怪人開発部の黒井津さん 1巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
正義と悪・・、常に相対する存在として敵対し、戦う事を宿命づけられた存在。
ヒーロー、ヒロインに、魔法の力で戦う悪の組織。
その中でもっとも苦労する者達、それは怪人を開発する部署である開発部・・。
企画のプレゼンに、急な仕様変更、大幹部への気遣いなど。
苦労に堪えない、そんな開発部は、今日も勤労に勤しみます!
「怪人開発部の黒井津さん」1巻には第1話から第9話が収録されています。
怪人開発部の黒井津さん 1巻のネタバレ、あらすじ
第1話 怪人企画会議
こんな無茶が通るわけがないと、自分の上司である博士・佐田巻始に意見具申をする、開発部助手の黒井津燈香こと黒井津さんは驚愕します。
彼の信じられない神をも恐れぬ所業に、絶対に無茶だと抗議をするも、彼は聞く耳を持ちません。
もう無理だと絶望の底へと落ちてしまう彼女。
いくら思いつかないとはいえ切羽詰まって、たった10分で仕上げた、こんなずさんすぎる企画・・。
企画書に描かれたネッシーの着ぐるみを着て、剣を持った親父の怪人・ネスオ。
こんなふざけた怪人の企画など通るワケがありません。
理不尽にも全責任を押しつけられてしまった黒井津さん。
秘密結社アガスティアにて怪人開発部に勤める研究助手である彼女は、はたしてこの無茶な企画を無事に通す事が出来るのでしょうか?
第2話 ウルフくん仕様変更
打倒剣神ブレイダーを掲げ、新怪人開発へと勤しんでいた黒井津さん。
狼男をベースにした男性型怪人のウルフ・ベートの開発も大詰めと、最後の仕上げに掛かっていたのですが、アガスティアの首領であるアカシック様の唐突な仕様変更が下されます。
可愛い女の子にしようと、可愛い物が大好きな首領の一声に、仕様変更を余儀なくされる黒井津さん達。
そして、ようやくに完成したウルフ・ベートは、ブレイダーを倒す事に意欲を燃やしますが、なんと女の子の身体・・、狼耳の獣美少女になっていたのです。
なんでこんな姿にと、一人慄(おのの)く事になるウルフくん。
その近くには4日連続徹夜で半死半生の黒井津さんと佐田巻博士が力尽きていました。
急な仕様変更で、ウルフくんの身体を一から作り直していた黒井津さん達。
頭も女性に作り替えて欲しかったと訴えるも、予算不足で出来ないと怒られてしまいます。
そんな中でブレイダーと戦う事になるウルフくんは、勝つ事が出来るのでしょうか?
第3話 必要だったもの
ひょんな事で研究開発部の所属になる事になったウルフくん。
ブレイダーと戦う筈の歌人である自分が、何故に研究開発部所属になるのかと、どこか不満気味。
でも万年人手不足の研究開発部には助かった、開発部にようこそと、ウルフくんの配属を歓迎する黒井津さんと佐田巻博士。
初めて後輩が出来たと喜ぶ黒井津さんですが、ウルフくんは何をしたらいいのかと悩むばかり。
そんなウルフくんが任された初勤務は、新怪人の開発でした。
アメリカ神話の大怪鳥をモチーフにした、大口径電磁誘導砲を搭載したカノン・サンダーバードの開発に携わる事になったウルフくん。
でもこれが大変なまでに規格変更と仕様変更、各部署の軋轢に巻き込まれてしまう事になろうとは、夢にも思いませんでした・・。
第4話 大幹部襲来!
黒井津さんには夢がありました・・。
それは幹部に昇格する事でした。
アガスティアにはまだ女性幹部が少なく、密かにそのポジションを狙っていた彼女。
何よりもお給金が良いと、現実的な考え方をしていました。
そんな彼女に考えるのも良いけど、次の怪人を考えて欲しいと、アイディアを求める佐田巻博士。
しかし、現在の開発技術では新しい怪人の開発は難しく、技術向上を望む黒井津さん。
新しい技術が入ればと、うな垂れる佐田巻博士。
そんな時に来室したのは、アガスティアの吸血鬼怪人の幹部・カミュラ様でした。
全身を究極細胞と呼ばれる特殊細胞で構成された怪人幹部の来訪に、緊張を隠せない開発部の面々。
完璧主義の厳しい彼女の来訪は、何を招くのでしょうか?
第5話 絶対零度参謀の出張
急な出張へと出かける事になった黒井津さん。
なんで自分が出張に行く事になるのだろうと、もしかして左遷かと、不安を隠せませんでした。
そんな彼女に話しかけてきたのは、アガスティアの絶対零度参謀であるメギストス様でした。
聴けば、本来出張へと赴くはずだった佐田巻博士が、急な病欠で行けなくなってしまい、代わりに行く事になったと、ようやくに事情を知った黒井津さん。
急な事で申し訳ないと、一緒に関係会社へと赴く事になった彼女ですが、仕事に真面目過ぎる、寡黙に働く上司であるメギストス様と、何を話せばと悩んでしまいます。
アガスティアのフロント企業の開発する商品すべてをチェックし、ソシャゲから化粧品までも、幅広くチェックするメギストス様。
コンプライアンスの鬼である彼に休息はありませんでした・・。
第6話 ワンダーランドファンタジー
定期点検だとアガスティアのフロント企業である遊園地に訪れていた、黒井津さんとウルフくん。
そして、何故か首領のアカシック様も、一緒に視察に来ていました。
遊びに来たのではないと、二人のはしゃぎっぷりに辟易しながらも、一人、遊園地で働く怪人のメンテナンスに赴く黒井津さん。
監査とアカシックと共にウルフくんは遊園地を満喫していきます。
ジェットコースターに、観覧車に、コーヒーカップ、メリーゴーランドなど、遊園地を楽しむ二人。
デコ風船を買おうとするも、最後の一個を買えなくて残念がる少女に、アカシック様は自分が購入したデコ風船をあげてしまいます。
そんな彼女の優しさに喜ぶウルフくん。
このまま楽しく監査できればいいのですが・・。
第7話 剣神ブレイダーの決意
再生怪人・ヒュドラ。
8本の首を自在に操り、強力な毒を保有する怪人・・、となる筈でしたが、納期と予算の都合で未実装となってしまい、首は1本のみ。
そんな状態でブレイダーに挑む事になるヒュドラでしたが、いつもと様子の違うブレイダーによって敗北してしまいます。
水曜日と土曜日は、アルバイト先の弁当屋の夕方勤務の日で、ブレイダーは遅刻しまいと必死だったのです。
剣神ブレイダーこと佐田巻健司は、正義のヒーローであるも、普段は黒井津さんが常連している弁当屋のアルバイト店員だったのです。
正義の味方と掛け持ちしながらに、アルバイトをしていた彼。
でも二足の草鞋の生活は苦しく、最近では正義にヒーローよりも魔法少女の時代でもあったのです。
生活もままならず、このままヒーローを続けても大丈夫かと悩むブレイダーは、今後の事を考えてしまいます。
そんな時に来店したメガネを掛けた黒井津さん。
まさかこんな近くに宿敵がいるとは知らず、今日も弁当を購入しての徹夜仕事に勤しむ彼女。
黒井津さんも大変なのだと知り、自分も頑張らなければと、ブレイダーの使命に燃える彼。
二人が互いの正体を知る事はありませんでした。
第8話 その名はブラックロア
佐田巻博士がいつもと違う服装でいた事に驚くウルフくん。
今日は同じ秘密結社である、ブラックロア怪人研究所・主任研究員であるドクター峰円が訪れる日でもあったのです。
佐田巻博士と同級生であり、彼をライバル視しているドクター峰円。
早速に高圧的な態度で接してくるも、最初は名刺交換と、社会人の基本を守る黒井津さんと佐田巻博士。
ドクター峰円の付き添いである宇宙猫型の女性怪人であるエルバッキーは、社会人として敗北していると呟きます。
完全に差のある二人の関係に、何としてもイニシアティブを取りたいドクター峰円。
はたして彼女は、佐田巻博士に勝つ事が出来るのでしょうか?
第9話 怪人慰労会
飲み会へと訪れていた黒井津さん達。
乾杯の音頭をとり、コップを鳴らすアガスティアの怪人に幹部達と、無礼講とは言え、気を使う事になる飲み会となりそうでした。
最初は開発部だけの面々での飲み会となる筈が、何故か幹部のカミュラ様がいるのだと、黒井津さんに訊ねる佐田巻博士。
仕方がないと言い、カミュラ様が誘って欲しいそうにしていたからだと。
彼女に粗相をせずに、無事に飲み会を終える事が出来るのでしょうか?
酒が入り、賑わう飲み会。なにやら波乱が起きそうです。
怪人開発部の黒井津さん 1巻の感想
戦隊シリーズで、常に新しい怪人を用意する悪の組織・・。
そんな中でも開発する部署となる怪人開発部で苦労する事になる、そんな人々の活躍を描いた今作。
黒井津さんが逞しく、そして凛々しいと、彼女の生き様に惚れそうです。
それにしてもアガスティア・・、いい会社ですね。
コンプライアンスもしっかりしており、ホワイト企業の鏡と、是非に世のブラック企業は見習ってほしいですね。
1巻では、第1話から黒井津さんの苦労話が涙しそうです。
企画会議に良い案が出ずに、やっつけ仕事の企画書を無理矢理に渡されてしまうと、苦労の絶えない黒井津さん。
社会の厳しさは悪の組織も変わりがないのだと、悪の組織も大変だったのだと、読んでいてかつての悪の組織の苦労をしのびました。
あの死神と呼ばれた博士も、こんな気持ちで怪人開発に携わっていたのかと思うと、親近感が沸きます。
そして第1巻のヒロインとなるウルフくん・・、彼もとい彼女は、本作のヒロインですね。
主役は黒井津さんと、彼女との関係が今後気になります。
ウルフちゃんの仕草。
元が男とは思えない程に、実にヒロインしていますね。
しかも狼耳の美少女と、犬属性のある雰囲気。
今後の彼女の活躍に注目していきたいです。
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