よふかしのうた 11巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
探偵さんの10年を無駄にしたくない。そう思ったコウは探偵に話を聞く事に。
そこで出てきた吸血鬼の名は「星見キク」。
友達のマヒルが好きな吸血鬼です。
探偵が調べた限り、謎が多いキクとはいったい…。
よふかしのうた 11巻 は第100夜から第109夜までが収録されています。
よふかしのうた 11巻のネタバレ、あらすじ
第100夜 星見キク
場面は16世紀の山奥の森の中。
まるで白雪姫の物語のような花が飾られた大きな棺に横たわるキク。
そこにやって来たのは何処かの王子様?でしょうか。
その棺のキクを姫と呼び、間に合わなかった。と叫びました。
すると、何処かから声が聞こえます。
諦めてはダメ。キスで目覚めるかもしれないと。
王子様はキスをしようとしますが、キクは王子様の首筋を咬みます。
何が起こったのか分からない様子の王子様を置いて、キクは去って行きました。
そして1960年代の日本では、許嫁との結婚をやめてキクと一緒になろうとした男。
1970年代のカルフォルニアでは、キクの結婚式の最中に略奪愛でキクを奪った男。
さらに1980年代や1990年代は日本で、キクを好きになった男たちを眷属にしていき、その男たちを置いて姿を消すキク。
そして現在、自分の夢を語るキクのそばにはマヒルが居るのでした。
第101夜 私はあいつがこわい
目代先輩のお父さんを眷属にした吸血鬼は星見キクでした。
増やした眷属の数は計り知れず、どれだけ時代を遡っても星見キクの出生に辿り着けません。
探偵は行方不明者の依頼の中で吸血鬼関係は多くはないが、そのほとんどは星見キクと繋がっていた。
あっくんを探していたのも星見キクを追ってのこと。
その過程でコウと出会い、やっと繋がります。
ナズナと繋がるコウと、星見キクと繋がるマヒルが友達だったと知った時、丁度マヒルが探偵の所に相談に来たのです。
その時、星見キクが事務所に現れます。
星見キクに自身の事を聞かれたので、星見キクを殺すことを目的としていることを探偵は告げます。
すると、自分には弱点はないから無理だと答え、自分が一番自分の事が分からないのだから、あなたに分かる訳がない。星見キクはそう言います。
探偵は、星見キクは得体が知れず怖い。と言いました。
第102夜 じゃあ俺の勝ちだな
星見キクの情報を得るためにマヒルに会って話をすると言うコウ。
待ち合わせに現れたマヒルは少し疲れた様子でした。
マヒルは、もう吸血鬼になれた?とコウに聞きました。
まだ。と答えましたが、なりかけただけでなっていないから、間違ってはいないと思うコウ。
すると、じゃぁ、俺の勝ちだな。と言うマヒル。
一瞬固まったコウでしたが、冗談だとマヒルが言いました。
しかし、その表情はどこか悲しげに思えるのでした。
マヒルの感情に共感した悲しげなコウの顔を見たマヒルは、そんな顔をするな。と同情を好まない様子。
この前のハロウィンは行ったか?と聞かれ、行ったには行ったと答えるコウに、無事でよかったけど気を付けろよ。とマヒルは言います。
あの探偵が何か企んでいたんだろ。何せ俺達は吸血鬼側の人間だからな…。
マヒルの口から、コウにしては思ってもいない言葉が出るのでした。
第103夜 人の話を聞けよ
吸血鬼になったら人間はただのエサ、あの探偵は吸血鬼にとって邪魔な存在だから殺す。
マヒル君が、らしくない事を言った。
既に吸血鬼を殺す気がない事を、コウは何とかマヒル君に伝えようとするがまるで聞く耳を持たない様だ。
仕方なくコウは、星見キクがどんなヒトなのかを伝えようとして、探偵のお父さんが眷属にされて捨てられ、探偵の母親を殺したと言おうとしかけた時、コウの腹にマヒルの蹴りが入ります。
マヒルはコウが探偵側に付いた事や、星見キクの悪口を言おうとすることに腹を立てたのか、コウの手を取るとそのまま膝蹴りを食らわしたのでした。
コウは散々殴られ、それでも冷静に今の状況を分析していましたが、鼻血を見た瞬間、コウの中で何かが起きます。
コウは、らしくない言葉をマヒルに放った後、物凄い跳躍力で飛び、マヒルの口を塞ぐのでした。
第104夜 絶交
あと一歩のところでナズナに止められなかったら、もしかしたらマヒルを殺していたかもしれない。
自分の変化に気付き、今自分が何をしようとしていたのかを思ったコウは、動揺を隠せませんでした。
吸血鬼になっているじゃねぇか。と言うマヒルの言葉に、どう言い返していいものか悩むコウの前に探偵が現れます。
そして、コウに説明したことをマヒルにも説明しました。
その間、マヒルは黙って聞いていましたが…。
全ては憶測だろ。何故出会って最初に聞いた、吸血鬼になれたかの返答の時に言わなかったのか。とマヒルはコウを責めました。
そして、いつまでたっても血を吸われない自分を笑ってたんだろう。と、コウが吸血鬼に近づいていることをマヒルは自分の状況と比べた様でした。
俺とキクさんを引き離そうとするお前らにキクさんは会わせない。
それがコウに向けたマヒルの友達として最期の言葉でした。
第105夜 気まずいメンツ
マヒルから友達ではない宣言をされてしまったコウ。
あの時、何が悪かったのかと一人で考え込んでしまったようです。
見かねたナズナは、ニコと目代に相談しようと居酒屋に呼び寄せました。
何この気まずいメンツ。とニコが言います。
つい先日まで吸血鬼を殺そうとしていた目代に、ハロインの時に頭を撃たれたのですから当たり前です。
しかし、目代はニコに言っておくことがある。と先に謝るのでした。
生徒が謝ったら許すのが教師だ。とニコもそれ以上は問題にしない様でした。
あらためて今のコウの状態について、何か解決策がないものかと尋ねるナズナ。
ニコなら学校で喧嘩の後の仲直りを沢山見てきたのではないか。とのナズナの考えからですが、ニコが思い出すのは自分を取り合っての喧嘩ぐらいしか覚えがないようでした…。
第106夜 持つべきものは友達
友達同士の喧嘩の仲裁なら、共通の友達が適任ではないか。
ニコからヒントをもらったナズナは早速会いに行きます。
夜中の2時にアラームで起きたアキラ。
起きてカーテンを開けると、そこに居たのはナズナ。
まさかのところに居たので暫く動悸が治まりませんでした。
コウのことで頼みがあると、連れてこられたのはミドリが勤めるメイド喫茶。
しかも、面白がってアキラにメイド服を着せてしまいました。
ナズナは、コウのところに連れて行く前に状況を説明しようと思ったのですが、何故かメイド喫茶に連れてきたのです。
あらためてコウとマヒルが喧嘩したことを説明すると、私が二人を仲直りさせる。とミドリは言います。
そのままコウの居るナズナの住処にアキラを連れて行くと、コウはナズナが来たと思います。
どう反応したものかと悩んでいましたが、聞こえた声はナズナではなく、顔をあげるとそこには、メイド服を着たアキラが居ました。
メイドが居る…。コウは思わず言葉を発します。
第107夜 怒ってる・・・
マヒルとは、ちゃんと仲直りがしたい。
コウは、次にマヒルと会う時の為に今の半吸血鬼化をコントロールできなければダメだ。と思います。
そしてナズナに協力を頼み、半吸血鬼化になろうとその時の感情を再現しようと頑張りました。
しかし、うまくいかず、違う事を思ってみようということになりました。
一方、アキラは目代に呼ばれていました。
コウがマヒルとの仲直りの為に半吸血鬼化の力の制御を特訓中ですが、もし凶暴化した場合、人間が居ては危険ということで、男の子よりも女の子の方が冷静に見ているはず…。
そうした訳でアキラがその役に選ばれました。
目代はマヒルの身辺について調べますが、成績優秀でスポーツ万能、周りからの人気もあるマヒル。
そんな彼が吸血鬼になりたいと望み、友人に絶交まで言うようになったのには、何かがあったのではないかと…。
そのことについて心当たりはないか、と目代はアキラに聞きます。
第108夜 苦手なタイプだ
マヒルのことについて聞かれたアキラは、アキラが抱くマヒルの印象を話し始めました。
アキラから見る普段のマヒルは、誰とでも平等に接するという姿勢、それはつまり誰のことも特別だとは思っていないのではないか。そう思っているようです。
それでは、コウと3人の時はどうなんだと聞かれると、マヒルとコウが話している時は作り笑いをしないで普通に喋っていたとアキラは答えます。
また、コウもちゃんと受け答えしていたのを見て、マヒルが羨ましいと思ったそうです。
アキラにしてみればコウとは長い付き合いであり、集団行動が苦手なコウのことを、自分が面倒をみてあげなければと思ったのです。
マヒルは小さな頃から明るかったのかと聞かれたアキラは、ある事を忘れていたのを思い出します。
マヒルにはお兄さんが居たのです…。
第109夜 お前はお前だろ
マヒルにはお兄さんがいた。
しかし、事故か何かで亡くなった。
それまではあまり印象に残らない様なマヒルが、急に明るく元気になり、周りに集まる人が多くなったのは丁度その頃だった。
マヒルのお兄さんについての記憶はアキラには無く、後は探偵が調べることに…。
その頃、半吸血鬼化のコントロールが出来るようにと訓練をしていたコウとナズナ。
偶然、コウは半吸血鬼化しましたが、この前ともその前とも違う感じになっていました。
コウの意識はまるで夢の中に囚われている様でした。
半吸血鬼化した途端にナズナを蹴り飛ばし、ナズナが抑えようとすると攻撃をするので一旦蹴り飛ばしたナズナ。
何やらブツブツと呟く半吸血鬼化のコウ。
夢の中でマヒルに文句を言っているものが、半吸血鬼化のコウの口から漏れているのでした。
よふかしのうた 11巻の感想
吸血鬼を殺すために費やした探偵の10年を無かった事にしたくない。
それから始まった星見キク探しですが、すぐ近くに居るはずのマヒルとの会話に失敗し、絶交まで言われてしまったコウ。
くよくよ悩むコウを見かねたナズナは教師をしているニコと先輩の目代に助言を求めました。
なるほど、そういうところはしっかりとしているナズナ…。
そして得られた助言は、喧嘩の仲裁は共通の友達が間に入ること。
直ぐにアキラのことが浮かんだナズナはアキラを訪ねますが、何とも行動力が凄いですね。
話中では区切れていますが、これは一晩のなかでの話です。
助言を貰ってすぐにアキラのところへ迎えに行くのですから。
そして何故かメイド服を着させられるアキラ。
本当はコウのところに連れて行く前に状況説明をしようとしたらしいのですが…。
ファミレスでもなく、ただミドリが居るという理由でメイド喫茶に連れてきてしまい、ミドリが面白がってメイド服を着せたようです。
そして、状況を聞いたアキラは二人を仲直りさせる事を誓います。
コウの事をよく分かっているアキラは直ぐにコウを立ち直らせます。
コウはマヒルと仲直りするだけでなく、もしもキクがマヒルを悲しませるようなことをするのなら、マヒルを助けようと決意します。
その為には半吸血鬼化をコントロール出来る様になり、二度と無意識に攻撃しないようにと特訓を始めるのですが、半吸血鬼化のトリガーがまだ分かっていないようなので先は長いのかもしれません。
そして、マヒルについて驚愕の事実が判明します。
お兄さんの存在です。
果たして、今のマヒルはマヒル本来の姿なのでしょうか…。
次巻でのお楽しみです。
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