姉なるもの 6巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
失った者を取り戻す為にと、千夜を呼び出した叔父の涼。
しかし、失った者を再び取り戻す事は出来ず、どうあがいても世の理(ことわり)を捻じ曲げれない事を知り、絶望に沈む彼に、寄り添うように近づく陽。
姉と同じ顔を持つも、まがい物として見てしまう涼は、陽に心を開く事が出来ませんでした・・。
それでも彼に振り向いて欲しいとする、無垢なる陽の想いは通じるのでしょうか?
「姉なるもの」6巻には36話から44話が収録されています。
姉なるもの 6巻のネタバレ、あらすじ
第36夜
それはある日の事・・、陽が千夜に着こなしについて教えていました。
千夜のような豊満な身体には、この服は太って見えると陽は言いますが、健康状態が良く見えて何が悪いのかと、千夜はまったくに聴く耳を持ちません。
いまひとつ服の似合う、似合わないかが解らない千夜。
可愛い服なら誰が着ても似合うものだと言いますが、美醜の問題は難しい、一筋縄ではいかないと、陽は告げてきます。
そんな陽もいつも制服姿と言う千夜。
だったら着てみればいいと、千夜は陽の制服姿へと変わりますが、何か言い表しがたい色気が目立ってしまいます。
犯罪の匂いがすると呆れる陽に憤慨する千夜。
そんな二人に挟まれてしまう夕は困惑するしかありませんでした。
第37夜
陽と涼が出掛け、久しぶりに二人で過ごせると、大はしゃぎで喜ぶ千夜。
陽と涼が居る時は一見、穏やかそうに見えていても、どこか張り詰めたかのような雰囲気を見せていた千夜。
今日は以前の様に無邪気な笑顔でいてくれるので、彼女の思い通りに過ごそうと夕は考えます。
すると・・、お姉ちゃんとイケナイ遊びをしましょうと、誘ってくる千夜。
そのイケナイ遊びとは、部屋を閉め切り、クーラーをつけてゴロゴロと昼寝をすることでした。
背徳的な時間を過ごす事となる夕。
どうなるのでしょうか?
第38夜
今日は夕と涼が畑へと出かけ、何やら難しい話をし、夕と一緒に居られない事を不満にしながら、収穫していたトマトを運んでいた千夜。
そんな中で歩いていると、地面に奇妙な跡を見つけてしまいます。
まるで誰かが穴を掘って埋めた様な跡と眺めていると、陽がそれはモグラの穴だと告げます。
ここで待っていれば、モグラが見られるかもと、期待してしまう千夜。
陽は涼に訊ねますが、モグラは地表に出てくることはめったにないと言われてしまいます。
どうしてもと、モグラを見たいと思う千夜は実力行使へと出てしまいます。
第39夜
夕を捕まえ、高い高いと彼を振り回していた千夜・・。
しかし勢いが強すぎたのか、夕のズボンのお尻の部分が破けてしまいます。
陽が縫ってあげようと夕のズボンを脱がすとしますが、それを許せない千夜は、自分が縫うと譲りませんでした。
しかし裁縫をした事が無い千夜。
仕方なく、陽が千夜に縫い方を教えていきます。
手際よく裁縫を教える陽に千夜は訊ねます。
野良犬が生きていくのに、裁縫とお菓子作りが必要だったのか、と。
その問いに陽は静かに答えます・・。
第40夜
それは真夜中の事でした・・。
ガタ・・・ガタ・・・
と、何やら物音が聞こえ目を覚ましてしまう夕。
人の声?、また人ならざるものが来た?、早く朝になれと、布団の中に隠れるも、部屋の中へと入り込んでくる気配に怯えます。
しかし、その気配は千夜で、彼を心配し、部屋へと訪ねてくれたのです。
彼女に抱きしめられ涙する夕。
大丈夫と、泣きだそうとしていた彼の頭を撫でながら、あやす様に慰めてくれる千夜に、夕は安堵を覚えていました・・。
第41夜
それは夏の頃の記憶でした・・。
涼が夏風邪を引いてしまい、海へと出かけたい親戚の子を引き受ける事になった翔は、涼の看病を陽子に任せ、遊び盛りの親戚の子を海へと連れていきます。
でもそれは陽子の事を気遣った涼の仮病だったのです。
自分が病気になれば、身体の弱い陽子は自宅に残る事が出来ると、彼女の身体を気遣い、また親戚の子を煩わせなく済むと考えた結果でした。
陽子が来ないと、駄々をこねるだろう親戚の子の憎まれ役になった涼。
そんな彼を気遣い、二人で過ごそうと、ビニールプールに水を溜める陽子。
かつて過ごしていた夏の想い出を、陽と重ねて見てしまいます・・。
第42夜
一人、夜道を歩いていた涼。
後ろからそっと近づく陽の気配を感じ、付いてくるなと言います。
陽はそんな事を言わずに、こういう時に便利だと、背後に近づいていたナニカに視線をやります。
黒い影に覆われた異形の怪異。
陽は猟犬の姿に戻り、涼を抱きしめ、神社の屋根へと彼を逃がします。
そして群がる怪異を切り崩していく陽は、涼の失敗を語ります。
願いを叶える為に、手当たり次第に開けてはいけない扉を開けてしまったと、涼の匂いを知ったナニカは、涼を追いかけてきたのだと語ります。
そして彼がまだ願いを捨てていない事を知り、その想いを汲んでいた陽は、ある事を告げます・・。
第43夜
それはいきなりの夕立ちでした・・。
せっかくの二人だけの時間にどしゃぶりの雨が降り、ずぶ濡れになってしまった千夜と夕。
ちょうど雨宿りに最適なバス停があり、そこで時間を潰していました。
濡れた千夜を見て照れてしまう夕は視線を逸らしますが、千夜は構わずに彼の傍に寄ります。
ドキドキとしながら緊張してしまう夕は、うっかりとクシャミをしてしまいます。
千夜は濡れた彼の身体を温めようと、上着を貸そうとします。
でもそれは千夜が使って欲しいと、互いを譲らない二人。
千夜はある事を思いつきます・・。
第44夜
ある事情から自宅を離れる事になった涼・・。
その事情に付き合う事を選んだ陽は、彼と共に遠くへと旅立つ事になります。
留守の間に自宅を頼まれた夕と千夜。
涼は出来る限りの準備を行い、いざと言う時の親戚の連絡先や畑の管理や作り方に蔵に納められているものなどを書き記したノートを手渡します。
涼の気遣いに感謝する夕。
涼は千夜に夕を守って欲しいと告げます。
夕は姉・陽子が遺したかけがいの無い存在だと言い、兄と姉が生きた証なんだと、涼は夕の身の上を心配していました。
しかし千夜は、弟を護るのは当然、私は姉なのだからと、彼を護る事は当たり前の事の様に告げます。
そして旅立つ二人を見送り、夕と千夜は再び二人だけの時間を過ごす事となります・・。
姉なるもの 6巻の感想
千夜お姉ちゃんと陽ちゃんと暮らす日々、夕くんの生活も賑やか、かつ穏やかになりつつあります。
彼の家族も増えましたね・・、そんな6巻となり、物語も何か大きな変化を見せ始めています。
さて今回の最初に見どころは、千夜お姉ちゃんと陽ちゃんの仮装パーティ。
色々な服装の二人、可愛らしい格好が拝める内容はまさに眼福です。
それにしても千夜お姉ちゃんは、制服を着ると、何か凄い雰囲気になってしまいますね。
これも人ならざるものの色気というものなのでしょうか?
陽ちゃんいわくモデル体型、確かに千夜お姉ちゃんのプロポーションはモデル以上ですからね。
さて、陽ちゃんの涼さん好きは筋金入りですね。
最初は魂狙いかと思っていたのですが、涼さんに対しての特別な想いを抱いているとは、彼女も根は悪い子じゃないみたいです。
四人で過ごす日常は、まるで家族みたいな雰囲気になっているのですが、やはり時折に不安に駆られてしまうようです。
それぞれに持つ問題に向き合いつつも、それを察し、夕くんを慈しんでくれる千夜お姉ちゃん。
はたして今後の彼への想いはどうなっていくのでしょうか?
そして陽ちゃんの涼さんへの想いはどうなるのかと、今後の展開が気にもなりますが、過去の涼さんと陽子さんの想いも・・、今後の展開が気になりますね・・。
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