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はたらくすすむ 1巻のあらすじ・ネタバレと感想!無料試し読み

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はたらくすすむ 1巻のあらすじ・ネタバレと感想を紹介します。

サラリーマンを定年退職後、新たに風俗店で働く真面目なおじさん。

不慣れな仕事に戸惑いながらも一生懸命です。

はたらくすすむ 1巻は、そんなおじさんの仕事や人間関係などを温かく描いた物語です。

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はたらくすすむ 1巻のあらすじ・ネタバレは?

主人公の長谷部 進(すすむ)は66才、これまで40年間、小さな下着メーカーで営業マンとして働いてきました。

定年退職後、妻が亡くなり、そのショックで外にも出ないで失意の日々を送っています。

自宅で娘の美織(みおり)と一緒に暮らしています。

美織は漫画家で2階の部屋でアシスタントと二人で仕事をしています。

 

すすむと美織の関係はあまり良くなく、すすむが仕事のことなどを聞いてくるので美織はうっとおしく思っています。

すすむは家で居心地が悪くなり、外で仕事をしようと思い、ネットでアルバイトの仕事を探します。

すると簡単な店内清掃業務、高年齢(50代~70代)歓迎という仕事を見つけ、清掃業務ならできそうだと思います。

すすむは、これから再び外で働くことを考えると、妻の和子から生前いつも「しっかりしてちょうだい!」といわれたことを思い出します。

すすむは、服装デザイナーの夢をあきらめて自分なりに家族のために働いてきたつもりでしたが、妻はいつも機嫌が悪く、幸せにしてあげられなかったことを悔やんでいます。

すすむはアルバイトの面接に行くと、そこは「世界観」という名前の風俗店、ピンサロだったのです。

店内では、あられもない姿の女の子が男性の客にサービスを行っています。

 

すすむは、店長から説明を受けますが思っていた仕事と違います。

どうしようかと悩みますが、バイトが辞めて困っているようなので、働くことにします。

すすむはこれまで風俗店に行ったことはなく、勝手がまったく分からずに戸惑います。

娘の美織には風俗店で働いているとは言えないなぁと思ったりもします。

 

すすむは仕事を始めて早々、店のナンバーワン稼ぎ頭の朱美(あけみ)に、なんでこんなところに来たの、もっとマシな仕事あったのでは、などとからかわれます。

すすむは、なんとなく店の中で自分が浮いているように感じてしまいます。

お店が閉まると次は掃除の仕事です。すすむは店内の床のモップ掛けの仕事を行い、今日一日の店の中での出来事を振り返ります。

お金のためとはいえ、店の女の子が愛情もない相手に裸に近い姿でサービスをするのはどうなのか、なんだか女の子の見たくない部分を全部見てしまった気がする…。

すすむは、やはり普通の仕事を探そうかなどと考えます。

部屋が暗いので照明の電気をつけると床に白いものが多数落ちており、まるで星空のようです。
手に取ってみるとミントタブレットです。

 

女の子たちは、ひっきりなしに入れ替わる客の相手で口をゆすぐゆまもなく、ミントタブレットを口に入れて乗り切るのですが、慌ただしいために床にこぼれ落ちてしまったのです。

すすむは、現場で実際に体験することで店の女の子たちはこの仕事を真剣に行い、たくましく生きていることを知ります。

客を満足させ、明日への生きる活力を与えるために頑張っており、ここは彼女たちにとって立派な職場なのだと思い直します。

それに比べると自分はまだ何もしていないではないか、「和子、僕はこれからしっかりするよ!」とすすむは心に誓うのでした。

 

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すすむの仕事の内容は、接客・清掃・備品の補充・ドリンク作り・洗いものなどでキャリアが長くなればホームページの管理やマイクパフォーマンスも任されるようになります。

店の営業時間は昼12時から深夜0時、仕事帰りのサラリーマンや大学生、飲み帰りの人が多いです。

ピンサロはソープやヘルスとは比べて低料金で本番以外のことはほとんど可能です。

 

ピンサロの女の子はシフト制で日払い。どれだけ指名を取れるかが給料アップにつながり、指名とリピーターを増やすことが店と女の子の課題です。

すすむは40年間、サラリーマンとしてやってきた自分には知らない、独自のルールの中で生きている女の子たちは本当に大変だということを知ります。

 

すすむは少しづつ仕事に慣れていきますが、当初は清掃員として入ったのにいろいろな仕事もやらなくてはなりません。

ですが、仕事も人生も思うようにならないもの、イレギュラーが普通なんだと自らに言い聞かせます。

場面は変わり電車の中、すすむは初めて出会った頃の妻・和子の写真を携帯で見て、昔を思い出します。

すすむと妻の和子との出会いは1969年の東京の美大の入学式です。

和子の美しさ、都会的なセンスに一瞬で恋に落ちたのです。

 

すすむの恋は実り、1974年結婚しましたが、和子からすすむへの愛は長くは続きませんでした。

和子はよく「結婚しなきゃ良かった」と言っていたのです。

すすむは、「ごめん 幸せにできなくて」と携帯の写真の和子に謝り、涙をこぼします。

一方、すすむは店で夫婦仲が冷え切っているからと風俗で遊びまくっている常連客を知り、その客に腹を立てます。

別の日、すすむは回転寿司の店で食事を取りますが、そういえば自分は家族で回転ずしに来たことがないなあと思います。

その帰り道、例の常連客の夫婦仲が冷え切っているはずの男が奥さんと子供を連れて回転寿司に入るのを見かけます。

すすむは、その常連客は夫婦関係がよくないと聞いていたけれども自分の尺度からすると幸せそうだと思い、妻への接し方で足りなかったものは何だろうかと自分を顧みます。

最初は店の女の子からは必ずしも好意的に扱われなかったすすむですが、実直で真面目なことから少しづつ信頼されるようになっていきます。

 

店長からもだんだんと頼りにされるようになり、フロアの仕事以外にもパソコンでの資料作り、Web更新などの仕事も回ってくるようになります。

すすむは店のパソコンで女の子たちの収入を知って驚きます。退職前の自分の給料に比べてはるかに多いのでした。

すすむは、娘の美織にもつい漫画の原稿料は月いくらと聞き、結構な金額をもらっていることを知ると、うらやましいようなことを言います。

 

すると美織は、会社員は有給休暇、ボーナス、退職金があり、社会保険にも入れるけど漫画家にはそういったものは一切なく、止まったら生活できなくなる自転車操業なんだよと反論します。

すすむは、自分の考えが愚かであったことに気づき、美織にごめん、何も知らなくてと謝ります。

 

職場の女の子たちも裏表があると思ったけれども、彼女たちが休めないのも苦手な客を取るのも生活のためであって、会社に守られた自分とは違う厳しい世界で戦っていることを知るのでした。

 

 

ある日、すすむは仕事が終わり帰ろうとすると店の女の子からスパへ行こうと誘われ、言われるがままにタクシーに乗り合わせて7名で行きました。

温泉やサウナ、岩盤浴を楽しみ、その後は食事や飲み物を味わいました。

すすむは、平日の深夜にお酒を飲むことはこれまでなかったけれど、たまにはこういうスパもいいな、仕事が終わった後にでも妻をこういう場所に連れてくればよかったんだと思うます。

すすむは、これまで自分で勝手に作った規則に縛られて身動きが取れなくなっていたことに気がついたのです。

こうして、すすむの新しい仕事はまずまずの滑り出しです。

このあとの物語の展開が楽しみですね。

 

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はたらくすすむ 1巻の感想

まず、これまでサラリーマン一筋40年のすすむが風俗店でのアルバイトという意外性のある設定が興味を引きました。

簡単な店内清掃業務という広告なのに実際には最初から接客などもあり、また生真面目な性格で店長や店の女の子たちとうまくやっていけるのかと心配しました。

しかし、サラリーマンとしての40年間の仕事の経験は形は変われども生かせたようです。

 

失敗もありますが、これまでのさまざまな経験を踏まえ、どんな仕事にも真摯に取り組み着実に覚えていきます。

店の女の子からは最初は堅物のように思われたみたいですが、年齢の割に純(ピュアー)で可愛らしいところがあり、真面目で人柄もよいのでだんだんと好かれていったようです。

亡くなった奥さんを幸せにしてあげられなかったことを後悔しているシーンが所々に出てきますが、すすむの実直な人柄から思わず涙を誘います。

 

「世界観」という風俗店の名前も象徴的で意味深く感じます。

すすむは、この店で仕事を通じて、店の女の子たちの力強い生きざまを見て、これまでの世界観が良い意味で崩れていきます。彼女たちは会社に守られた自分とは違う、厳しい世界で戦っていることを知ります。

すすむは、風俗の世界に働く人たちが客を満足させ、明日への生きる活力を与えるために頑張っていることを目の当たりにします。

 

これまでのようにサラリーマンだけしか経験していなかったら分からなかったことです。

また、仕事が終わってから皆でスパに行った話も印象に残りました。お店の女の子は昼夜働いているのにしっかり遊んで気分転換している人もいます。

すすむは自分で勝手に作った規則に縛られて身動きが取れずに生き生きとした人生を送れていなかったことに気づきます

 

すすむは、新しい風俗店の仕事を通じて人間の器がひと回り大きくなったように思いました。
娘の美織との関係も若干ですが、よくなっているように感じます。

この漫画は読み進めるにつれて、だんだんとすすむのファンになってしまう魅力があります。
続きが楽しみです。

 

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