薬屋のひとりごと 8巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
羅漢との一局に辛くも勝利した猫猫。
娘との約束とはいえ緑青館の妓女を身請けする事となり、かつての想い人の付き人だった梅梅を引き取ろうとする羅漢。
しかし、どことなくから聴こえてくる懐かしの歌声に、彼は思わず走り出してしまいます。
そして離れの屋敷にて見つけた、かつての想い人。
数十年ぶりの再会に羅漢の想いは果たされるのでしょうか?
「薬屋のひとりごと」8巻では、第37話から第42話が収録されています。
薬屋のひとりごと 8巻のネタバレ、あらすじ
第37話 鳳仙花と片喰 前編
かつて羅漢は両親から失望された人生を歩まされていました。
羅漢は幼い頃から人の顔のを認識する能力が欠けていました。
乳母と母親の区別が出来ず、他人や親の顔も理解できず、父親には早くに諦められ、母はそんな自分を受け入れてはくれず、いつも一人でした。
それ故に好きな碁や象棋(中国将棋)にのめり込め、名家の長子でありながらも好きに生きる事が出来たと、彼は過去の自分を不幸だとは感じてはいませんでした。
そんな自分に人の顔の見分け方を教えてくれたのは、羅門の叔父でした。
人を駒に見立て覚えれば良いと教えられ、いつしか人を扱う才能を見出し、戦場での手柄は無くとも才覚でのし上がり、仕事も順調にこなしていた羅漢。
そんな中で彼は彼女──鳳仙と出逢います。
碁の一局で負け知らずの自分をあっさりと見事に負かし、そして唯一にこの世で顔を覚える事の出来た彼女に惹かれてしまいます。
しかし彼女は最高級の妓女として高嶺が付き、多くの男性から身請け話を持ち掛けられ、自分では到底と届かない高嶺の花となってしまいます。
家督を継ぐ望みすらない、ただの役人の羅門。
想いが焦がれる中で、彼はふと悪い事を考えてしまいます。
第38話 鳳仙花と片喰 中編
鳳仙を手に入れるが為に羅門は彼女を孕ませるも、叔父の失脚によって僻地へと飛ばされ、3年も都から離れてしまいます。
その間に彼女は落ちぶれてしまい、手に入れられる筈だった者を奪われてしまった羅漢。
唯一の娘である猫猫を娘として迎え、共に居たいと願う気持ちは諦めきれず、必ずに、あの宦官から取り戻す事を決意していたのです。
しかし今回は仕方なく、娘との約束を守る為に緑青館の妓女を身請けする事を受け入れます。
その中にはかつて鳳仙の下女だった梅梅がおり、色々と世話を焼いてくれた彼女を引き取ろうとするも、彼女は選ぶならば、ちゃんと選んでほしいと小窓を開けます。
夜風に乗り聴こえてくる歌声。
それはかつて聴いた声でした。
第39話 鳳仙花と片喰 後編
無事に母と父をめぐり合わせる事に成功した猫猫は、ようやくに肩の荷が下りた安堵を覚えます。
壬氏に羅漢の事を恨んでは無かったのかと訊ねられ、猫猫は嫌ってはいるも、恨んではいないと、あっさりと告げます。
母親こと鳳仙が彼を受け入れ、妓女としての人生が終わろうとも、自分を身籠った事を覚悟して行ったのだと知っており、それだけに彼と共に歩みたかったのだと察していたのです。
まして妓女の中でも上級だった母親ならば、周囲に悟られる前に孕んだ子を流す事など可能だった筈。
それを承知しながらも自分を産んだのならば、母は羅漢を本気で愛していたのだと、猫猫はそれなりに察していたのです。
確かに羅漢は才覚や才能に溢れてはいるも不憫な男であり、そして生理的にも苦手な父親でもありました。
もしパパと呼んでと言われれば、殴りかけてしまいかねない相手と、壬氏も納得な理由に、それ以上の事を訊ねられませんでした。
第40話 見送り
花街にて騒動が起きていました。
王宮の変人である軍師が高級妓楼の妓女を娶り、七日七晩に及ぶ宴を催すと、花街を騒然とさせ、そんな騒動に王宮の高官達が噂を囁き、緑青館は大盛況のお祭り騒ぎとなっていました。
今頃にあのにやけ顔を、さらににやけさせているのだろう父親の事を考え、かつて夢遊病を偽り、恋人の無事を祈り舞っていた妃の事を思い出しながら、城壁へと上り詰めていた猫猫。
きらびやかな衣装に身を包み、化粧を施し、舞を静かに踊り出します。
自分に舞を教えてくれた梅梅の事を想い、母を想い、父を想いながらに舞う猫猫。
不慣れな動きであるもこれからの幸せを願う舞は、そっと見ていた壬氏を魅了させてしまいます。
第41話 書
最近、後宮にて恋愛小説が流行っておりました。
その火付け役の影には猫猫が暗躍しており、花街で売られていた閨の赤本こと夜伽の教本を仕入れ、それを梨花妃が愛読し、販売ルートを確保していたのですが、それを壬氏に見つかってしまいます。
あくまでも妃達の夜伽の教育の為の資料と言うも、過激であると検閲されてしまいます。
しかし恋愛小説ともなれば、読めなければ意味はなく、識字率に差異のある後宮にてはあまり広がりを見せないモノと扱われ、その改善にある事を提案する猫猫。
そのある事とは?
第42話 猫
玉葉妃の一人娘である鈴麗公主と共に後宮内を散歩していました。
宦官や子を持たない妃などから様々な視線を向けられ、その視線の意味を知らない幼き公主と共に後宮の自由奔放に散策をしていた中、一匹の子猫を見つけてしまいます。
薄汚れやせ細り、保護しようとする猫猫を警戒する子猫。
そんな子猫をあっさりと捕まえた一人の見慣れない下女との出逢いに、猫猫は奇妙な違和感を覚えてしまいます。
そして保護した子猫の世話をする事になった猫猫、しばらくは忙しくなりそうです・・。
薬屋のひとりごと 8巻の感想
羅漢とのひとまずの問題解決となり、今まで猫猫が抱えていた問題が無事に解決したのだろうと安堵できる第8巻。
一見すれば悪人顔な羅漢と、印象があくどい雰囲気だった彼が、一人の女性を純愛し、その結果で猫猫を授かったのだと、予想に反しての展開が今回の見どころとなります。
猫猫の母親である鳳仙の登場と、あの病に伏せていた女性がまさかの猫猫の母親と、花街の恋事情の複雑さが醸し出され、そんな中で純粋に彼女を愛していた羅漢と、実に恋愛要素が盛り込んでいる内容で進んでいきます。
しかし策を練ったが故に、思わぬことになってしまい、病んでしまった母親と、猫猫の性格が冷めたモノになり、また父親との出逢いがトラウマになってしまうと、彼女の不憫も察してしまいます。
でも何はともあれに、無事に巡り合った父と母の再開に舞を踊るとはと、今回の事件の締めとしては綺麗な終わり方をしています。
そんな中で壬氏との関係も急接近かと期待してしまいますが、恋愛に対して鈍すぎる猫猫と、今後の二人の展開もどうなるのかと気になる所です。
そして後半の中で登場した謎の下女の少女と、何やら今後に大きく関わりそうな存在と、新たなる事件が待ち受けていそうな雰囲気に、今後の見どころがありそうですね♪
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