最果てのパラディン 10巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
かつて花の国(ロスドール)と呼ばれたエルフの国を通過中、水の中から現れた無数の手。
それはデーモンの類ではなく、無念のうちに果てたエルフたちのものと気付いたウィル。
果たしてそれは何を意味するものなのか・・。
「最果てのパラディン」10巻 には第45章から第49章までが収録されています。
最果てのパラディン 10巻のネタバレ、あらすじ
第45章 御霊
水面に浮かぶウィル達の舟の周りを、いくつもの無念の手が囲みます。
ウィルはその手を取り、もう苦しまなくていいのです。
もう恨まなくていいんです。
灯火の神の導きを。
と、癒やしの意を込めて呟きます。
すると舟を囲んでいた無数の手はエルフの御霊(みたま)となり天へ召されていきました。
その中にウィルに何かを伝えようとする者が居ます。
出来るだけ急いで向こうへ。
その人が最後に感謝の意を現し召された瞬間、メネルが全速で行くぞ。と魔法を掛け、物凄い勢いで船は動き出しました。
エルフのちょっとは人間でいう1年という話は本当だ。
その感覚のエルフが出来るだけ早くということは相当早くだ。ということです。
すると、向う方向から叫び声が聞こえてきました。
水上歩行の術を使いすぐに飛んで行くメネル。
ウィルたちが舟を岸に上げ目を向けた先には、巨大な蛇の頭を落とすメネルが居ました。
まだだっ!そう叫ぶと、巨大な蛇の頭がいくつも現れるのでした。
第46章 生存者
ヒュドラを倒すには、首を切り落とし、再生する前に切り口を焼いてしまえばいいとの事。
そして、前衛をルゥ達が、後衛をウィルが努め、首を落としては切り口を焼くという手段でヒュドラを倒す事が出来ました。
ヒュドラの毒に侵されていたエルフを助けたウィルたちは、ディーネの案内で、ロスドールの生き残り達が住む村へと向かいました。
ディーネの話では、忌み言葉や竜の瘴気によって衰退していく森の中では、食べる物も飲み水も少なくなってきている。
口減らしのために自分のような若く動ける者が村を出ていくのです。
上手く人里に出て救援を呼べれば良しとし、そうでなくても口は減ります。
エルフたちの村へと進む森の中は相当に酷く、過酷な環境であることがよく分かりました。
第47章 畏神
ディーネの案内で着いたロスドールの生き残り達が住む村。
健常者が居ないのではと思われる程に、村人の殆どが病に侵されている様でした。
ウィルが祝祷術で村人を治療すると言いますが、最初は受け入れてもらえません。
まずは長老と呼ばれるエルフが先に受け入れ、長老を治療しながら、この村の全ての人を治療する。
ウィルの想いが伝わり、やがて村人すべての治療をすることが叶いました。
その夜、ウィルは病から回復したエルフたちに饗されました。
酔い醒ましにと宴の場をひとり離れるウィル。
そこに現れたのはカラス。不死神スタグネイトのエコーです。
スタグネイトは最後の忠告をしにやって来たと言いました。
このまま進めば間違いなくウィルは竜に倒される。
どんな犠牲が出ても今は身を引き機会を改めるか、自分の配下のアンデッドとなり竜を倒せるようになればよい。
とウィルの気持ちを揺さぶりに来たのでした。
第48章 矜持
朝から言い争う声に起こされたウィル。
メネルの「行かせろ。」という言葉に「行かせられない。」と返すディーネ。
ディーネが言い争う姿が、何だか楽しそうだと感じるウィル。
この二百年の間にとても過酷な日々を過ごしてきただろうから、こんな言い争いという日常は久しぶりなんだろう。
ところで何を言い争っているのかと聞くと、弱った森の主の所へ行かせろ。とメネルが言うのですが、ディーネは絶対に行かせられないと言っているとの事でした。
見ず知らずの者に、森の主のところへはそう簡単には案内出来ないであろうことは納得できます。
ウィルはメネルに信頼と保証人でも付けようかと告げます。
すると、そういうことではなく森の主のところは、今は魔物の占領地となっているので、まともに戦える者が居ない自分達には案内出来ない。というものでした。
村人を救った上、これから竜を倒しに行くと言っているウィル達にこれ以上の事はさせられない。と思っているようです。
困ったウィルはゲイレルズに相談すると、では勝手にやるしかない。と言うのでした。
第49章 西の門
森の主を癒したその足で、地下道に向かったウィルたち。
ディーネたちに案内されたのは、西の門と呼ばれる所でした。
ゲイレルズにしては二百年ぶりの、ルゥにしては初めての故郷です。
魔法で邪気を払い、扉の呼び出し還を見ると、古代の失われた精錬方法で作られた金属で出来ている物でした。
そこには扉を叩けと印されていましたが、魔除けの魔法が施してありデーモンや魔族では叩くこともかなわないものでした。
ウィルはこの扉を開けるのは、くろがねの国の正式な継承者であるルゥが適任だと、ルゥに言いました。
ルゥが丸環を握りひと叩きすると、とても大きく重厚な扉が開いていきます。
扉が開ききったかと思ったその時、全身が凍り付くほどの恐ろしい気配を放つ竜の瞳がウィルたちを見つめます。
身動きが取れないウィルは、勢いにおされまいと、必死で魔法を唱えるのでした。
最果てのパラディン 10巻の感想
二百年前の大乱で滅せられたであろう花の国のエルフたちの御霊(みたま)。
その無念の手をとり安息を祈ったウィルに、急いで向かって欲しいと伝えられたのは、多頭蛇に襲われているエルフを助けてという願いでした。
エルフの出来るだけ早くは超特急だということですが、長寿ともなると感覚が相当違うということですね。
メネルが船を超加速させて向かった先でヒュドラを倒し助けたエルフに案内されて辿り着いたのは、かつての花の国の生き残りたちが住む村でした。
くろがね山脈は二百年前の大乱の時に、デーモンたちに占拠されてしまったので、生き残ったエルフたちは身動きが取れず、ずっとそこで生きながらえてきたのでしょう。
村の周りは魔獣やデーモンに囲まれていて、村を出ても生きて山を下りることは叶わなかったのだと思います。
瀕死の村人たちを救ったウィルの元を、またスタグネイトが訪ねて来ました。
よほどウィルのことが気に入ったのでしょう。
ウィルを自分の配下へと誘いますが、ウィルの気持ちは揺るぎませんでした。
確かに今竜と戦っても勝ち目がないのなら、力を十分に付けてから戦えばいいのです。
その間にサウスマーク大陸は殲滅されるというのであれば、ほんの少しでも倒す可能性があれば、挑むしかない。
そして、ヴァラキアカがいる山の中へと向かっていきます。
山への入り口で威圧されたウィルたち。
いよいよヴァラキアカと対峙する時がきました・・。
次巻へと続きます。
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