少年のアビス 2巻のあらすじ・ネタバレと感想!

青年
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田舎町で希望もなく日々を過ごしてきた高校生の黒瀬令児はアイドルの青江ナギと出会います。
令児は変わることができるのか、それとも…。

少年のアビス 2巻は、令児をめぐる田舎町の日常を描いた物語です。
少年のアビス 2巻のあらすじ・ネタバレと感想を紹介します。

 

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少年のアビス 2巻のあらすじ・ネタバレ

第8話 その夜の出来事

台風が接近して高校が早退になった日の夜、黒瀬令児の担任の柴ちゃんは生徒がうろついていないかを自家用車でパトロールをしていると川の土手道に生徒のバッグが落ちているのを見つけます。

懐中電灯を持ち、川のあたりを照らすと人物が2人見え、1人は令児です。
見ると令児と若い女性(青江ナギ)は手をつないで川の中へ入ろうとしています。

驚いた柴ちゃんは、そこにいなさい!と叫び、土手を降りるときに転げ落ち、若い女性(青江ナギ)が止めます。

その女性は令児に、また今度にしよう!と言って離れていきます。
柴ちゃんは二人が心中しようとしていたことを知り、愕然とします。

柴ちゃんは、令児に担任として話を聞くので家に来るように言います。

第9話 あらしのよる

柴ちゃんは令児を自分のアパートに連れて帰り、シャワーを浴びせます。

そして、令児が死のうとした理由を誰にも言わないから先生にだけ話して!と聞きます。
すると令児は、高校やめます、だからもう出て行ってもいいですか?と答えます。

令児は先生の顔に傷があるのを気がつき、自分のせいで先生がけがをしてしまい、謝ります。
柴ちゃんは、令児の悩みがどうしたらなくなるかを一緒に考えさせてほしいと言います。

令児は、悩みは死んだらなくなるので邪魔をしないでほしい、それとも先生が一緒に死んでくれる?と返します。

第10話 高校教師

令児は柴ちゃんに、心中まであと一歩だったのになんで邪魔をしたのか…、と詰め寄ります。
その迫力に先生は圧倒され、怖さを感じます。

柴ちゃんは我に返って令児に、まだ17歳でこれから楽しいこともあるのに早まってはいけない、と諭します。しかし令児は、自分には幸せな未来は来ない、とうなだれます。

令児のバッグの中の携帯電話の着信音が鳴ります。
柴ちゃんは、母親だろうから出るように!と言うと令児は気分が悪くなったのかキッチンの流しで吐いてしまいます。

電話の呼び出し音は鳴りやみません。
先生が大丈夫と声をかけると令児は、助けて…と苦しそうに言います。
大丈夫、先生が守るからと!と柴ちゃんは答えます。

そして令児に、明日は学校を休んでいいからゆっくり休むように、そしてこの家から出ないで、と言うと令児は黙ってうなずきます。

第11話 台風一過

翌朝、令児はいつもと違う場所で目覚めて驚きますが、先生の家に泊ったことを思い出します。
キッチンには先生が作った朝食が並んでいて、二人で朝食を取ります。

柴ちゃんは、今日1日は外へ出ないで今夜も泊まっていくこと、今日の夜に今後のことを一緒に考えよう、先生はかならずあなたを助ける、と言います。

そして昨日、令児が寝た後に電話があったので、友人の家に泊まることを母親にメールで返したと伝えます。

令児は柴ちゃんが仕事に出かけた後、不安な気持ちになりますが、先生が助けてくれると自分に言い聞かせます。

その日、柴ちゃんが自宅に帰ると令児は制服に着替えていて、やはり今日家に帰りますと言います。
柴ちゃんは、今の精神状態では家に帰ると言っても彼女に会いに行ってしまうのでは心配します。

柴ちゃんは、まだここにいなさい、ここにいて…!と言い、思わず令児にしがみつき、強引に口づけをします。

第12話 その町の大人

柴ちゃんは我に返って、ごめんなさい、ごめんなさいと土下座して令児に謝ります。

柴ちゃんは、クラスの生徒が自殺なんて…、今あなたを一人で帰せないと言います。
令児はすみませんと謝りますが、柴ちゃんは謝って欲しいのではなくてただ、あなたにご飯を作るのが楽しみで仕方がなかったと言います。

令児は、一人で部屋にいる間、何度も出て女性(青江ナギ)に会いに行こうとしましたが、ドアのノブを握ると柴ちゃん先生の「守ってあげる」という言葉が浮かび、思いとどまったのでした。

令児は柴ちゃんに、先生はこの町で幸せに生きている大人だと思っていたが違った、とポツリと言います。その言葉を聞いて柴ちゃんは、ふと我に返ります。

柴ちゃんは一見大人として教師としてきちんとやっているように見えます。しかし、心の中は仕事への不満、上司からのパワハラに対する怒り、親や友人からの冷たい仕打ちなどがあり、絶対にこんな町で結婚も出産もしない、という荒れた気持ちだったのです。

柴ちゃんは、令児が死のうとするから私も自分の真っ暗なところを覗いてしまったと続けます。
令児が、先生やめて!と言うと、柴ちゃんは制服を見たくないので脱いでと言います。

令児が制服を脱ぎ捨てると柴ちゃんも裸になり、令児に死んでもいいよ、許すから一度だけお願いと迫ります。

第13話 落日

柴ちゃんは、これまでの人生を振り返ります。
まっすぐに引かれた道をまっすぐに歩けると思っていたけれどもいつの間にか暗い曲がりくねった道をさまよっていたのです。

柴ちゃんは令児と体を重ねて人生の決められた道から落ちていくのでした。
柴ちゃんは令児との会話で一昨日、令児が心中しようとした人は彼女ではなく偶然出会って誘われただけと聞き、驚きます。

柴ちゃんは令児を抱きしめ、生きなさい!私が助けるから、言います。
柴ちゃんは自分にも令児と同じ闇があり、同じ境遇なので救うことができる、だからあの人(青江ナギ)には会ってはいけないと言います。

令児は、救ってくれるならどんな方法でも誰でもいいと柴ちゃんと体を重ねます。
その頃、チャコは令児に電話をしますが出てくれないのでイライラしています。

チャコは自分の部屋にいると母親から出かけるので自営のお茶屋の店番を頼まれ、店に出ると「春の棺」の作者である似非森浩作に似た男がいます。

第14話 ヒガンバナ

チャコの似非森浩作の本との出会いは14歳の時、本屋で表紙が気に入り、買いました。

似非森に似た男はお茶を一袋持って、店番をしているチャコに差し出します。
チャコは似非森と確信しますが、今の自分には自信が持てず、ありがとうございました!としか言えませんでした。

大学生になったら本気でダイエットに取り組み、痩せてあか抜けた都会の女性になってバリバリの編集者として会いたいと思うのでした。

チャコは店の客から心ない言葉をかけられ、閉鎖的なこの町のことが耐えられない、無理!と店を飛び出します。すると目の前に先ほどの似非森が歩いています。

チャコは、似非森に声をかけ、「春の棺」のことを知っていることを伝えます。
似非森は、お礼と中1から6年間この町に住んでいて、今は親の介護で来ていると答えます。

チャコは、自分の夢は早稲田に入り、将来は編集者になること、いつか似非森の担当になりたいと思っていると伝えます。

すると似非森は川辺の彼岸花を1輪取ってチャコに差し出し、いつかと言わず今日から僕の担当になってよ、と言います。

第15話 まちぶせ

令児は柴ちゃんの家にいると母から帰りに兄のからあげを買うようにとのメールが入ります。

柴ちゃんは、令児の母は絶対に帰ってこいと言ってきていることを理解します。
令児は、柴ちゃんの気持ちも理解して、家に帰って月曜日からまた学校に行くと言います。

柴ちゃんは、令児の母は令児のことを愛しておらず依存しているだけ、あなたは大人になって必ず家を出る、そしてどこへ行ってもいい、私が導いてあげる、と令児に言います。

令児は、これからなんて呼んだらいいのと聞くと、柴ちゃんはこれからも教師を続けていく、あなたが卒業したらこの関係はきちんとおしまいにする、だからこれからも”先生”と呼んでと言います。

令児は、自宅に戻りドアをあけて中に入ると母がお帰りと迎えます。
母にからあげを渡すと部屋の中はいい匂いがします。

母は今日はおばあさんがお泊りサービスなので令児の好きなカレーを作ったとのことです。
令児は昨日は帰らなくてごめんと謝りると、母は今日は私たちゆっくりご飯食べてテレビ見てぐっすり眠れるねと言います。

第16話 暗夜

青江ナギは勤めていたコンビニ店から出たところを峰岸玄に呼び止められます。

峰岸は、こんな美人が働いていたのにうちの職場のやつらはなんで気が付かなかったのだろう、さっそく教えてやらないと、と言うとナギは今日クビになったと言います。

峰岸は、昨日仕事の途中で一緒に消えた奴は幼なじみなんだけど、あいつとはどういう関係なの?と聞きますが、ナギはその幼なじみに聞いたらと返します。

峰岸はナギに、小さな町だからあなたのような女があいつと付き合ってはいけない、町の秩序が乱れることを伝えます。

ナギは、令児とはお付き合いしていないからと言うと、峰岸はナギに昨日令児とどこに行っていたかと聞きます。

ナギは、心中するために「情死が淵」へ向かったが、人に注意されて止めたのでまた今度にしようと約束したと答えます。

峰岸はナギに、あいつは俺のもので一生俺とこの町で暮らすから勝手にはさせない、あいつには二度と近づくな、この町から消えろ、と強い口調で告げます。

ナギは、なんだ令児くんキミ愛されているじゃない、私と違ってとつぶやきます。

その頃、令児は自宅で入浴中でした。
母が峰岸玄が家に来ていることを令児に伝えます。

第17話 墓のある丘

風呂上りの令児は玄関に待たせている玄にごめんと言うと玄は話があるので外に来いと言います。
令児は分かったちょっと待ってと言い、服を着ます。

令児が外に出ると玄は上の公園へ行くかと言います。
令児は、玄が家に来るのは小学校以来だけれど何か話があるの?と聞きます。

すると玄は、お前は死のうとしたのか?と聞きます。
昨日、お前がコンビニ店員と手をつないでどこかへ行くところを見た。さっき店に行って女に話を聞いた。玄はそう言って令児の髪をつかみ公園のフェンスへ令児を押し付けます。

玄は令児の服の胸元をつかんで、俺のせいか?俺がお前を追い詰めたか?
俺の傍らで一生働くより死んだほうがマシか?と問い詰めます。

玄は、お前は俺にまだ罪をかぶせたいのか?と言い胸元の手を放します。

玄は、昔この土手に墓をつくった。令児に見せようとしたつがいのトンボは令児の親父に煙草の火を当てられて死んだ。親父は心中したとか言って笑っていたと言います。

令児は覚えていないと言うと、玄はそんなだからお前は勝手に死のうとしたりできるんだなと言い、令児の額に爪を立てます。

令児は、玄が言った俺にまだ罪をかぶせたいのか?の言葉を思い出し、罪ってなんだよ…と思うのでした。

ここで2巻は終わります。

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少年のアビス 2巻の感想

柴ちゃん先生は、令児の心の闇を知るにつれ、自分の中にも同じものがあることに気が付いてしまいます。

これまではそうした闇の部分を見まいとしていたのに令児とかかわり、令児を救いだすために柴ちゃん先生も自身の深いところを知るために暗い階段を降りて令児のいる世界へとたどり着きます。

そのことで令児は少しづつ心の安定を取り戻し、家族や狭い地域社会からの制約に縛られず自分のやりたいことをやってもよいのだという気持ちが芽生えてきます。

令児にとっては柴ちゃんのお陰で助けてもらっているのですが、柴ちゃん自身は本当にそれでもいいの?という気持ちは残りました。

令児も少し光が見えてきたとはいえ、まだ不安定な面も垣間見られるので安心はできません。

チャコはこれまで令児のよき理解者ですが、令児の心中未遂のことは知らされておらず、知ったときにどうなるのか気がかりです。令児と柴ちゃん先生の関係も同様です。

峰岸玄は令児の幼なじみとはいえ、令児を単なる使い走りとして利用してきただけと思いましたが、かならずしもそうではないのかもしれません。

心の中では令児のことを好いているようで、令児が青江ナギと心中しようとしたことにショックを受け、ナギに対して令児に二度と近づくな、町から消えろと言うところは少し驚きました。

玄の気持ちは令児のことを本当に思ってのことなのか、単に何でも言うことを聞く便利屋として使いたいのかはわかりませんでした。

青江ナギには、得体のしれない不気味さを感じました。例えるならば近づくと強力な力で吸い込まれてしまうれてしまうブラックホールのような印象です。

それは似非森浩作にも感じました。そういった意味では青江ナギと似非森浩作は夫婦としてバランスがとれているのかもしれません。

チャコが似非森に接近するのは本人は嬉しいのでしょうが、似非森には暗い影があり心配してしまいます。

さて、令児はこの後、どうなっていくのでしょうか。
この先の展開がとても気になります。

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