薬屋のひとりごと 10巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
西の特使として訪れた美貌の姉妹の愛凛と姶良を迎えた宴の中で、密かに用意された秘蔵の踊り子。
月の女神のような美貌を持つ踊り子の舞。その正体は?
そして波乱の宴も終わり、落ち着くかと思った矢先・・。
「薬屋のひとりごと」 10巻には第48話から第53話が収録されています。
薬屋のひとりごと 10巻のネタバレ、あらすじ
第48話 月精(後編)
宴が行われる事となり、西の特使を後宮の北側へと案内すると、異例の配慮が行われ、物々しい中で始まろうとしていました。
主賓の二人の特使は従姉妹。異国の美貌を持つ美しい女性で、まるで合わせ鏡の様な程に似ていました。
男性ならば見惚れてしまう程の美貌の持ち主。
妃がいる前で、馬車から降りて挨拶をするなど、妃に対して挑発するかの様な行為をする特使。
あわよくば、帝に取り入ろうとする魂胆が見えているなど、油断のならない相手でした。
この国には自分よりも美しい女性がいないと、それを暗に示しているかの様な振る舞い。
猫猫は秘策である、伝説の美女を用意していました。
この国にも美女がいると、猫猫が用意していた美女・・、それは壬氏が女装した踊り子だったのです。
月下の明かりが眩い水辺にて舞う、一人の美女に心奪われてしまう特使の二人。
はたして猫猫の思惑は功を成すのでしょうか?
第49話 診療所
小蘭が訪れないと、一人暇を持て余していた猫猫。
最近、後宮内にて下女の手習所が開き、一期生として勉学に励んでいた小蘭が、熱心に勉強をしているのだろうと考えながら、この暇をどうしようかと悩みます。
やぶ医者の所で暇をつぶそうかと考えますが、今頃、あたふたと忙しいと想い出し、行くのを止める猫猫。
西の商隊が訪れた際に出回ってしまった、危険な香油の件で、今頃、慌ただしい事になっているだろうと、やぶ医者の不憫に同情する猫猫。
それにしても何故、危険な劇薬交じりの香油が後宮内に運び込まれてしまったのかと考えてしまいます。
まあ普通に閉鎖された後宮の世界においては、外の品物は珍しく、商隊が訪れれば、珍しい香油を欲しがるのは当然の事。
しかし香油の中には劇薬に等しい物もあり、もしそれをうっかり香と混ぜれば、劇薬にも毒薬にもなり、容易にそれを受け入れては危ないのです。
妃を狙う何者かが用意したのかと、以前の里樹妃を狙った園遊会の事件に、毒キノコを使った中級妃の暗殺と、何やらキナ臭い空気の流れる後宮内。
何かが起こるのではと、猫猫は警戒していました。
第50話 みたび、水晶宮(前編)
診療所の女官である深緑に呼ばれてしまった猫猫。
玉葉妃の女官である愛藍が猫猫の処方した薬を飲んでいたのを見られてしまい、その事で咎められてしまうのではと、叱責を覚悟していたのですが、思わぬ言葉が返ってきます。
猫猫をしばらく貸して欲しいとの事で、深緑の下へと訪れた猫猫は、彼女からある事を頼まれてしまいます。
それは・・、梨花妃の下女に薬を作って欲しいとの事でした。
それがどういう意味なのか、愛藍は声を荒げてしまいます。
梨花妃と玉葉妃の間にあった確執など、また妃同士の軋轢などを知る筈の後宮の人間ならば、それは普通に言ってはいけない発言でした。
しかし無理を通してでも願い出る深緑からの陳情。
はたして何があるのでしょうか?
第51話 みたび、水晶宮(中編)
里樹妃の下女を助けて欲しいと頼まれた猫猫は、やぶ医者の助けを借り、彼女のいるだろう水晶宮へと訪れていました。
しかし訪れたやぶ医者と猫猫に対する視線は厳しく、やぶ医者は小さくなっていました。
かつて里樹妃の赤子を助ける事が出来なかった医者と、蔑まされ見下されていたやぶ医者の心中を察しながらも、とりあえずは水晶宮の侍女頭でもある杏に接触します。
当然にやんわりと謁見を断られてしまうやぶ医者。
しかし壬氏からの書状のおかげで水晶宮へと入る事が出来ました。
嫌々と露骨な表情を隠しながらに、水晶宮へと入る事の出来た猫猫。
はたして目当ての下女を見つける事が出来るのでしょうか?
第52話 みたび、水晶宮(後編)
水晶宮へと侵入を果たし、離れの物置小屋に放置されていた衰弱した下女を救い、そして物置小屋には隠されていた持ち込みが禁止された香油などが多数ありました。
それは持ち込みを禁止された代物であり、ここで何をしようとしていたのかと察した猫猫は、堕胎剤を作ろうとしていたのではないのかと、杏に問い詰めます。
そして彼女が語る、里樹妃への恨み言。
彼女はかつては里樹妃と同じ様に妃になる為の教育と躾を受けます。
自分は彼女よりも優れていると信じ、そう自分こそが妃になれると、子を産み国母になれると信じていました。
しかし、帝は里樹妃を選び、自分は侍女になってしまった事を恨み、子を宿した彼女を流産させようと、今回の悪事を企んでいたのです。
下女が香油のせいで体調を崩し、それを隠していた杏。
追いつめられた彼女は、悪意を向けて里樹妃に向かいます。
はたして止められるのか?
第53話 選択の廟(前編)
小蘭の勉強具合はどうなのかと、手習所に覗きに来ていた猫猫は、彼女が自分の名前を掛けられる様になったと喜び、老宦官の教師に懐いていました。
まるで孫娘と祖父の関係の様な二人と、眺めていた猫猫は、ある古い廟を見つけます。
あれは何だろうと眺めていた猫猫に、老宦官は教えてくれます。
あれはかつて元々にこの地に居た民が築いた廟であり、この国を作り上げた王母が、民を治める為に利用していたモノだと言います。
皇帝になる為の教えが記された道を進み、見事に合格した者が帝になれると言う廟。
しかし今ではもう使われなくなった物だと言う老宦官。
はたしてどんな場所なのでしょうか?
薬屋のひとりごと 10巻の感想
いやぁあ、今回のお話の注目は、やはり壬氏さんの踊り子姿・・、全て持って行ってくれましたね。
踊り子になって舞う姿、特使の姉妹も驚きの舞を踊る壬氏さん。
実に美しかった・・。
あんなに綺麗なのに男とはと、罪なお人です。
まあ、でも本人は不機嫌そうでしたが、これで国の問題も解決したと思えば、実に安いものですね。
さて、今回のお話では、水晶宮での一悶着と、またもや梨花妃を狙う事件が暗躍していましたね。
事件の犯人であった杏・・。
彼女もまた権力闘争の被害者と言えばいいのでしょうか。
自分が優れていると、なんで自分よりも劣るアイツがと、梨花妃に対する悪意の凄まじさ。
これも業なんかと思える程に、実に凄惨なモノでしたね。
彼女もまた帝の妃の座を狙い、努力していた身の上と、不憫な気持ちも解りますが、プライドが高い故にと、身の破滅を招いてしまった彼女。
しかし、そんな相手に毅然とした態度を取る梨花妃。
以前の様な弱さを跳ね返す程に凛々しくなった彼女には、惚れそうになります。
これまでは玉葉妃派だったのですが、今度からは梨花妃派に鞍替えしそうです。
しかし、やはり後宮という世界は、やはり策謀の世界なのだと、改めて思い知りましたね。
国母になる為にと、様々に想いを抱きながらに帝を愛そうとする女達の戦いと、言い表しがたいドラマが繰り広げられている世界でもあるのだと、恐ろしいものです。
少しの油断や気の迷いで転落する世界なのだと、気が抜けない後宮生活。
帝の寵愛を受けるのも楽ではないと言う事ですね。
猫猫が今後どうなっていくのか、壬氏の関係も気になるところ。
キナ臭い雰囲気が漂っていますが、無事に切り抜けて欲しいですね。
次巻が楽しみです・・。
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