最果てのパラディン 11巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
かつてのドワーフの国、くろがねの国に入ったウィルたち。
門を開けたと同時に感じた竜の強大な気に威圧されながらも歩みを進めます。
到底敵わぬと神様から言われても、討伐のために進むウィルたちは・・。
最果てのパラディン 11巻には第50章から第54章までが収録されています。
最果てのパラディン 11巻のネタバレ、あらすじ
第50章 炉火
かつてのくろがねの国の西の門から中へと進むウィル達。
中は竜の瘴気(しょうき)で満たされ、一刻も早くここから出たいと思わせるほど空気が淀んでいました。
デーモンたちの待ち伏せや、かつてデーモンたちの侵入を阻止しようと作られ未発となったドワーフの罠にも注意しながら先に進みます。
暫く進んでも、デーモンたちに襲撃されることはありませんでした。
レイゲルズの案内によると、この先には石の広間があるとのこと。
そこで待ち構えているのではないかと推測するも、デーモンたちの襲撃が無かった場合は、竜とデーモンは連携していないということになります。
石の広間に差し掛かった時、広間の方から甲冑や武器などが当たる音が聞こえてきました。
予想通り、デーモン達が待ち構えていると思い、ゲイレルズとウィルが前衛として、盾を構えながら広間へ突撃すると、広間には新しめの防柵が施されているのでした。
そして、その奥から現れたのはアンデッドと化したドワーフの戦士たち。
彼らは死してもなお、くろがねの国を守ろうと魂だけが残っているのでした。
第51章 勇往
アンデッドとなったドワーフたちの魂の解放を見届けたウィルたちでしたが、そこから先は湧いて出てくるデーモンたちをひたすら倒して進むしかありません。
前衛はルイストフとルゥの二人がつとめます。
ルイストフの戦い方はウィルも一目置くほど凄いものですが、ルゥの成長も目を張るものがあります。
中央のメネルは二人の前衛のお陰で楽でいいと感じています。
後衛を一人で担うウィルも、皆が強くて無理が利くと言います。
包囲されないように主道を避けて通り、間もなく光の間だとゲイレルズが案内する先に進みます。
更にその先の大空洞におそらく竜が待ち構えているであろうとのこと。
そこへ向かっているということはデーモンたちも分かっていると思われます。
待ち構えているとすれば、かつてのくろがねの国の王であったアウルヴァングルが最後に演説を行った光の間であろうと推測。
デーモンたちを薙(な)ぎ払い、光の間へと辿り着いたウィルたちは、王の玉座にふてぶてしくも座る将軍級デーモンを目にするのでした。
第52章 神炎
玉座に居た将軍級デーモンから王冠と玉座を取り戻すのは、正統な継承者であるルゥであり、他の誰もその戦いを邪魔出来ない。と将軍級デーモンと戦うことを望んだルゥ。
ルゥに将軍級デーモンを託し、ウィルたちは湧いて出てくるデーモンたちを倒すことにしました。
将軍級相手にルゥでは分が悪いかもしれない。と心配するメネルでしたが気を回す余裕も無いほど、デーモンたちが次から次と出てきます。
それでも優位に戦えているウィルはルゥの様子を伺うと、将軍級と渡り合えている姿をみて少し安堵します。
やはり相手は将軍級デーモンだけあり、ルゥが切った足は直ぐに再生するなど手ごわく、ついにルゥを柱へと投げ飛ばし呪縛の棍棒をもって拘束してしまうのでした。
何とか魔法消去の言葉を飛ばしたいと思うウィルでしたが、向かって来るデーモンの数に圧倒されてしまいました。
掛けられた言葉は名前だけでしたが、ルゥは私は負けない。と叫びながら拘束を解き、将軍級デーモンに向かっていくのでした。
第53章 真の戦士
皆の故郷を取り戻す。気合を入れるかのように叫んだルゥは、スカラバエウスに一撃を加え、スカラバエウスを押し返しました。
ルゥのその勇猛果敢な姿の向こうに、神様の存在をウィルは感じました。
この燃え上がる様な勇気の炎を神様が見過ごすはずがない。
将軍級を自分の間合いへと持ち込んだルゥ。
スカラバエウスを抑え込むと、懐に仕舞っていた、ブラッドの形見でありウィルから渡された短剣をスカラバエウスの首へと立てるのでした。
返してもらうぞ。そう叫びながら一閃を引き、スカラバエウスの頭を持ち上げながら、討ち取りました。と勝どきを上げるルゥ。
その姿をゲイレルズは感慨深く見つめます。
ウィルは以前ブラッドがドワーフへの賛辞として語った言葉を思い出しながら、本当にその通りだったよ。とブラッドに告げるように呟(つぶや)くのでした。
第54章 勝鬨
将軍級デーモンであるスカラバエウスを倒したルゥは、格上の相手との戦いに疲弊し、一瞬気が緩みました。
将軍級を倒したことで指揮官が居なくなったデーモンたちでしたが、今度は隊長級が指揮を取り、攻撃が止むことはありません。
気が緩んだルゥに一斉に向かって行くデーモンたち。
直ぐさまルゥの援護に向かおうとするウィルでしたが、このままでは間に合わないと、持っている槍をデーモンを目掛けて投げました。
もう少し頑張って・・。ウィルの言葉に気を持ち直すルゥ。
戦士に隙が出来る瞬間は強敵に勝利した時だ。とブラッドが言っていた事を思い出すウィル。
再び気合を入れ直しデーモンたちに向かっていきました。
高位のデーモンは後一体。皆も疲れが目立ってきたのでそろそろ頃合いだ。と、ウィルはデーモンに向けて立ち去れとの魔法の言葉を発しました。
デーモンたちが去り、張り詰めていた緊張がとけた玉座の間では、改めて将軍級を倒したルゥを讃えます。
取り戻した王冠をルゥに渡そうとしたウィルに、まだ全てを取り戻したわけではありませんからと、再びこの玉座の間に戻ってくることを誓うルゥでした。
最果てのパラディン 11巻の感想
ついにくろがねの国へと入っていったウィルたち。
デーモンたちの襲撃を警戒しながら先へと進むと、広間には200年前にデーモンと戦ったドワーフの戦士たちがアンデッドとなるも、くろがねの国を守ろうとしていました。
ウィルが魂の浄化をしようとしますが、ルゥは私がやらなければいけないことだと言い、くろがねの国の再興を約束することで、ドワーフたちの魂を解放しました。
くろがねの国へ入ってからのルゥは、国王の末裔ということを強く自認するようになったのでしょうか。
アンデッド化したドワーフの魂を解放する時も、その次の光の間で将軍級デーモンと戦う時も、とても威厳に満ちた行動を取るようになった気がします。
ウィルはともかくメネルでも手を焼く将軍級に立ち向かい、見事倒すことが出来たルゥの成長ぶりは凄いものだと感心しました。
ウィルと出会った頃の守られるだけの国王の子孫からは想像のできない成長ぶりだと思います。
そして、その先の大空洞へと進んでいったウィルたちは、ついに邪竜ヴァラキアカと対峙。
くろがねの国へ入る時に感じた威圧とは比べられないほどの大きい圧に圧倒されるウィルたち。
果たして、邪竜とどのようにして戦うのでしょうか、そして、ウィルたちの運命は・・。
次巻へと続きます。
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