葬送のフリーレン 10巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
マハトには現状では勝てない。そう言ったフリーレンでしたが、勝機はゼロではない様子です。
そして、フリーレンはデンケンからマハトの記憶の共有を受け、100年分の記憶の解析を始めるのでした…。
葬送のフリーレン 10巻には、第88話から第97話が収録されています。
葬送のフリーレン 10巻のネタバレ、あらすじ
第88話 ソリテール
悪意という感情が分からない。そのことから人間に興味を抱いた様子のマハト。
悪意という感情を知る為に、人間を食べる以外にも殺していきますが、それでもマハトには分からない様子。
立ち向かってくる騎士に、万物を黄金に変える魔法には何かしらの発動条件が必要なのではないかと言われ、何故すぐに魔法を掛けないのかと問われます。
マハトにしてみれば、すぐに勝敗のつく戦いではつまらないし、単なる気まぐれでしかない。と返すしかありませんでした。
マハトが悪意という感情を知る為に辿り着いたのは、人類について研究をしているという魔族のソリテールの所でした。
ソリテールは進化について研究をしている様で、マハトの悪意についての質問に、進化の証だと答えるのでした。
第89話 罪悪感
人類の感情が分かれば共存できるかもしれない。そう思うマハトは魔族には分からない人類の感情を知る為に人々を殺していきます。
ある時、南の勇者を倒すために協力して欲しいと七崩賢のシュラハトが現れます。
マハトは乗り気ではありませんでしたが、シュラハトが連れてきた七崩賢のグラオザームとは相性が悪いようです。
また、未来視が出来るシュラハトが来たということは、そこに自分が必要不可欠だということも分かっており、従うしかありませんでした。
その時、シュラハトが戦いが終わったらマハトの記憶を消す手はずになっていると言います。
マハトの記憶が覗かれているといい、フリーレンの名前が出てくるのでした。
第90話 グリュック
気まぐれで城塞都市ヴァイゼに向かう馬車を襲撃したマハトは、そこに居たヴァイゼの領主であるグリュックに出会います。
グリュックは今まで見てきた人間とは違う感覚を持っていて、マハトの興味を引きました。
マハトはグリュックに悪意について質問をすると、グリュックは今まで自分がしてきたことをマハトに話しました。
その上でマハトにとって興味深い交渉事を持ちかけます。
私がお前の知らない感情を教えてやる。その代わりヴァイゼの実権を握っている一族を消すのを手伝え。
マハトはグリュックに出された条件をのみ、グリュックの言うとおりに動くのでした。
これでヴァイゼは良くなっていく。そろそろ表舞台での仕事もしてもらおう。
マハトはグリュックに従うのでした。
第91話 表舞台
グリュックはマハトに表舞台の仕事と称して、グリュック家のお抱え魔法使いの地位を与えると言いました。
マハトはグリュックに、どうして表舞台で仕事をするのか。と質問をします。
グリュックはマハトが異常に人間関係の立ち回りが上手い事を利用して、貴族たちの対処をするのだと返します。
今、私たちは悪い話をしているのが分かるか、との問いに、分かりませんが楽しそうです。と答えるマハト。
グリュックは、正義や悪は私が教えてやる。私が指示したとおりに動いていれば、何れ分かる様になる、と言いました。
ある時、ヴァイゼに向かってくる魔族達を倒す事で貴族たちの信頼を築けとグリュックに言われます。
マハトはグリュックに言われた通りにヴァイゼに向かってくる魔族を敵だと称して倒すのでした。
第92話 ヴァイゼの終焉
グリュックに命令され、デンケンに魔法を教えることになったマハト。
デンケンは両親を魔族に殺されていたので、マハトの事は信用していない。と初めから言いました。
そして、強いと自称するマハトに、俺はいつかお前を倒せるほど強くなれるか。と質問するのでした。
ある時、北部高原の城塞都市が魔族に落とされます。
ヴァイゼの貴族たちが民衆を味方につけ、マハトにより強固な信頼の証に支配の石環を付けるように要求されたとグリュックから言われます。
そんなものを付けても何の効果がない事はグリュックもマハトも分かっていましたが、グリュックの言う通りにとマハトは支配の石環を付けるのでした。
それから年月が過ぎ、老いたグリュックに気遣いの言葉を掛けるマハト。
しかし、マハトはお互いかけがえのない時間を過ごしてきた、その全てをぶち壊そうと思います。
そして、マハトはヴァイゼを黄金へと変えるのでした。
第93話 大結界
ヴァイゼを黄金へと変えたマハト。
そうすれば悪意とは、罪悪感とは何かを掴めそうな気がすると思ったようですが、結局何も分からなかったようでした。
ヴァイゼを後にしようと思った時、背後を取られている事に気付きました。
今すぐヴァイゼを元に戻せ。マハトは背後を取られた事で警戒します。
やはり不可逆なのか。人類を理解出来ない化け物では人を黄金に変えるイメージは出来ても、黄金を人に変えるイメージは出来ない。
そう言われ振り返り様万物を黄金に変える魔法を掛けるマハトでしたが、魔法は自分に掛かるのでした。
魔法を跳ね返したのか。人類の魔法技術では、万物を黄金に変える魔法は解析不可能なはず。
そう言うマハトに、この魔法はもっと原始的で呪いを自動的に跳ね返すだけの魔法だと答えます。
お前は何者だとのマハトの問いに、大魔法使いゼーリエ。神話時代の大魔法使いだよ。そう答えるのでした。
第94話 解析
マハトの記憶の解析が出来たデンケンとフリーレン。
しかし、フリーレンは更に詳細な解析に入ると言い、身動きを極力抑えるためにフェルンに世話を頼みます。
その時、フェルンは何者かの強大な魔力反応を感じるのでした。
ほんの一瞬感じただけで、デンケンは気付かないようでした。
フリーレンの魔力探知が弱まる時を狙い、三人に気付かれることなくこの辺りに潜伏しているとなると、相当の手練れかもしれないと警戒を怠らない事にします。
詳細な解析に掛かる時間は2ヶ月ほどだと言い、近くの集落へ移動することにしました。
一方その頃、ソリテールは結界の外からマハトに向け、マハトの人類との共存という夢物語の結末を見てみたいので、マハトの加勢に来たと言い、結界の解析に入るのでした。
第95話 無名の大魔族
黄金郷の大結界が破られ、その辺りから強大な魔力反応を検知したフェルンとデンケン。
しかも、黄金郷が少しずつ広がってきています。
ソリテールはマハトのところへ行き、答えは見つかったのかと質問をします。
無言のマハトに自分の言った通りだった。と言うソリテール。
実験というのは失敗するものだと、次にいこう。そして人類と共存なんて夢物語だと証明して欲しい。と言うのでした。
その頃、フェルンたちは集落からまだ解析が終わらないフリーレンを含む人たちを避難させようとしていました。
しかし、結界を破った魔族の反応が近づいてくることを探知し、フェルンとシュタルクが足止めとして残る事にします。
ソリテールは自己紹介と称し名乗りましたが、フェルンには聞き覚えが無く、無名の大魔族からは逃げる事だけを考えるように言われていたことをシュタルクに告げるのでした。
第96話 師弟
フェルンとシュタルクがソリテールと対峙して少しした頃、デンケンはマハトの魔力が気かづいてきたことを検知します。
集落からの避難者を先に行かせ残るデンケン。
師匠と弟子が対峙します。
マハトはフリーレンを殺して違うところでやり直すと言い、デンケンは黄金郷を離れるというのであれば排除する。と言い、戦いが始まりました。
指導試合を思い出す。そう言いながらも、マハトはデンケンの動きに驚いていました。
自分が教えていた時より、技術もコントロールも上がっている。マハトはデンケンとの戦いを楽しいと思っている様でした。
しかし、フリーレンが帝国領に入られると面倒だと、デンケンに万物を黄金に変える魔法を放つのでした。
しかし、魔法が掛かったのはマハトの方でした。
デンケンはゼーリエから呪い返しの魔法を譲渡してもらっていたのでした。
第97話 観測
フェルンとシュタルクと対峙するソリテール。
ソリテールの攻撃に傷つきながらも立ち向かう二人。
隙を突いて放ったフェルンの攻撃がソリテールの防御を抜け、ソリテールに少しだけ傷を負わせます。
何度か攻撃を仕掛けますが、ソリテールの膨大な魔力に阻まれてしましました。
それでも攻撃をするフェルン。
ソリテールの反応を超えて着実に傷を負わせていきます。
しかしその瞬間、フェルンとシュタルクは黄金へと変わってしまうのでした。
デンケンが呪い返しの魔法を使えると知ったマハトは、万物を黄金に変える魔法を常に出し続け、デンケンの魔力切れを狙うようにしたのでした。
デンケンはフリーレンを助けようとその場を離れます。
しかし、目の前にソリテールが現れ攻撃を仕掛けられた瞬間、呪い返しの魔法を解くのでした。
葬送のフリーレン 10巻の感想
マハトの記憶を解析するデンケンとフリーレン。
見えてきたのはマハトが悪意という概念を知ろうとして起こしていた行為。
そしてヴァイゼでグリュックとどの様にして過ごしてきたのかでした。
マハトは人と親しくなればその感情が分かるかもしれないとグリュックと共に過ごし、最後にヴァイゼともどもグリュックを黄金に変えてしまえば、何かを掴めるのかもしれないと思ったようです。
しかし、生まれながらに悪意そのものがない魔族には、そんなことをしたところで分かる訳もないでしょう。
ソリテールが言っている通り、姿形は似ていても全く違う生き物であり、進化の過程が違っているので当然といえば当然なのかもしれません。
ある意味、人類が生活する上で地球に対して当然の様に行っている行為と同じなのではないでしょうか。
ソリテールは自身の研究。この場合、マハトが人類と共存するという夢物語の惨めな結末を見る為には、マハトを倒すことが出来るであろうフリーレンが邪魔だと思い、マハトに加勢しに現れます。
それも純粋に自身の研究の為だけで、マハトの事は何も想っていないのだと思います。
あくまでも研究対象なのでしょうから。
よほど人類の事を研究してきただけあり、魔族では解けない結界を解いてしまうところは敵ながら凄いと思ってしまいました。
さて、ついにマハトの記憶の詳細な解析を終えたフリーレン。
いよいよ反撃が始まるようですが…、次巻が楽しみです。
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