よふかしのうた 9巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
悲しみと苦しみを打ち明けた目代先輩を見たナズナは、今までは思ってもいなかった眷属を作ろうという気持ちに。
先輩に何をしたかったつもりなのか、自分に恋をしろ。と言い、目代もその気になったようでした。
よふかしのうた 9巻 には第80夜から第89夜までが収録されています。
よふかしのうた 9巻のネタバレ、あらすじと感想
第80夜 先輩が初めてっすよ。
目代は吸血鬼になると決めた・・。
ごく普通の家庭に育ち、親の愛情を受けてきたごく普通の女子高生でしたが、父親の浮気による家庭崩壊で疲れていたのだろうと思っています。
覚悟を決めてナズナに血を吸われ、鏡の前に立ってみると、自分の姿は写っているがナズナの姿はそこにはありません。
吸血鬼は鏡に写らない。つまり、自分はまだ吸血鬼になっていないということか。と、確認したようです。
目代とナズナは深夜に待ち合わせをして、目代は支度をするために自宅に戻ることに。
玄関の扉を開けると、そこには父親の靴が・・。
珍しく帰って来てるのか。と思うと同時に、キョウちゃん。と随分と久しぶりに母親に呼ばれます。
お父さんが話があるって。と言われ、ついに離婚するのかと思ったようです。
第81夜 ちゃんと持っててね
父親の謝罪を受け入れ、改めて両親の温もりを感じた目代は、ナズナの元へは行けないかもしれないと思っていた。
自分の誕生日だということを忘れ、父親が買ってきたというケーキを食べている時に、誕生日プレゼントとして欲しい物はないかと聞かれた目代。
欲しい物より、何故、父親の誕生日プレゼントに渡したオイルライターを使わないのかと聞いてみた。
父親は気に入らなかったのではなく、自分は忘れ物をすぐにするタイプなので、娘のプレゼントを無くしてはいけないと使わなかった、と言う。
折角だからと、そのライターを使ってタバコを吸うことにした父親。
オイルを入れ娘に火を点けてもらい一服してみたが、いつもより味が悪かった様子。
違うタバコに自分で火を点けようとライターを掴もうとするが、手から力が抜けてライターを落としてしまう。
第82夜 やぁ 吸血鬼
待ち合わせの時間が過ぎても姿を現さなかった目代。
夜が明けてしまい、さすがに何かがあったのではないかと気になり目代のアパートへやって来たナズナは、凄惨な部屋の中を目にするのでした。
やぁ、吸血鬼。そう言った目代の傍らには首から血を流した母親であろう人物が横たわっていました。
何があった。と聞くナズナ。
目代は特に何もなかった様に答えました。
しかし、部屋の様子からそれは容易に想像がついたナズナ。
すると目代はナズナに確かめるように聞きました。
あの時、私も殺すことが出来たの・・。
確かに、一度に致死量の血を吸えばそうなる。
目代は学校へ行くと言い、部屋を出て行くのでした。
一方、ナズナの昔話が終わると、いつのまにかそこには例の探偵であり、ナズナの先輩の目代が居ます。
第83夜 まじでごめん。
吸血鬼を殺す探偵である鶯アンコ。
本名、目代キョウコはナズナの最初の友達であり眷属候補であったが、目代の家庭は吸血鬼によって壊され吸血鬼を憎んでいる。
ナズナは他の吸血鬼にこのことを話した。
どうして今まで言わなかったのか。
当然の問いに、確信が持てなかったのと間違いであってほしかったのだと答えるのでした。
あっくんを殺されかけた事をセリに謝り、先輩は自分が止める。
そう言い残してその場を離れるナズナでした。
今まで自分の事を話さなかったナズナが話をした事で、ナズナの成長を感じる吸血鬼たち。
ニコは吸血鬼たちに一応は警戒しておこう。と言いながら、何かを覚悟するかのように、近々昔の生徒が会いに来るらしいから。と学校へ行くのでした。
第84夜 立派な吸血鬼になれるといいな
ハロウィンに何か仕掛けるつもりなのかもしれない。
コウの読みは当たっていたようです。
探偵はナンパする男の腹に拳を入れると、その男がどこの誰で何をしているのかを男に向かって話しました。
性懲りもなくこのまま続けるのか。との問いに、男はやめます。と答えました。
じゃぁ、このことは奥さんには黙っていてやる。
代わりにお願いがあるのだが。と言います・・。
ハロウィンでごった返す街中に、リラとデートの約束をされたコウ。
それと吸血鬼たち。
それぞれが祭りムードに浸っている中、ニコの肩を叩く者が。
振り返ると、そこにはドクロの仮面を被った人が居るのでした。
何の用?と聞くニコに、拳銃を向けながらこう答えます。
お久しぶりです。平田先生。
第85夜 よーし がんばるぞ!
夜を終わらせに来ました。
ニコを拳銃で撃った探偵はそう言ってその場を後にします。
ハロウィンの人混みの中で拳銃で撃たれた様子に周りは、何かの撮影かと思っている様です。
実際、撃たれたニコは立ち上がり、撃った人はどっちに行ったのかと尋ねるのでしたから。
離れた場所から銃声が聞こえたような気がしたコウ。
すると人混みをすり抜けていく髑髏の仮面を被った人が、コウに視線を合わせて行くのでした。
周りから拳銃の音がした。とか映画の撮影ではないかとかが聞こえてきたコウは、リラに帰るように言いながら先程の人影の後を追います。
ハロウィンで人通りが多い街道脇のテラス席で談笑するあっくんとセリ。
すると目の前に現れた婦警が、セリを狙って発砲するのでした。
第86夜 夜守くん、君はどうしたい?
人混みの中で拳銃を撃つ探偵。
周りでは映画の撮影だろう。という声と、何かやっぱり様子がおかしい。という声が聞こえてきます。
撃たれたセリは探偵を殺す。と息巻いています。
こんな人混みで、しかも吸血鬼を殺す事が出来るはずがないと拳銃を使う探偵に、何か他の意図があるはずだからと止めるコウ。
しかし、好き好んで人を殺したい訳ではないが、いざとなったら仕方がない。
ナズナのこともあり正直気が進まないが、とやかく言っている場合じゃない。とニコまでが探偵を殺すことに同意するのでした。
道路脇の小道に居た探偵を見つけたあっくん。
探偵に向かっていきますが、軽くあしらわれゴミ箱を被せられた挙げ句、そのまま突き飛ばされてしまいました。
じゃあ、逃げるから捕まえてごらんよ。
そう言い残して探偵は去っていくのでした。
第87夜 やっとやる気になった?
昔、通っていた学校に来た探偵。
部室の扉を開けると、そこにはナズナが先輩を待っていたかのように居るのでした。
夜守くんはどうしたい?
コウは、吸血鬼たちも探偵も死んで欲しくない。と答えます。
吸血鬼を脅かす存在は消さなければいけない。
しかし、今まで探偵に何もしなかったのは何故?との問いに、ニコは手掛かりも無く何も出来なかったと答えます。
コウは吸血鬼だって人と同じで殺す事が怖いんだ。と言い、ナズナの友達を助け、仲直りさせたい。とニコを先生呼びして殺すことを止めさせようとするのでした。
その頃学校では、探偵があれから吸血鬼を殺す為の実験に時間を費してきた事をナズナに言い、殺すことは出来ないが急所は人間と同じだ。と拳銃をナズナの目に当てて撃つのでした。
第88夜 だからお前らは馬鹿なんだよ
まず夜守くんから殺す。
探偵にそう言われたナズナは探偵を殺す。と言い返します。
やっとやる気になった?部室の扉を塞ぐように位置を変えたナズナにナイフを投げる探偵。
ナイフを弾いた時、だからお前らは馬鹿なんだよ。そう言いながら三階の部室の窓から飛び降りるのでした。
慌てるナズナ。
しかし、下には木をクッション代わりにして降りる探偵が居ました。
その様子にホッとするナズナ。
コウを殺すと言っている探偵が助かったことに、ホッとしていてはいけないと探偵の後を追います。
コウには学校に居るということを言っていないから、来るはずがない。と言うナズナ。
そんなのメールすればいいじゃないか。と止めようとするナズナの目の前に、送信済みの画面を見せるのでした。
第89夜 やるしかないんだろ?
探偵にいいようにあしらわれているナズナ。
コウにメールで学校に居ることを告げてしまった。
内容までは分からないが、きっとコウくんはここに来ると思っている。
そして、来たら殺すと言われている。
探偵はナズナが弱いからコウは殺されるのだと言います。
ナズナには自分を殺すことが出来ないからコウは殺されるのだと。
しかし、どう考えてもコウを殺すことは無理だと思うナズナ。
きっと他に何かある。
そう思い、コウを殺す気なんてないんだろ。
何が目的なんだ。と聞きましたが、探偵の目的は吸血鬼の根絶であり、障害となる様ならコウぐらい殺す。と返すのでした。
先輩を殺したくないと思うナズナでしたが、コウを殺されてはいけないと、その気になるしかないと思うのでした。
よふかしのうた 9巻の感想
自分探しの旅と称して通っていた学校に行ったナズナ。
多分、吸血鬼を殺す探偵が現れた時からもしかしたらと思っていて、曖昧になりそうな自分の過去を確認する為に行ったのではないでしょうか。
学校に行った事で鮮明に記憶が戻り、いよいよコウに話しておかなければいけないと思ったのでしょう。
ナズナの初めての友達で初めての眷属候補。
それが吸血鬼を殺せる探偵、鶯アンコこと目代キョウコでした。
眷属になる事を決めたその日に、目の前で父親に母親を殺され、自分が父親を殺すといった凄惨な過去を持つ探偵。
吸血鬼によって家庭を壊されたと思い、吸血鬼を恨んでいる様です。
そして、自分の誕生日であるハロウィンに何かの行動を起こすとのコウの読み通り、人通りの多い街中で吸血鬼を狙い、拳銃で撃っていきます。
吸血鬼たちは自分たちを守るために探偵を殺さなければならない。
そう決めて探偵を探しますが、1対1となると探偵の方が上手で吸血鬼を軽くあしらいます。
そして、逃げるといって辿り着いた先は、過去に通っていた学校でした。
探偵も、ナズナも、どちらも双方がこの学校に来ることが分かっていたかのように揃いました。
そして、何かを断ち切るように振る舞う探偵と、何とかして吸血鬼を殺そうとするのをやめさせようとするナズナの対決が始まるのでした。
果たして二人はこの先、どうなってしまうのでしょうか。
続きが気になりますね・・。
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