復讐の未亡人 8巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
美月を渡したくはない・・
彼女に対する想いが暴走し優吾の独占欲は、自分の子どもを孕ませてしまいます。
そんな彼の想いを裏切れず、自分の身の中に美花を宿した美月。
日に日に形作られていく生命の躍動を子宮に感じながら、母親になる至福と、子に支配されてしまう焦燥に駆られていきます。
はたして、美月の想いはどこへと向かうのでしょうか?
「復讐の未亡人 8巻」には34話から番外編が収録されています。
復讐の未亡人 8巻のネタバレ、あらすじ
第34話 遠い遺伝子
優吾の子どもを身籠った美月・・。
つわりが激しく学校へ行く事はもう出来ないと、自分の子を宿した美月を愛おしく抱きしめながら、彼女のお腹を優しく撫でる優吾。
その事を母親である優衣に話し、彼女は無言で優吾を平手打ちします。
しかし優吾はそんな母親も自分と変わらないと、陽史と自分を産んだのも父親を繋ぎ止める為に妊娠したのだと言い放ちます。
その言葉に返す事が出来ない優衣。
妻子がいた夫を自分のモノにしたく、不貞を働いて彼の子を身籠り、その家庭を壊してしまった過去を持つ優衣は、優吾の事を責めきれませんでした。
優吾もその事を知りつつも、自分を抑える事が出来なかったと告げます。
本来なら互いに交際しながら想いを育み、経済的に養えるだけの安定を手に入れてから、美月と結婚するべきであったと、理性的な行動を行わなかった事を恥じるも、後悔はありませんでした。
美月の様な女性を自分のモノにするには、こうするしかなかったのだ。
誰にも美月を渡したくなかった優吾の想いは、歪んでいるも純粋な想いだったのです。
子どもを誰にも渡さないとする優吾の意志は変わらず、折れるしかなかった優衣。
美月と優吾は婚約し、二人は夫婦となり、美月は美花を出産します。
母親となった美月は、美花の子育てに翻弄されていきます・・。
第35話 美花
美花が病を患い高熱を出した夜。
直ぐに行きつけの病院へと向かう美月は、優吾と陽史と共に風の強い夜道を進んでいました。
遅れ気味な優吾に代わり、美月と美花を護る様に前に進む陽史。
はやく美花を病院に連れて行かなければと焦る美月。
陽史は先に美花を病院に送ると言い、やむを得ず美月は美花を陽史に託します。
そんな二人のやり取りの後、ようやく追いついた優吾。
しかし彼はどこか浮かない顔でした。
自分の娘なのに、美月に頼りにされていない・・。不満げな優吾に、美月は今、彼に気をまわしている余裕はありませんでした。
そんな事は無いと言うも、夫として、父親として、美月に頼りにされていないと、不満を苛立たせていた優吾。
美月は今はそんなことに構ってはいられないと言い、美花の後を追いかけます。
何時もと雰囲気の違う美月の姿に、心細く感じた優吾は、感情的になってしまった事を謝ります。
しかし、今は早く病院へと、美月の想いは美花の無事を祈る事に精一杯でした。
先に美花を病院へと連れて行った陽史のおかげで、一命は取り留めていたものの、危ない状況に変わりはありません。
5日ほどの入院が必要となり、美月は娘に付き添います。
優吾は帰る事を拒みますが、ここにいても仕方がないと陽史に言われ、美月も大丈夫だからと彼を自宅へと帰します。
父親として、夫として、頼りの無い自分に抑揚を失くしていた優吾。
そんな不安を感じたのか、美花が泣き出すと、美月は優しい声でごめんねと言い、お父さんの事を嫌いになったのではないと言います。
今はあなたの事で一杯だからと、美花の容態に不安を隠せない美月・・。
今は容体が良くなればと願いながら、病院で一夜を迎えていきます。
しかしそんな美月と美花を睨む視線がある事を、今の美月に察する事は出来ませんでした。
第36話 リセット
病院の看護士・武藤によって美花が攫われてしまいます。
かつて美月のストーカーだった男の母親である武藤は、美月の今の幸せが許せないと美花にハサミを突き付けます。
しかし優衣の説得により、武藤は落ち着きを取り戻します。
ところが突然の停電により病院の灯りは消え、美花は何者かに連れ去られ、武藤も首筋を切られ、殺されてしまいます。
そんな事件の後、警察の捜査も虚しく、また陽史の捜索の捜索の甲斐もなく、美花は行方不明となりました。
優衣は自分のせいで子どもが連れ去られてしまったと心身を患い、記憶を混濁させ、優吾がまだ小学生だと話してしまう程に、衰えてしまいます。
優吾は大学へ通い、いつか見つかるかもしれない娘と美月を養える様にと必死に頑張っていました。
しかし義父は、これを機にリセットしても良いと、美月に新しい人生に戻ることを勧めますが、いきなり選択肢を与えられても困ると、陽史に訊ねます。
自分がいなくなったら寂しいか、と。
陽史は別にと素っ気なく言い、しかし優吾が悲しむと告げます。
美月と陽史は優吾に負い目がありました。
それはかつて子どもの頃・・、好奇心で近くの森へと探検に出掛け、身体の弱い優吾を無理矢理に連れ出したのです。
その結果、転んでしまった彼は運悪く木の枝で目を負傷し、片目の視力を失ってしまいました。
それ以来、優吾の事を気に掛けていた美月。
そして、今度は美花を失って大きな負い目を負ってしまったと、優吾のもとを離れる気は無く、今のまま彼の妻でいようとする彼女。
それに美月は犯人について大体の目星をつけていました。
あの子を私の代わりに復讐したい、誰かがやったのだと言い、かつての母親・薫と関係を持った複数の父親の誰かが美花を攫い、世間から隠しているのだと美月は察していました。
もしあの子の臓器目的や、単なる愉快犯の犯行ならば、すぐに見つかると言い、それが見つからないのは、あの子の存在を危険な相手から隠す為なのだと、今はそう諦めるしかありませんでした。
美月は危険なものをおびき寄せてしまう、自分の傍に居れば、また同じようなことが起きてしまうかもしれない・・。
確かに膨大な時間を掛けて、探し出す事は可能でした。
しかし今は、あの子が大きくなり、いつか自分の本当の両親に関心を持つ年頃になるまで待った方が良いと、いつかの出逢いを静かに待ちわびる美月。
いつか会えるとそう信じ、その時が来るまで、自分が成すべきことをすると決め、彼女は自分の成すべきことを行います。
第37話 探偵ごっこ
そんなかつての美月である密の想いは我が子に届き、美花と陽史は数年ぶりに再開します。
自分の本当の母親が存在していたのだと、心の底から喜んでいた美花。
あんな頭の悪い女が母親なんて、今の母親に対しての軋轢の深さを感じた陽史は、本当の母親に逢いたいかと訊ねます。
しかし美花は今のこの環境を変えたくないと言い、それに向こうは、どう思っているのかと訊ねます。
その事に即答が出来ない陽史。
互いに望めば逢うと言うも、素直に逢いたいと言えない美花と密の関係に複雑な想いを抱きます。
なぜ陽史が自分に逢いに来たのかと訊ね、美花は自分の記憶が、黒い服を着た男の人に抱かれ、空を見た時に始まったと言います。
そしてある名前を想い出し、その名前を呟いてしまいます。
ようちゃん・・と。
密が美月だった頃に、陽史を呼ぶときに使った言葉。
それを呟いた美花が、あの攫われた美花だと確信し、陽史は美花を抱きしめます。
美花は父親なのかと訊ねますが、父親の弟の方だと告げ、叔父である事を知ります。
叔父さんだったと知り、自分には関わっては危ないと言い、その場を離れる美花。
陽史は美花を見守りながら、その場を離れていきます。
そんな二人の光景を見てしまった凛。
彼女は複雑な想いを抱き、それは嫉妬に似た感情でした・・。
美花と陽史の関係はと、悩む凛。
そしてそんな凛の色を知った美花。
今後どうなっていくのでしょうか?
番外編 同窓会のふたり
三か月前に夫を癌で失い、29歳の未亡人となってしまった桃代は、夫の部下・小松に悩まされていました。
夫が死ぬ前に、部下である小松に頼むと遺し、それを曲解し、桃代に執拗に気にかけてくる行動に、すっかりと頭を悩ませていた桃代。
小松にも妻がおり、しかも身重な状態にもかかわらず、そっちのけで自分に構ってくる身勝手な行動にすっかりと辟易していました。
無論、悩みはそれだけではなく、実母にも余計なお節介を焼かれてしまい、変な男を充てがわれてしまうなど、彼女の日々は陰鬱でした。
そんな中で久しぶりに高校時代の親友と会えると、同窓会へと参加した桃代は、美月と再会します。
黒髪ではなく、白銀の髪を輝かせ、学生時代とはまるで違う雰囲気となった彼女に驚いてしまいます。
そして何よりも桃代は知っていました。
美月は人の心が読めると言う事。
あれは高校時代。
誰かが彼女のメガネを壊し、その犯人がクラスで一番の発言力を持つ女子が行った事を見抜き、彼女を二度と学校へと来れない様に制裁した事を知っていた桃代。
美月いわく、人の嘘が色で見えると言い、自分は淡い桃色に見えると言われた事を思い出し、今の自分は何色に見えているのだろうと考えます。
そんな美月に自分の悩みを見抜かれてしまい、夫を失い未亡人となった自分に近寄り、そのまますり寄ってきた二人の男について相談します。
美月も夫を失い、自分にすり寄ってきた男の事を話します。
大抵が悪い男で、自分を操ろうとする男だと、冷静にそう告げる美月。
そして彼女は、そんな困った男の見抜き方を教えます。
はたしてその見抜き方とは?
復讐の未亡人 8巻の感想
復讐の未亡人も8巻を迎え、ついに美花と美月こと密との関係が明らかになり、衝撃の展開を迎えます。
それにしても・・・優吾は色々と病んでいそうな人物だったのですね。
美月を妊娠させて自分のモノにしてしまうとは、ヤンデレ男子だったと驚いてしまいます。
なによりもそんな彼を受け入れてしまう美月とは・・どれだけに愛が深いのでしょうか?
美花を無事に出産するも、子育てに振り回されてしまう美月と、あの行動に隙の無い彼女がここまで余裕が無いとは・・。
自分が痛めて産んだ子ゆえに愛情が深く、何時もの聡明さが欠けてしまうのでしょうね。
子育てに苦労する美月を陰から護る陽史。彼はイケメンでイクメンだったのですね。
子どもが嫌いと言っても、しっかりと子どもの心を掴むのが上手い様子で、非常にハイスペックなお父さん素質がありそうです。
そんな陽史と美花の出逢いに、凛の心が揺れ動いてそうなのですが、三角関係勃発なのでしょうか?
凛が闇落ちしてしまうのではと、このままどうなるのでしょうか?
それにしても美花の家族関係が気になる所です。
あの金髪のお母さんは何者なのでしょうか?
それに攫ったのは誰かと、ますますと謎は深まりますが、その前に気になるのは、やはりクレイジーサイコな山下の存在。
次回ではどうなるのかと、物語の展開に注目したいですね。
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