「海街diary 5巻 群青」のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
吉田秋生(よしだあきみ)先生の、鎌倉を舞台とした傑作漫画「海街diary」(全9巻)。
本巻では、今まで縁の途絶えていた、すずの実の母方の親族が登場します。
看護師の幸、信用金庫職員の佳乃ともに、近しい人の事で仕事が忙しくなります。
そして、その結末とは…。
すずも、中学3年生になり今後の進路について、悩み始めます。
「海街diary 5巻 群青」は、目を離すことのできない物語、全4話が収録されています。
海街diary 5巻 群青 のネタバレ、あらすじ
1 彼岸会の客(ひがんえのきゃく)
ある朝、香田家に一本の電話が入ります。佳乃が電話に出ると、北川十和子(きたがわとわこ)と名乗る女性からでした。
その女性は、すずの実の母の妹だとのこと。
十和子の母、つまりはすずの祖母が去年亡くなったこと。その祖母がすずに対してお金を残していて、行方をさがしていたとのことです。
帰宅したすずに、佳乃は事情を話します。
十和子は直接すずに会って、お金を渡したいと言っていることも…。
―『来週の日曜日に来るって』―
すずは、頭がまっしろになってしまうのでした。
すずは、母の親族には会ったことはなく、母が死んだ時も誰もこなかったからでした。
そして当日すずと3人の姉たちは、最寄りの駅まで十和子をむかえに行きます…。
2 秘密
すずと風太、裕也、美帆は将志に誘われて、「海猫食堂」に来ていました。
そこで出された、アジフライの味に感動する一同。
すずも、アジフライのおいしさに思わず『おいし~!』と言葉がもれてしまいます。
そして『お魚もおいしいけど このぬか漬けもおいし~』と。
海猫食堂の店主、二ノ宮幸子(にのみやさちこ)から、『今の子にしちゃ珍しい!』と言われます。
すずは、父が好きだったので、母が良く作っていたこと。だからすごく懐かしいと、話します。
二ノ宮店主から『お母さん ぬか漬けやめちゃったの?』と聞かれたすず。
―『死んじゃったんです 病気で』―
思わず言葉を失う二ノ宮店主。
すずは、今は一番上の姉が浅漬けを作っていて、結構おいしいと続けます。
すずは、食堂の床に落ちていた薬を見つけます。それは二ノ宮店主のものでした。
すずは思います。『あの薬 お父さんが飲んでたのと同じだ』と…。
食堂からの帰り、風太は裕也から、明日話したいことがあるので時間がないかと言われます。
嫌な予感がする風太…。
佳乃と坂下課長は、二ノ宮店主から相談があると言われて「山猫亭」に来ていました。
そこで二ノ宮店主から、音信不通だった弟から連絡があり、去年の暮れに亡くなった母の遺産を寄こせと言ってきたとのことでした。
驚きを隠せない二人。
坂下課長は、『いろいろとめんどくさいことをするのが私たちの仕事ですから』と二ノ宮店主を励まします。
そんな坂下課長の頼もしい言動に対して佳乃は、『いい奴だなって思っちゃたよ』と心の中で思うのでした。
3 群青
佳乃は、海猫食堂の二ノ宮店主の件で、自宅にまで仕事を持ち帰りこなしていました。
幸は、緩和ケア病棟に異動となり主任に昇進していました。
すずは、中学3年生となり、三者面談の時期をむかえていました。
幸から、女子のサッカー部があるところを目指すのか、普通の高校に住むのか聞かれますが、まだ決めかねている状況です。
緩和ケア病棟に配属となった幸。
―『大変なことはわかっていた でも 正直こんなにしんどいとは思わなかった』―
終末期の患者と、そしてひとすじの希望を持つ家族…。
そのはざまにおかれる看護師としての幸。
風太と兄・光良は家業である酒屋の配達をしていました。
そこに光良の携帯電話に着信があります。
それは、山猫亭の福田仙一からなのでした。
急いで海猫食堂へと向かうと、そこには店主の二ノ宮が、痛みに苦しみ横になっていたのでした…。
4 好きだから
幸は、病室で患者に対してアロママッサージをしていました。
その患者は、家族がいろいろ心配して、抗ガン剤だとか新しい療法とかを探してくることに、ちょっと気がすねていると打ち明けられます。
そして、『覚悟が鈍る』とも…。
幸は、勤務後のロッカー室で、自らの乳房に違和感があるのを覚えます。
病院にかかり、検査結果を待つ立場となります。
職場での昼食にも、ハシが進みません。
その様子を見かけた井上泰之は、幸にメールを送り食事に誘います。
幸は思います。泰之に『いっそ話してしまおうか』と…。
幸は、偶然に山猫亭に立ち寄ります。
そして店主の仙一に、心の内を明かします。
『当事者に寄りそおうとするのと 当事者になるのとでは 天と地とも違いがありました』と…。
海街diary 5巻 群青の感想
「海街 diary 5巻 群青」のキーワードは、「海猫食堂」ではないでしょうか。
「海猫食堂」は、幸が働く市民病院の看護師達に愛されています。
二ノ宮店主の作るアジフライは名物で、その魚は、すずが所属するサッカーチームのゴールキーパ美帆の父・兄が朝一の漁でとったものを使っています。
パート従業員として、同じくチームメートである将志の母も働いています。
皆から愛されている「海猫食堂」。そしてかかわる人たち。そこには幸せな空気感が漂っています。
しかし、店主である二ノ宮に起こった突然の災い。そして自らをむしばむ病。
幸、佳乃ともに仕事を通じて、二ノ宮店主と対峙しなくてはならなくなります。
それは看護師として、信用金庫の職員として。
すずも、二ノ宮店主の病気を偶然に知ってしまいます。幸に打ち明けたところ、そのことは他には話してはいけないと言われます。
秘密を抱える、苦しさ、もどかしさ。一人では抱えきれないものを、誰かと共有したいという気持ち…。
佳乃は、仕事をとおして、上司である坂下課長の頼もしさを知り、気になり始めます。
幸も、自らに病の疑いがのしかかった時、泰之に打ち明けてしまおうかと悩みます。
この展開は、今後の見どころの一つでしょう。
すずも、中学3年生となり、進路を決めなくてはいけない時期にさしかかります。
「海街diary」(全9巻)も、今回で第5巻目、残すところあと4巻。
物語は、「海街diary 6巻 四月になれば彼女は」に続いていきます…。
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