最果てのパラディン 7巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
妖精の道を通り、ホワイトセールズからたった一晩でトーチポートに到着したウィルとメネル。
寝るのが勿体ないと朝の鍛錬を始めると、ウィルは藪から人の気配を感じ、声をかけます。
その様子に気づいたメネルは大声を出すと・・。
最果てのパラディン 7巻には第31章から第35章までが収録されています。
最果てのパラディン 7巻のネタバレ、あらすじ
第31章 鉄錆山脈
ウィルとメネルが鍛錬をしていると、藪の中に人の気配がするのでした。
ウィルは気配がする所に行くと、そこには1人のドワーフが居ます。
ウィルは見ていきませんか?と声を掛けます。
物怖じしたドワーフはメネルの威勢のいい声に怖じ気づき、その場を離れてしまいました。
鉄錆山脈の情報を得るために、まずはビィに話を聞きます。
鉄錆山脈は二百年前までは「くろがね山脈」と呼ばれ、山の民ドワーフの地底王国があったそうです。
ユニオン(大連邦)にも名を連ねるほどの国だったようですが、二百年前のハイキングの大乱で、デーモンの侵攻を止める為に戦った戦士たちは敗れます。
その流れた血の錆の臭いと、錆で朽ちた武器とで満ちたデーモンの巣窟と果て、人々は鉄錆山脈と呼ぶようになったということです。
しかし、どんな戦いだったかの情報はありません。
山で戦った戦士たちは全滅したことと、山を逃れた民たちの運命があまりにも過酷だということしか分からないとのことでした。
山を逃れたドワーフたちの過酷な流浪の旅の様は、ちょうど一年前位にトーチポートに流れてきたドワーフ達の様子から、ウィルは何となく感じ取っているのでした。
第32章 山の王
くろがねの国の最期の君主アウルヴァングルは、武芸よりも書を好む沈思黙考の人だったそうです。
戦士たちの中には嘆く者も居たそうですが、滞りなく国をまわし、民を平等に扱う王を嫌う者はなく、その頃のくろがねの国は平和を謳歌していたようです。
しかし、デーモンの大乱が起き、南方諸王国は次々と敗れていきます。
地底王国くろがねの国としても、何日持ちこたえられのか分かりません。
そんな時にデーモンの使者が現れ、ハイキング側につかないかと誘いが・・。
ドワーフの武器が、製造技術が欲しかった様です。
3日の猶予をもって迎えた当日、臣下たちが散々議論しても結論が出なかった答を、アウルヴァングル国王は自分が決めよう。と言い、答を聞きに来たデーモンの使者の首を跳ねたようです。
そして、王と戦士は地底王国くろがねの国にデーモンを誘い込み、全て倒す為に戦おうと言い、戦士ではないものや、若き戦士は山を逃れ生き延びて欲しいと、王としての最期の命令をしたようです。
そして二百年、どんなに苦しくとも生き延びてきたと、グレンディルとアグナルは語るのでした。
第33章 まこと
家路の途中、路地の店から勢いよく飛び出てきたのは、朝の鍛錬の時にウィル達の様子を覗っていたドワーフでした。
何事だろうと思ったのも束の間、ドワーフは一礼するとすぐ店の中へ戻っていきました。
店の中からは、怒鳴り合っている大きな声が、路地まで聞こえてきます。
どうやら先程のドワーフは喧嘩の仲裁に入っている様です。
少し様子をみるウィル。
喧嘩をしているとはいえ、武器などは持たず、他の人に暴力を振るうでもなく、節度は持っているようです。
ここで領主が出ていくと後で大事になるかもしれないと思いますが、仲裁に入ったドワーフが標的になってしまいました。
これはいけない。そう思ったウィルは店の中に入っていくのでした。
騒動が収まって少し経った頃、気を失っていたドワーフが目を覚まします。
怪我の具合いを確認したウィルは、騒ぎを謝ろうと店主を尋ねると、店主は伏せっているとのことで施療をすることにしました。
治療のお礼にと食事をごちそうになるウィルとドワーフのルゥ。
話しの流れでウィルは自分に付いて、いろいろと学ぶことを提案するのでした。
第34章 従士
ドワーフのルゥを正式に従士として迎え入れたウィル。
まずは大事な話をしよう。と従士として住み込みで働くことになったルゥに、まずは給金を決めよう、と言います。
ルゥは仕えさせていただくだけでいい。と言いますが、ウィルはそれでは駄目だと。
昔話としてガスにお金は大事だと教えられたことを話します。
また、ウィルが給金を払わない。ルゥが対価を受け取らない。というのは、ルゥの「まこと」に価値がないと捉えることにもなる。と言うのでした。
それから、朝の鍛錬にも加わり、ルゥにいろいろと教えることになったウィルは、改めて自分を育ててくれた3人の居た場所までは遠いことを実感します。
何をどうやって教えていけば、ルゥの「まこと」に恥じない様に出来るのか。
考えながら、いつかきっと3人に肩を並べられる様になるんだ。と自分を鼓舞するのでした。
いろいろと考えた結果、組打ちから教えることにしたウィルでしたが、大した訓練もしたことがないはずのルゥの筋力に驚くのでした。
第35章 訓練
鉄錆山脈の情報を得ていく中で、文献に何か当たるものがないかと、バグリー神殿長に調査の依頼を出すウィル。
ドワーフたちの昔話からよぎるのは、ヴァラキアカという竜の影。
もしもヒイラギの王の予言にあった黒き災の火が、デーモンの類いなら勝てる自信はある。
でも、竜だったならば…。
竜とスタグネイトのエコーだと、どちらが強いのだろう。
スタグネイトのエコーと戦った時は、死線を彷徨い「灯火の女神」様のおかげで勝てた様なもの。
竜がエコーよりも随分と弱いとは考え難い。嫌だなぁ、そう思うウィルでした。
ルゥの鍛錬は続いていますが、強い筋力を持ちながらも、どこか優しすぎるところがある為に、その筋力を活かせないでいます。
ある時、レイストフが魔獣討伐から帰ってきた時、ルゥに戦士としての姿勢(心構え)を正されます。
ウィルを尊敬しているのならば、従士として主の格を下げるようなマネはするな。と喝を入れられます。
それからいろいろな人からいろいろな事を教わったルゥは背筋も伸び、日増しに精悍な感じになってきました。
そんな時、森でアンデッドの目撃情報が入り、ルゥの初陣と決めるウィルでした。
最果てのパラディン 7巻の感想
ドワーフのルゥは貴顕(身分の高い)の血筋、王族の末裔とでもいうのでしょうか。
彼はトーチポートに流れてくる前に、多くの武勲を立て、ビーストウッズ地域の領主と仰がれているウィルの噂を聞き、憧れを抱いて来たのでしょう。
間近でウィルを観たいが為に、朝の鍛錬の様子を覗っていたのかもしれません。
また偶然にも、街中で喧嘩の仲裁をしているところで再会し、話をする中でウィルもルゥの中の何かが気になったのかもしれません。
何かの縁だとルゥを従士として迎え入れようとします。
その帰り道でドワーフたちの様子から貴顕の者であることと、ルゥへの扱い方が原因で、おどおどした感じが見て取れる様になってしまったと分かります。
ルゥ自身の意思を改めて確認したあと、正式に従士として迎え入れました。
始めの頃は、ルゥはおどおどした感じが抜けず、持って生まれた折角の力(戦闘センス)も出す事が出来ないでいました。
しかし、ウィルとメネル、そして周りにいる人達から身体の面でも、精神の面でも鍛えられた事で、真っすぐと力を出すことや前を見ることが出来る様になったみたいです。
本来、ルゥが持っていた資質に気付いたウィルが、扉を開き開花させたのだと思います。
そんな時、アンデッドの目撃情報が入ってきます。
アンデッドは不毛の死を遂げた人の彷徨える魂が成り果てるものなので、ウィルが輪廻へと還す為に直接対応してきたようなので、ルゥの初陣として一緒に連れて行く様です。
この後、どのような展開となるのでしょうか?次巻が楽しみです。
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