路傍のフジイ 1巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
生きづらい令和の時代に、ありのままの自分で生きる会社員のフジイさんを主人公にした今作。
達観しているのか、さとり世代なのか、職場では目立たない地味な存在のフジイさん。
その独特なまでの生き方に、何故か惹かれてしまいます…。
路傍のフジイ 1巻には第1話から第8話が収録されています。
路傍のフジイ 1巻のネタバレ、あらすじ
第1話 田中とフジイ
大人になってから感じなくなってしまった感動するほどの喜び。
好きな人と両想い。
友達と仲直り。
面接が上手くいった。
何かを得たときに感じた、世界が輝いていると感じられた一瞬。
でもそれを最近感じなくなったと言うサラリーマンの田中は、今の日常に不安を感じるようになっていました。
このまま何の感動も得られなくなってしまうのでは…。
そしてあのフジイさんみたくになってしまうのではと、静かに恐れるようになっていました。
フジイさんは一言で言うならば、マイペースな性格をした、何を考えているか解らない人。
人生が楽しいのか、それすらも解らない、あんな人みたくなってしまうのではと、自分の人生に焦りを感じていた田中は、ある日を境にしてフジイという人間を知る事になります。
はたしてフジイという人間は、どんな人間なんでしょうか?
第2話 石川とフジイ
会社で美人として男性社員の羨望を受けている石川。
でも彼女は元・風俗嬢で今も昔のお客と会い、お金を稼いでいました。
現実の男性に希望の持てない彼女。
そんな日々の中で石川はフジイと関わる事になってしまいます。
雨の日に傘に入れて貰った彼と、アニメ「マッドハンターズ」のカインの話で盛り上がり、彼もカインが好きだと言い、嬉しく思っていた彼女。
そして車の水しぶきから身を挺して守ってくれたフジイに興味を抱く石川。
はたしてコレは恋なのでしょうか?
第3話 試されるフジイ
フジイは今まで出会ってきた男性と違うと、石川は彼に何か惹かれるモノを感じてしまいます。
でも今まで出会ってきた男性の全ては、下心のある男性ばかり…、もしかしてフジイも同じように下心があるのかと疑ってしまいます。
もし自分が誘惑したら、フジイは乗ってしまうのだろうかと、恐る恐るとホテルに行かないかと訊ねます。
しかし、フジイの答えは行きませんと、逡巡した濁りはなく、男らしく断ってきたのです。
断ってくるとは思わなかった石川は、少しホットするも怒らせてしまったのかと、不安を抱いてしまいます。
第4話 矢部とフジイ
一緒に仕事をすることになった矢部とフジイ。
2人は似て非なる存在感のある人物でした。
矢部は社交的で明るくムードメーカーでマイペースを自認し、矢部もまたフジイの性格をよく人を見ている人物だと見抜きます。
そんなフジイを登山仲間として一緒に山に登らないかと誘いますが、フジイは自分はマイペースだから、皆さんに迷惑を掛けてしまうと断ります。
中々懐に入らせないフジイに矢部はうち解けるのでしょうか?
第5話 多田とフジイ
多田と言う青年は常に孤独を感じていました。
他人の視線の角度で自分に興味が無いと感じ、また鬱陶しいと感じていると、他人との関わりに恐怖を感じていました。
しかし、それでも友達が欲しいと願っている多田は、フジイに自分に似たシンパシーを感じる様になります。
そのせいか彼につい、世話を焼いてしまう多田。
はたして多田はフジイと仲良くなれるのでしょうか?
第6話 相馬とフジイ
鍼灸師の相馬は無愛想な女性でした。
今日も医院長に怒られ、もっと愛想良くするように言われますが、それよりも迷い鳥の事が気になって仕方がありません。
インコが行方不明だと暇があれば探していた相馬。
そんな中で同じくインコを探しているフジイと出会ってしまいます。
インコを探すフジイと相馬…、2人はインコを見つける事が出来るんでしょうか?
第7話 フジイと団欒
田中は石川がフジイに好意を持っている事を知ります。
フジイを観る眼差しが他の人と違い、また彼の話題の時に饒舌になると、石川がフジイに好意を持っていると知った田中は、一緒にフジイの家で飲み会をすることにします。
美味しい手料理を作り、フジイと交えながら会話をする石川と田中。
そんな中で田中は石川に対して好意を抱く様になっていました。
第8話 試される田中
偶然にも石川の秘密を知ってしまった田中。
見知らぬ男性と一緒にホテルから出てきたという、見間違いかも知れない情報…。
石川がパパ活をしているのかと、悩んでしまう田中はフジイに相談します。
石川がそんな事をする人間ではないと言うも、受け入れがたい事実。
田中はフジイに聞きます。
もし好きな人の知りたくない一面を知ってしまったとき、どうするのか?
フジイは受け入れるしかできないと言い、それでも悩む田中にフジイは言います。
もしかしたら最初からイメージしていた人物はいないのではないのか、と。
その言葉に田中は石川と向き合えるのでしょうか?
路傍のフジイ 1巻の感想
Z世代、さとり世代と令和の人間は冷めているとの評価を受け入れるも、どこかで孤独と向き合う事に一生懸命…、そんな日々を前向きに生きている主人公・フジイ。
彼の純粋なまでの人生の生き方に、なんとなく共感できてしまう、またそんな彼になりたいと願うような作品でした。
現代は満たされている時代と揶揄されるも、どんな時代でも欲望が満たされることはありません。
物資的に裕福な世界ではあるも、人間関係や家族問題や自分への幸福の模索などで頭を悩ませてしまう日々の中で、自分の人生を前向きに生きようとするフジイ。
彼の何気ない日常が、自分の生き方を見直させてくれると、フジイには例え難い癒しが備わっています。
フジイは決して超常的な主人公ではありません。
社会の悪を倒す様な大それた事をするわけでもなく、困っている誰かを助けるワケでもなく、何処にでもいる普通の男性です。
ただ人生を自分なりに前向きに生きているフジイは、何も考えていないように見えても、彼なりに苦労している事もあるのです。
そんな苦労を滲ませる事もなく、誰かに頼られても素直に受け入れてくれる寛容な心の持ち主であり、身近な幸せを気づかせてくれる、そんな主人公です。
優れた何かがなくとも、人生は前向きに生きられるのだと教えてくれるフジイの生き方を見習っていきたいですね!
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