魔法使いの嫁 8巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
恐怖に怯えオークション会場から逃げ出したドラゴンを止めるべくドラゴンに飛び乗るチセとエリアス。
しかしエリアスはドラゴンに炎を浴びせられ落ちてしまいました。
一人残ったチセは意を決しドラゴンの魔力を吸い取りますが、吸い取ったのは魔力だけではありませんでした。
魔法使いの嫁 8巻には第36篇から第40編が収録されています。
魔法使いの嫁 8巻のネタバレ、あらすじ
第36篇 You can’t make an omelet without breaking a few eggs.
家を出て一人で町を歩くチセ。
出会う人や、リャナン・シーと交わした会話に冷めた心が少し緩むのでした。
暴れ出たドラゴンを沈めた後、目が覚めたところに妖精の国の医者であるシャノンが診てくれた様です。
痛む所を聞かれ、そこで初めて形を変えてしまった自分の腕を見たチセは驚くと同時に何が起きているのかを察します。
シャノンに呼ばれ部屋に入ってきたのはエリアスだけでなく、騒ぎを聞きつけ心配でたまらなかったアンジェリカも来てくれたのでした。
今のチセの状態がどれほどのものなのか、セルキーの持った鏡越しにリンデルが教えてくれます。
恐怖と苦痛に狂ったドラゴンの魔力。
それを吸い取ってしまったチセの身体はそう長くは持ちそうになく、持ったとしても惨めな終わり方になるだろうと・・。
第37篇 You can’t make an omelet without breaking a few eggs. Ⅱ
オークション会場で声を掛けられた魔女のマリエルがチセを訪ねて来ました。魔女とは仲間とグループを組む生き方を選んだ種だと説明してくます。
マリエルは薬を作る材料にドラゴンの血が必要だったので、オークション会場でチセに声を掛けたのですが、競売場での騒ぎで忘れられてしまっただろうと思い尋ねてきたのです。
ダメもとでドラゴンの血を貰えないかと思って来たのですが、断られると今度はドラゴンの呪いを吸収してしまったチセの血を分けて欲しいと言うのでした。
それにはエリアスが猛反対をしますが、マリエルはチセに魔女にならないかと誘うのでした。
魔女になれば仲間から有力な情報が手に入り、ドラゴンの呪いを取り除く方法が見つかるかもしれないというのでした。
しかし、エリアスは魔女に対してあまり良い印象がない様で即断で断ります。
しかし、チセは何か得られるかもしれないと思い、魔女の仲間になる方法をマリエルに教えてもらうのでした。
第38篇 The darkest hour is that before the dawn.
魔女の事を好ましく思っていないエリアスでしたが、マリエルに言われた言葉に、今はとにかく何でも情報が欲しいと思い、魔女の集会に参加することを決めるのでした。
マリエルに渡された集会への参加儀式を行い集会へと赴くチセとエリアス。
すると現実を離れ別の世界へと入って来た様でした。
エリアスによれば、似た世界で言えば妖精の国のようなところとのことです。
しばらく進むとカヴンと呼ばれる一つの集団が見えて来ました。
ピュリスと名乗るカヴンの司祭に歓迎を受け集会に参加を許されたチセとエリアス。
早速、チセとエリアスの悩みであるドラゴンの呪いを解く方法についての話題になります。
しかし、魔女たちの知恵や知識をもってしても、今のままの状態では呪いを解く方法は見当たらないというのでした。
それに、例えその方法があったとしてもチセが魔女の仲間になるつもりはない事をピュリスは分かっている様です。
ドラゴンの血を元にピュリスの状態を何とかすることよりもチセ自身を何とかする方が先だと言ってくれるのでした。
第39篇 Necessity has no law.
魔女の集会の終わり際にマリエルに何かを渡されたエリアス。ルツに、君は何があってもチセを選ぶだろう?と聞き、チセが寝ている間に一人出掛ける様です。
エリアスが赴く先はロンドン。
カレッジのトーリーのところへとやってきて、カレッジにあるであろう本を見せて欲しいと頼むのでした。
トーリーの陰に入りカレッジの中に入っていくエリアス。
それはカレッジでも教授以上でないと見る事が出来ない閲覧禁止書籍に当たる魔導書で、持ち出しは出来ない物の様でした。
エリアスはその本の中の一部を覚えて帰ると言います。
トーリーはエリアスに何故それが必要なのかは詳しくは聞かないまでも、チセ絡みであることは察している様です。
トーリーは自分はただの魔法馬鹿でいいと、エリアスに魔法を見せてもらうという約束だけで引き受けるのでした。
ロンドンから戻ったエリアスは、すべきことを成し遂げる為に覚悟を決めた様子でした。
第40篇 What is bred in the bone will not out of the flesh.
何かを察したチセ。風の噂を聞きつけチセの元へやってきたエアリエル。
チセはエアリエルに契約ではない頼み事をします。
やるべきことに覚悟を決めたエリアス。丁度そこへ現れたステラ。
エリアスはステラの気を失わせ連れ去る様でした。
そして、チセにも眠りの魔法を掛けます。
気を失いかけながらも自身の中のネヴィンに助けてもらい自らを傷つけて正気を取り戻したチセは急いでエリアスの元へと行きます。
エリアスが儀式の準備を終えチセを連れて来ようとした時。
ステラに取り付いていたカルタフィルスがステラの身体を乗っ取り、自分の事を怪物というのなら、今しようとしている事に対してエリアスも同類だと言います。
するとそこにチセが現れ、エリアスがしようとしている事に激しい怒りを露にするのでした。
ステラの身体を乗っ取っているカルタフィルスに気付いたチセ。
カルタフィルスから取引を持ち出され、エリアスに「傍にいられない」と言葉を残し姿を消すのでした。
魔法使いの嫁 8巻の感想
ドラゴンの暴走を止める代償に呪いも吸収してしまったチセ。
スレイ・ベガという、ただでさえ短い命が更に過酷なものになってしまいました。
自暴自棄になり自らの命をさほど重く思っていなかった頃と比べ、エリアスと暮らす中で得た大切な人たちに出会った今では、出来る事なら長く生きたいと願うチセです。
しかし、呪いを解く方法はそう簡単なものではない様で、呪いに長けた魔女達の知識をもってしても解けない様です。
そんな中、マリエルの助言で、エリアスは通常であれば行わない方法「呪い移し」を行おうとします。
魔法自体も禁忌とされる程のものに手を出してまでもチセを助けようという想い。
エリアスの人としての感情は成長していると(やろうとしている事は間違いではありますが)思ってもいいのかなと思います。
もし、自分の大切な人が助かる方法があるとして、それが通常ではあり得ない方法であったとしたら、どちらを選ぶでしょう。
人としてまともな方を選び大切な人を失う事になっても後悔はしませんか?
さて、エリアスに半ば裏切られたという感情と、カルタフィルスの取引に応じて姿を消してしまったチセ。
カルタフィルスの取引で果たして呪いは解けるのでしょうか。次巻にて。
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