この世界は不完全すぎる 7巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
メタAIのアルバによって地下大迷宮「ザ・ダイヤモンド」に閉じ込められてしまったハガ達。
1年が経過し、無事に地下一階へと辿り着き、ようやくに大迷宮から脱出に成功するも、そこはアルバの神殿の真下だった!?
自分の神殿を破壊したと怒るアルバに追い詰められてしまい、絶体絶命の危機に陥ってしまうハガの前に現れたニコラは・・。
「この世界は不完全すぎる」 7巻には第44話から第52話が収録されています。
この世界は不完全すぎる 7巻のネタバレ、あらすじ
第44話 脱出路①
長い階段を昇り、地下一階へと上がってきたハガ達は、ようやくにして大迷宮「ザ・ダイヤモンド」脱出する事が出来たと喜びます。
アキラはアマノに抱きつき、アカネは集めた財宝が換金できると喜び、マユはこれでバグシートを送る事が出来るとハガと共に安堵します。
迷宮にいた1年間で漫画を書いていたアマノに、それを手伝っていたアキラ。
感慨にふけりながら、それぞれに苦労をし、迷宮の中を彷徨い、1000階に及ぶ大迷宮の攻略を成した事に喜びますが、肝心の入り口は開かずじまいと悩まされてしまいます。
本来ならば何かのアイテムが必要なのではと考え、入り口からの脱出は不可能かもと考えるハガ達。
はたしてこの迷宮から脱出する術はあるのでしょうか?
第45話 脱出路②
神殿にて今日の政治に関する事務について話すアルバとレン。
反乱軍の動向に加え、アサシンギルドの暗躍と案件も多い中で、最近の神官の様子はと訪ねるアルバにレンは、問題ないと告げようとした瞬間――
いきなりの地響きに神殿は揺れ動き、そして床から眩い閃光が走り、神殿に大爆発が巻き上がります。
爆風に吹き飛ばされてしまうレン。
瞬く間に神殿は崩れ去り、瓦礫の山と化した事に戸惑いながら、爆心地となった大穴に消えたアルバを探します。
一体何が起きたのだと戸惑うレンの困惑に、爆発が強すぎたと、瓦礫から這い出てくるハガ達。
眩い一年ぶりの太陽の光に感動する間もなくに、レンの姿を見て駆け寄るアキラ達。
しかし、レンの様子はどこかおかしかったのです・・・。
第46話 包囲網①
君達は何者だと、警戒するレン。
自分は神官長のレン・ブラヴァツキーと名乗り、アキラやアカネにマユを見て、まるで初対面の様な話し方をします。
忘れているフリをしているのではなく、本当に初対面の応対をするレンに言葉を失うアキラ。
マユにアカネも同じ様にレンに向かって呼びかけるも、彼は何を言っているのかと知らんと、一言で切ってしまいます。
知らないふりをしているのではなく、本当に自分の事を知らないのだと衝撃を受けてしまうアキラは愕然としてしまいます。
一体何が起きたのかと、困惑する中で、アルバが瓦礫の中から姿を現します。
顔半分の皮膚が剥がれてしまい、足が引きちぎれていたと、痛々しい姿を晒すも、怒りを露わにしていたアルバは、ハガに攻撃を加えてきます。
瓦礫を飛ばし、流弾の様に投げ飛ばしてくるアルバ。
メタAIにプレイヤーに攻撃は出来ない筈と驚くハガ達に、アルバはゲームエンターテイメントだと開き直りながらに、自分のルールには制約は無いと言います。
殺意を向けてくるアルバから逃げる術はあるのでしょうか?
第47話 包囲網②
ハガはもしもの為にとアルバ対策を考えていました。
正攻法ではメタAIであるアルバを倒す事は不可能だと考えたハガは、NPCである彼にも攻撃は一応に効く筈と、その一縷の望みを賭けてアルバの隙を突きます。
アマノに補助魔法をかけてもらい、瓦礫の流弾を防ぐ中で、ハガは転移魔法を使い、アルバの後ろから奇襲に成功します。
彼の身体を掴んで拘束したハガ。
アマノはすぐに魔法を使用し、アルバを封じようとしますが、それは既に見透かされていた行動でした。
アルバは捕まえたと言い、ハガ達は光の紐に拘束されてしまいます。
神霊魔法である「光の綱」(ライトウエブ)を使用していたレン達。
瓦礫を投げ飛ばしていた隙に、レン達に指示し、ハガ達を拘束する呪文を発動させていたのです。
拘束されてしまったハガ達は絶体絶命の危機に陥ってしまいます。
この状況から逃げ出す事は出来るのでしょうか?
第48話 包囲網③
レンの魔法「粉砕」(スクアッシュ)が発動し、天から人差し指が襲ってきます。
拘束されている状態では逃げることは出来ず、このままでは全滅してしまうと、ハガ達は慌ててしまいます。
しかし拘束は解けず、自分達に向かってくる人差し指の圧に押しつぶされようとしていた中で、ハガは冷静に死んだらどうなのるかと考えていました。
このままゲームから出られずに、ここで死ぬのかと、2年間の出来事が走馬灯のように脳裏に浮かびます。
アマノ達にサプライズで誕生日を祝ってもらい、25歳をこの世界で迎えた時に、マユからプレゼントを貰った。
そんな出来事を思い出していた中で、拘束が解けてしまいます。
すぐにその場から離れ、人差し指の圧から逃げ出すハガ達。
レンは神官達に何故に拘束を解いたと問い詰めるも、彼らの手は斬り落とされていたのです。
慌てふためく神官達。
何者かが斬り裂いたのだと辺りは騒然とし、周囲は渾然としてしまいます。
その中で唯一に何者がしたのかを察したアルバは、ここに訪れた侵入者を見やります。
そこに居たのは箱を背負った覆面の人物。
子ネズミかと、アルバが瓦礫をぶつけようとした瞬間に姿を消し、彼の傍に接近し、その瞬間。
アルバの首は宙を飛び、一刀のもとに斬り裂かれてしまいます。
落下するアルバの首を箱に入れ、ハガ達に共に来る様に言う謎の人物。
何者なのでしょうか?
第49話 異世界ラーメン道
アルバの首を一刀で斬り裂いたのはニコラだったのです。
一年前のあの日からハガ達の行方を捜していた彼女と再会し、あるところに案内されます。
そこはなんと屋台でした。
古い昭和のイメージを醸し出す、明らかにラーメンの屋台・・。
ファンタジーの世界に似つかわしくないそれを目の当たりにしたハガ達は唖然とします。
そこに居たのは、かつてアキラ達と共にこの世界に閉じ込められた社員であるハルトだったのです。
何故、彼がここでラーメン屋台を営んでいるのかと尋ねてしまうアキラとアカネの問いに、彼はポツポツと答えます。
この世界に閉じ込められてからずっと食べていない、現実世界のラーメンに涙するハガ達。
再現度の高いラーメンをすすりながら、久しぶりに ほっとした気持ちに浸ります。
そして腹を満たし、落ち着いた中でアキラは尋ねます。
レン達がなんであんな風になってしまったのか、と。
その問いにハルトは言います。
自分がやったと。
この世界と同化する方法を行ったと語る彼の言葉の意味は?
第50話 同化の法①
レンは日々疲弊していたとハルトは語ります・・。
この世界から脱出する術は無く、帰還する事を諦めてこの世界の住人として生きる術を選んでも、割り切れない現実への想いは、簡単に切り離せるモノではありませんでした。
しかし彼は皆の手前で弱みを見せることは出来ず、いつしかアルバにすがるようになっていき、彼はある日、みんなにある提案をしたのです。
それは同化の法と呼ばれるプレイヤーをNPCに変える方法を使用し、全員がNPCとなり、この世界の住人になろうと宣言します。
そのレンの言葉に半信半疑の仲間達。
レンは証拠を見せると貝塚ヨシオことスティール・グッドマンを呼び、彼に「石版」(デバックストーン)を触らせます。
本来ならば反応する筈の石版が反応せず、無反応と驚くべき現状に唖然とする面々。
一体何が起きたのかと、ハルトは後の事を語ります・・。
第51話 同化の法②
同化の法は簡単でした。
石版を使用し、プレリヤー操作をキャラクターAIに切り替えれば良いと、レンはあっさりと告げ、そして目の前でそれを実践して見せたのです。
愛鹿ユウキことヘンリー・ディアスをNPCにする為にと、まず精神魔法で彼の意識を奪い、心神喪失状態にします。
普通ならば倒れてしまう筈が倒れずに姿勢を維持できるのは、キャラクターAIが動いているおかげでした。
ゲーム中での無意識の行動は全てキャラクターAIが行っている行動であり、それを石版で停止させ、アルバによってキャラクターAIをNPCに書き換える事が出来るのです。
書き換えられたら、プレイヤーとして機能はせず、NPCになってしまうと伝えるレンに、ハルトは戦慄を覚えます。
そして自分が愛鹿ユウキではなく、ヘンリー・ディアスであると書き換えられた仲間を見て、この世界の住人となったレンは、ようやくに救済されるのだと笑みを浮かべます。
そしてハルトにその役目を頼むのでした・・。
第52話 ととのえる
ハルトの告げたレンの同化の法に全員が言葉を失っていました。
あまりの出来事に信憑性は無くとも、実際にレンはハガ達を覚えてはおらず、この世界の住人になりきっていました。
しかし、AIを書き換えられたのなら、プレイヤーの意識は何処に行くのかと、アキラは訪ねるも、その問いに答えは出せません。
誰にも解るわけがないと、ハガの言葉に全員は沈黙します。
ログアウト出来る可能性もあるかもしれないとアマノは言うも、確かめるすべは在りません。
しかし何故にアルバはそこまでするのかと、メタAIとしておかしいのではと言います。
その問いにニコラからテスラに変化した彼女が答えます。
元々アルバはキャラクターと協調する為に作り出されたAIであり、それが悪い方向へと動いてしまった事が原因だと。
この世界に多様性を求める為に、それぞれのメタAIはそれぞれに異なる設計思想が盛り込まれ、テスラは秩序を重んじ、ニコラは協調を重んじていました。
それ故に自分にすがるレンに協調し、彼の願う気持ちを叶えたのだと、思わぬ結果を招いた事態に、報告が必要だと石版の回収を急がなければと考えます。
しかし今は全員が疲弊しており、休息が必要だと考えますが、ここはレンも知っている可能性があると、移動を考えますが、その事は心配ないと、ある人物が告げてきます。
それはアサシンギルドの長であり、またニコラの師匠であるドゥカでした。
そしてニコラから語られる一年間の空白。
彼女に身に何が起きていたのでしょうか?
この世界は不完全すぎる 7巻の感想
今回の巻は読み終えた後、ラーメンが無性に食べたくなってしまいます・・。
味の濃いラーメンって美味しいですよね。
空腹の時に食べた時はまさに至福を感じられるラーメンの味。
豚骨の濃い味にチャーシューの肉厚などの歯ごたえに、白いご飯などあれば、まさに極楽です。
ハガ達にとっては本当に懐かしい味なのでしょうね。
そんな夜中に読んでしまえば間違いなくメタボな今巻。
ニコラの突然の加勢によって窮地を脱する事になるとは・・、まさに危機一髪の状況でした。
アルバが何かしでかすのではと警戒していましたが、まさかのプレイヤーのNPC化とは、恐ろしい事をしでかします。
レンも確かに頼りがいのある雰囲気のある人でしたが、精神的な限界がやはりあったのですね。
まあ会社の社長で責任を預かる立場でも、限界はありますから・・。
これは仕方が無い事なのかもしれませんが、やるせないものです。
ゲームの中に閉じ込められて戻る術もなければ、定住するしかないと、決意をしても、そう簡単に割り切れるモノではありませんからね。
ラーメンでも作って気晴らしをしてみれば、もっと違った考え方が出来たのではと思います。
それにしてもメタAIの存在は、これからも大きく物語に関わってきそうな気がします。
何を考えているのかと、謎の多い存在で、テスラもまた敵になる可能性があるかもしれません。
そして今回の最も注目なのはニコラの空白期間・・。
彼女がこの一年間で何をしていたのかと、実に気になる内容で、今後の展開が楽しみです。
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