を前にヤジンは、逃げることしか出来ませんでした。
人数は八人。
一人で戦うにはあまりにも数が多すぎてしまい、まともな方法では勝ち目はありません。
森の中に入り込み、どうするかと悩むヤジンは、ある気配を察します。
それはゴブリンの集落・・、更に窮地に追い込まれてしまいます。
しかし、これはもしかしてチャンスかもしれませんでした。
第22話 復讐者の貌
自分を追う八人の冒険者達をゴブリンの集落へと誘い込み、ゴブリン達との乱戦に巻き込んでいくヤジンの作戦は成功し、冒険者達はゴブリンに取り囲まれてしまいます。
襲い掛かってくるゴブリンの集団を相手にしていた隙を突いて、冒険者を葬っていくヤジンでしたが、ゴブリンの集落のボス達が姿を現します。
上位種のホブゴブリンに、変異種のゴブリンウォーリアに、魔法を使うゴブリンメイジが現われます。
ヤジンによって冒険者は二人倒され、今は六人ですが、ヤジンは容易に勝つことが出来ない状況です。
そんな中、ヤジンは木の上へと一人逃げ延び、この状況を静かに見守っていました。
潰し合い生き残った最後の相手を確実に仕留めるためにと、冒険者達とゴブリンの死闘を見つめるヤジン。
異世界の戦いを知る事となります。
第23話 激闘の果てに
ホブゴブリンとウォーリアとメイジの三人のゴブリンと戦う冒険者達の隙を突いて、メイジを倒し、ウォーリアを仕留め、ホブゴブリンと向き合う事になったヤジン。
自分の同胞を殺した事に静かに怒りを覚えるホブゴブリンを前に、ヤジンは静かに構え、相手の出方を見ます。
両手に構えた大剣を振り回し、斬りかかってくるホブゴブリンの一撃を躱(かわ)しながらに、懐へと入り込む隙を伺うヤジンでしたが、ホブゴブリンは、その動きを見抜いていました。
大剣でガードし、素手の打ち込みを出来なくするホブゴブリンに意表を突かれながらも、ヤジンはホブゴブリンの膝を蹴ります。
痛みで膝を曲げた瞬間に、ホブゴブリンの膝に自身の膝で押さえ込み、相手の動きを封じた瞬間、すぐに反撃に出ようとするホブゴブリンの体勢を崩させるヤジン。
そして顎に一撃を入れるも、ホブゴブリンは倒れずにヤジンを見据えて攻撃を加えてきます。
一進一退の攻防戦に、ヤジンは勝てるのでしょうか?
第24話 俺達の未来に
ホブゴブリンとの死闘を終え、無事に一人生き残ったヤジンは、自分を殺しに来た冒険者の生き残りに問いかけていました。
何故に自分を殺そうとしていたのかと。
そして半生の冒険者は語ります。
得体の知れないお前が怖かったのだと。
ゴンズに舌先三寸で最強のパーティーの仲間達に入り込み、すぐに死ぬと思っていた奴が、着実に地位を築き、実力を示している事。
そしてゴンズと若い冒険者がもめ事を起こそうとした瞬間に、得体の知れない技で場を仕切った実力。
ヤジンの事を恐れて、殺しに掛かろうとした事を知り、ヤジンは自分の軽率な行動が、今回の事態を招いたのだと痛感します。
目立てば敵を作り、自分を危険に晒してしまうと学んだヤジンは、この世界で生きる厳しさを、また一つ学んだのです・・。
野人転生 4巻の感想
ヤジンの大ピンチとなるも、クレイアーヌとベルに助けられて窮地を無事に脱した、という安心な始まりとなった4巻。
ヤジンを狙う暗殺者・・。
何やら穏やかな雰囲気ではありませんが、無事に生還できたホッとします。
ベルとヤジンの関係も気になりますが、彼女と一緒に幸せになるのは難しいそうですね。
忘れがちになってしまいますが、ヤジンは一応は指名手配犯です・・。
下手に目立ってしまえば、事件の元にしかなりませんからね。
異世界での生活もままならない状態です。
そんな中での冒険者に狙われてしまう事になるヤジン。
今回は八人の冒険者に狙われてしまうとは、とんでもない状況に追い込まれてしまいます。
しかし、そんなピンチをチャンスに変えてしまうと、ヤジンの機転の凄さには驚かされます。
まさかにゴブリンの集落に逃げ込んで、乱戦で仕留めていくとは、普通ならば、中々に考えつかない戦法です。命がけの行動力とも言えます。
4巻の見どころは、やはりヤジンとホブゴブリンの一騎打ち。
まさに油断が死を招く真剣勝負となり、気が抜けない殺し合いと、実にシリアスな内容でした。
一瞬の油断が死を招き、チート能力が無いヤジンにとって、ホブゴブリンはまさに強敵とも言えます。
チートで無双出来ない人間にとっては、ホブゴブリンと殺し合うのは至難の業というか、無理難題のようにしか思えません。
あんな大きな筋肉の塊を相手に素手で殺し合うのは、拳銃があっても勝てる気がしません。
ヤジンも段々と人間離れしてきているような気がしてきますが、次回はどうるのかと気になりますね・・。
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