葬送のフリーレン 1巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
勇者一行のメンバーのひとりでエルフの魔法使いフリーレンが魔王を倒した冒険の軌跡を辿りながら回想と新たな冒険をしていきます。
長命なエルフのフリーレンが、先に逝ってしまう仲間を看取りながら何を想って旅をするのか・・。
葬送のフリーレン 1巻には、第1話から第7話が収録されています。
葬送のフリーレン 1巻のネタバレ、あらすじ
第1話 冒険の終わり
魔王を倒した勇者一行は王都へと凱旋します。
勇者ヒンメルと僧侶ハイターは人間、戦士アイゼンはドワーフ。
魔法使いフリーレンはエルフのパーティーでした。
人間でいうところの10年に至った冒険はここで終わり、メンバー達はそれぞれの道へと別れていきます。
祝賀会の時、エーラ流星という50年に一度の流星群を仲間で鑑賞し、フリーレンの”軽い一言”で、また50年後に再会する事を約束しました。
そして50年後、再び王都へとやって来たフリーレン。仲間たちとの再会を果たし、エーラ流星群を見にほんの少しの旅に出ます。
懐かしく楽しい思い出を残せたとフリーレンに礼を言った老いたヒンメルの最後。
フリーレンは人間の寿命の短さを知りながらヒンメルの事を何も知らない、知ろうとしなかった自分を悔いて新たな旅へと赴くのでした。
第2話 僧侶の嘘
勇者ヒンメルの死から20年後の聖都シュトラール。
ハイターのところにやって来たフリーレンはハイターに頼まれ事をされます。
面倒をみているフェルンを弟子にして欲しいと・・。
しかし、それを断るフリーレン。すると、別の頼まれごとをされます。
不死の魔法が書かれているとされる魔導書の解読と、その片手間でよいのでフェルンに魔法を教えて欲しいと・・。
魔導書の解読から暫くが経ち、それには不死の魔法など書かれてはいない事が薄々分かってきた頃、ハイターが倒れるのでした。
もう長くはないであろうハイターの傍に居てやれと言うフリーレンにフェルンは、恩人であるハイターの為に修行を続けると言います。
ハイターの死後、ハイターがフェルンを救った理由と同じようにと、フェルンを連れてフリーレンは旅立つのでした。
第3話 蒼月草
旅をしながら趣味の魔法収集を続けるフリーレン。
立ち寄った中央諸国ターク地方で頼まれたのは、錆つき草木に覆われた勇者ヒンメルの銅像の清掃でした。
清掃を終え綺麗になった銅像に少し彩りが欲しいと、銅像の周りに花を植えようという頼み主。
花畑を出せる魔法を知るフリーレンはヒンメルの故郷の花「蒼月草」を植えようと思います。
しかし、聞いた事はあっても見た事がない花は出す事が出来ないとの事で、その地方では絶滅したとされる蒼月草を探す事にします。
探しはじめ半年が過ぎた頃、フェルンに何故そこまで執着するのか問われ、エルフと人の時間の違いに気付き引き上げようとした時についに蒼月草を見つけます。
自分の集めた魔法を褒めてくれた馬鹿がいた。それだけだとフリーレンは答えるのでした。
第4話 魔法使いの隠し事
手分けして物資の補充をしようか。そう言うフリーレンの何か隠し事をしている顔色に、こっそりと後をつけるフェルン。
フリーレンは思い悩んだ末にアクセサリーを買い、美味しいスイーツの店を聞いて宿に戻るのでした。
買い出しを終え宿に戻ったフェルンに、たまには甘い物でも食べに行こうか、と言うフリーレン。
今日、食べたい気分のスイーツを当てられたフリーレンは「ごめん」とフェルンに謝りながら、どんな物が好みか分からなくて、と買ってきたアクセサリーを渡すのでした。
そう、この日はフェルンの誕生日だったのです。
とても嬉しいと言って受け取り、あなたが私の事を知ろうとしてくれた事が堪らなく嬉しいのです。そう答えるフェルンでした。
第5話 人を殺す魔法
防御魔法を徹底的に叩き込まれるフェルン。
次の目的地、それは80年前にヒンメル達勇者一行が封印した魔王軍の魔法使い「クヴァール」が眠る村だったのです。
フリーレンが村に訪れた理由を知るはずもないのに、村人は直ぐにフリーレンだと気付き、クヴァールの元へと案内するのでした。
何故、訪れる事が分かっていたのか尋ねるフリーレンに、30年前まで毎年のようにヒンメルが様子を見に訪れ、封印が解ける頃にはフリーレンが訪れるだろうと伝えていたとの事でした。
クヴァールの封印を解くフリーレン。クヴァールの放つ「人を殺す魔法」は、当時は強すぎて封印する事しか出来なかった物でしたが、今では防御魔法で防ぐことが容易となったのです。
フェルンに防御を頼み、フリーレンはクヴァールを討伐するのでした。
第6話 新年祭
海岸の清掃の依頼を受けたフリーレンとフェルン。
報酬といって差し出されたのは偽物の魔導書でした。しかし依頼を引き受けるフリーレン。
何故引き受けたのか聞くフェルンに、これは自分の為だと答えるフリーレンでした。
朝の弱いフリーレンの世話を焼くフェルン。
寝坊はしょっちゅうだというのに勇者一行の時は怒られなかったのか聞くと、一度だけ怒られたとの事。新年祭に間に合うようにと急ぐ二人。
新年祭の時にはこの海岸で日の出をみる風習があります。
以前訪れた時は起きる事が出来ず、ただの日の出を楽しめるとは思えないと言ったフリーレンにヒンメルは、楽しめるはずだ!と言うのでした。
新年祭当日、フェルンに起こされ日の出を見たフリーレンは、やはりただの日の出だと思います。
しかし、フェルンに「少し楽しそうですよ」と言われフェルンの笑顔につられて自分も笑顔になっている事に気付のでした。
第7話 魂の眠る地
アイゼンの所へやって来たフリーレンとフェルン。
何か手伝って欲しい事はある?と聞くフリーレンに、ハイターのところにも行ったらしいが、お迎えにはまだ早いぞ、と答えるアイゼン。
それでもと聞くフリーレンに、大魔法使いフランメの手記を探すのを手伝えというアイゼン。
その手記には死者と対話したとされる記録が残っているとされます。
ヒンメルと話せるようにとハイターとともにフリーレンの手助けがしたかったと言うのでした。
フリーレンには場所が分かるはずだと言うアイゼン。フリーレンはフランメの一番弟子だったのです。
千年前の結界で守られた遺跡の中、ご丁寧にその記述が開かれた手記が置かれ、フランメはいずれフリーレンがそれを知りに来る事が分かっていた様でした。
そこは大陸北部のエンデ。旅の目的地が決まり、旅立つフリーレンとフェルンでした。
葬送のフリーレン 1巻の感想
この物語に出てくるエルフは、とてつもなく長い時間を過ごす様なので、人と接する時間などはほんの一瞬に過ぎないのでしょう。
50年に1度の流星群を今度はもっと良く見える場所を知っているから50年後にまた会おう、と軽く言います。
しかし、例えば主人公のヒンメルが20代半ばだとして50年後は70代半ば、中々いいお歳ですよね。
更に作中にも、人でいう10年はフリーレンの感覚では百分の一と言っています。
単純に人間時間で計算すると1年足らずでしょうか。
しかし、フリーレンはその百分の一の間でも自分の何かに気付きを与えてくれた人の事を、ヒンメルの事を知ろうとします。
一緒に冒険をした軌跡を辿りながら、ヒンメルならそうするであろう事を自分もしてみながら、ヒンメルがその時に何を思い何が言いたかったのかを思い出とともに考え知ろうとするのです。
また、一緒に旅をするのはハイターから託された人の子で、再び人と旅をすることで人の時間の過ごし方を考え、感覚を寄せようとしています。
かつての仲間達、そして師匠までもが、彼女ならきっとそうするであろう事が分かっていた様で、あてもない旅に目的地が決まりました。
それはかつての冒険の軌跡そのもの・・。次は何を知り、何を思うのでしょう。
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