最果てのパラディン 8巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
ウィルはルゥを従士として迎え入れ、彼も徐々に逞しくなってきました。
そんな時、アンデッドの目撃情報が入ります。
ルゥの初陣に丁度良い。そう思ったウィルは、ルゥを連れてアンデッド退治に向かうのでした。
最果てのパラディン 8巻 には第36章から第39章までが収録されています。
最果てのパラディン 8巻のネタバレ、あらすじ
第36章 初陣
ルゥを連れてアンデッド探索に繰り出したウィル。
魔獣討伐で人の領域は広がったものの、森の奥深くはアンデッド以外にも何が出てくるか分からない。
まだアンデッドが目撃された塚までは探索されていないので、慎重に進んで行こう。とルゥに教えながら歩きます。
すると、霧の中から明らかに人工的な何本もの木の柱が現れるのでした。
ルゥは不気味だと言い、ウィルは荘厳だと言います。
霧ではっきりと分からない中で何かの影が揺らいでいる様に見えました。
びっくりしているルゥを落ち着かせる様に影の正体を確認するウィル。
どうやらそれは人型をした墓守り、つまりここは御墓の様です。
祈りを捧げその場を後にします。
アンデッドの正体がさっきの墓守りであるのならば、それに越したことはない。
しかし、不浄の気配がしたと、狩人が言うのでウィルとルゥはもう一回りして、しっかりと確認をすることにしました。
すると、先程までは気付かなかった洞窟への扉の様な物があるのでした。
ここも調べよう。そう言って中へ入っていくウィルとルゥ。
真っ暗な洞窟の奥まで辿り着いた時、尋常ではない気配に包まれるのでした。
第37章 遣い(ヘラルド)
洞窟の奥で現れた気配、それはかつて戦ったスタグネイト。
さすがにルゥを守りながら戦う余裕はない。
ルゥに全力で逃げるように指示しようとした時、スタグネイトは待つ様に言います。
スタグネイトはあの時、ウィルに酷くやられたおかげでエコーを降ろす力はなく、今回はヘラルド(遣い)だ。この玄室の死者たちには一切、手出ししていないから安心しろ。とウィルに言うのでした。
そして、ヘラルドを出してウィルが現れるのを待っていた、とも言うのでした。
その用件とは、前の仕返しではなく、ウィルに啓示だと言います。
するとウィルは、そことは違う、まるで実感のこもる夢の中にでも連れてこられたような感覚の中、強大な力によって焼き亡ぼられるのでした。
そして消滅した瞬間、元に戻るのですがあまりの驚愕な実感に心臓の鼓動がなかなか治まりませんでした。
そしてスタグネイトは言います。
ウィルは灯火の加護をもって竜に挑むが敗れる。無駄に死にたくなければ、竜に挑むな。と。
なぜ、自分に啓示を与えるのか。と問うウィルに、スタグネイトはウィルが英雄たる資質を見せたからだ。と答えるのでした。
第38章 宣誓
ヴァラキアカの唸りにほだされた魔獣や獣が暴れ狂い、森の中は酷く騒々しくなっているところに、今度はフォレストジャイアント、森林巨人が現れるのでした。
フォレストジャイアントはヴァラキアカの息吹によって我を忘れている様です。
普段は温厚なはずの巨人をどうやって狂気から救うのか。
ウィルは真正面から向かい、巨人の打撃を避けるどころか盾で受け止めるのでした。
何度も打ち付ける巨人、ウィルは大きく振りかぶった一撃を受け流すと魔法で足元をすくい、巨人の腕を掴んで投げるのでした。
呆気に取られるルゥとスタグネイト。
ウィルはルゥにブラッドから教えてもらった「鍛えられた筋力があれば、大抵のことは解決する」を地で見せながら教え、巨人に正気に戻るように魔法を掛けるのでした。
ヴァラキアカの唸だけで気が狂う様に、スタグネイトはこう言います。
この辺りで英雄はウィルしか居ない。
竜が目覚めればウィルが相手をするしかないが、今のウィルでは勝つことは叶わない。
だから、いずれ竜をも倒せる様になってから挑めばよい。
君が生ければ、より多くの命が救われる。と。
第39章 出立
ヴァラキアカを討つ事を決めたウィル。
討伐の準備の最中、旅に出ていたビィが帰って来ました。
討ちに行くんでしょ!開口一番の問いに答えるウィル。
じゃぁ、約束通りあたしが歌にしていいよね。
新たな竜殺しの歌を作れるなんて吟遊詩人の夢よ!
でも、悲しい結末は嫌よ。悲劇落ちは受けないんだから。
というビィに、少なからず心が休まるウィルです。
そこへ息を切らしながら遅れてトニオがやって来ます。
坂の途中から急に走り出すんですから・・。
必要と思われる物資を一通り確保しておきました。と、あまりにも早い対応に、自分が行くと決め打ちして準備しました?と聞くウィル。
それでも間に合わないかと思っていました。と答えるトニオでした。
竜を討ちに行く。普通に考えればとても無謀な事である事は二人も十分に分かっているのでしょう。
そしてそれをしようとしているウィルに、二人はウィルの覚悟をみて答えているようでした。
他に何か必要な物があれば言ってください。という二人に、ウィルは一つずつお願いをするのでした。
最果てのパラディン 8巻の感想
アンデッドの目撃情報は、実はスタグネイトがウィルを呼ぶ為に仕掛けたものでした。
スタグネイトはアンデッドを作ることで悪神とされていますが、純粋に人間を愛していることは本当のようです。
非業の死を遂げた人間の魂を不浄に思い、アンデッドにすることで生かそうとする神としての優しさなのでしょう。
そのスタグネイトがウィルに無駄死にを避けるように忠告をするためだけに現れました。
かつて神々とともに戦ったヴァラキアカは俗物だと言い、その俗物に英雄として認めるウィルをむざむざ殺されたりするのが気に食わないらしいのです。
また、ハイキングとデーモンの大乱の時、少なからずドワーフの王の剣によって傷つけられた事をルゥに語り、ルゥもドワーフの誇りを取り戻す話を聞けたことで、更に気合が入ったことと思います。
ドワーフの最大の敵であるヴァラキアカが生きて居たというだけで復讐に命を掛けようとするドワーフたちに、ドワーフとしての誇りを忘れてはいけない。と喝を入れられるまでになっています。
スタグネイトに自分の死に際を見せられ、気の迷いに答えてはくれない灯の神様とで、随分と気落ちし考え込むウィル。
ルゥに勇気づけられ、神様の前で自らが誓いを立てた事を思い出し、邪竜ヴァラキアカを討つと決めるのでした。
準備を整え鉄錆山脈へと向かったウィルたち、果たしてヴァラキアカを討つことは出来るのでしょうか。
次巻が楽しみですね・・。
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