最果てのパラディン 5巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
ホワイトセールズに到着した早々、都を襲ってきたワイバーンと対峙したウィルとメネル。
捕縛して仕留めようとした時、わずかなミスで仕留め損ねます。
しかし、ブラッドに鍛え抜かれた肉体でもって、ウィルは力ずくでワイバーンを捻り投げ飛ばします。
すると・・。
最果てのパラディン 5巻 には第21章から第26章までが収録されています。
最果てのパラディン 5巻のネタバレ、あらすじ
第21章 謁見
街を襲って来たワイバーンの首を掴み、捻り投げ飛ばして倒したウィル。
人がワイバーンを投げ飛ばすなど通常ではありえない状況に、ウィルは好奇の目にさらされるのではないかと思います。
しかし、機転を利かせてくれたトニーとビィによって、その場は無事に切り抜けます。
ワイバーンによって被害にあった人達など、後片づけをしていると、ホワイトセールズの領主からの使者が現れ王弟殿下がお会いしたい。と伝えに来ます。
領主の館に向かったウィルとメネルは、そこでファータイル王国の王弟エセルバルト・レックス・サウスマークと対面するのでした。
エセルバルトは領主としてウィルに礼を述べるとともに、褒賞を受け取ってもらいたいと、ウィルに何か望みはないか。と尋ねます。
ウィルは叶うはずもない事を承知の上で、ビーストウッズのデーモンを狩りだせないか。と聞きます。
当然、統治下でありながらも、魔獣やデーモンがいるビーストウッズには簡単には兵を出せず、全てを庇護することは出来ていない。と答えられるのでした。
すると、ウィルは、ワイバーンを倒した英雄と知れてしまった今となっては、とても難しいことを承知の上で、自分にそれを行う許可を欲しい。と願うのでした。
第22章 祝福
緊迫した状況の中、ウィルの真っすぐな思いを聞いたエセルバルトは緊張を解いたように一笑しました。
すると何やら外の方が騒がしく、その騒がしいのが近づいて来ます。
「この阿保どもが」と入ってくるなりウィルたちを怒鳴りつけたのは神殿長でした。
神殿長とエセルバルトとでひと悶着あった後、とりあえず話を持って帰り検討する。と、ウィルたちを連れて部屋を出るのでした。
廊下では頭ごなしに怒鳴る神殿長にメネルが突っかかり、にぎやかになっています。
父が騒がしくてすまない。という人が居たのでウィルが話を聞くと、バグリー神殿長は首都で大きな孤児院を併設した神殿の運営をしていて、孤児院を出た後、首都で職に就くものの他に、神殿長に付いてこの大陸に来た者もいるとの事でした。
その話を聞いたウィルは、やはり神殿長はとても尊大な方なのだろうと思い、先ほどのエセルバルドとの間に入ってくれた事に感謝を伝えるのでした。
バグリー神殿長は、エセルバルト殿下が提案した聖騎士(パラディン)について検討するので、夕の祈りの後に礼拝堂に残れ。とウィルに言います.
ウィルは「夕の祈り」の事を知らず、それについて聞き直すと神殿長に怒鳴られるのでした。
第23章 一党(パーティ)
聖騎士(パラディン)となったウィルは、神殿長に数人の神官を供に附けてもらい、デーモン退治の冒険者を集い、トニオに物流の役をお願いしてビーストウッズの村々を廻っていきます。
村に寄り施療や祭礼を行ったり、宿営地として借りる対価に道具の提供などを行ったり、時には村同士の揉め事に手を貸したりし、デーモン退治を行いながら村々の活性化に尽力するのでした。
マリ―の言葉の通り、善い行いには結果も付いて来るという錯誤を起こさず、結果はしっかりとした目標と手段によるものだと気を引き締めます。
ガスの言葉にあった、カネを稼いで転がす能力は、魔法と同じくらい大切なんだという事を、活気づいた村を見ては思うのでした。
ある日、西の森に探索に出ていたパーティーが予定を過ぎても帰って来ない。と冒険者の筆頭であるレイストフが伝えに来ます。
ウィルは自分とメネル、レイストフと森に長けたパーティーを二つ組み上げ探索に行くことにするのでした。
第24章 独り
罠にはまってしまったウィル達。四方を魔獣に囲まれてしまいましたが、陣形を整え戦います。
すると後方に大きな影とともに、とても大きな合成魔獣(キマイラ)が襲ってきました。
目の前に現れたキマイラに魔法で防御をするメネルでしたが、キマイラの圧倒的な力で払い飛ばされてしまい、立ち上がることも出来ませんでした。
そこに更に攻撃をしようとしている様を見たウィルは、メネルの所へと飛び出して行きますが、魔法の詠唱を魔獣に妨げられ、詠唱の途切れた魔法はウィル自身が受けてしまい倒れ込むのでした。
僕が倒さなければメネルが、皆んなが死んでしまう。
殆どヤケになった状態で、ウィルはブラッドから授かった魔剣を、ただひたすらに振り回すのでした。
第25章 友
メネルに酷い怪我をさせてしまったのは、後衛をメネルに託した自分が悪い。
皆んなの力を自分と同等だと思ってしまった自分が悪い。
皆んなとの力の差は、自分が常軌を逸し過ぎている。始めから独りで戦えば、誰も傷付くことなんて無かったのだと思ってしまったウィル。
メネルを治療すると独りで魔獣を倒しに出て行くのでした。
それに気付いたメネルはウィルの前に立ちはだかります。
力尽くで止めようとするメネルを鬱陶しく思ったウィルは、メネルの腕を折ってまで突き放そうとしますが、メネルは意地でも止めようとするのでした。
皆んなは自分より弱く、並んで戦うことが出来ないんだから、放っておいてくれ。と言うウィルにメネルは、放っておけるかっ!
もう一度やり直すチャンスを自分に与えてくれた友が、おかしくなってたら止めるだろ。
今に強くなってやるから、それまで待ってろ。と言うのでした。
第26章 戦
前回の待ち伏せと奇襲にあった魔獣とキマイラ(合成魔獣)を討伐するための準備をしっかりとしてきたウィルたちは、決戦とばかりに魔獣たちを倒していきます。
キマイラまでの道をレイストフや皆んなが、ウィルとメネルに作ります。
魔獣を倒しながら奥へと進むと、そこにはかつての神殿と思われる建物が現れます。
何かの気配を感じたウィルは空間にかけられた魔法を消去する言葉を発します。
すると、目の前に現れたのはキマイラでした。
ウィルはこのキマイラの行動から魔獣では叶わない知能の高さを感じ、もしかしてデーモン混じりではないかと推察します。
目的はハイキング?すると、キマイラは感心したように、ハイキングの封印を知っているとは、何処かの神の使いか?と話すのでした。
ウィルはその答えから、デーモン達がビーストウッズで、これ以上の人間の行動範囲を広めないように行動している事を考察するのでした。
最果てのパラディン 5巻の感想
ワイバーンを筋力だけで倒してしまったウィル。
そんな勇者が兵を率いてデーモン討伐をしたいとなると、エセルバルトは穏やかではないでしょう。
もしも、その一団がホワイトセールズの支配権を狙って襲ってきたのなら。実行権力を握っている者としては、その、もしもが起こらない様に早めに芽を摘んでしまった方がいいに決まっています。
王弟エセルバルトは本気で思ったに違いないでしょう。
また、進言したウィルも、それを覚悟で申し出たに違いありません。
しかし、ウィルの真っすぐな思いが伝わり、聖騎士(パラディン)として活動が許されました。
粛々と村々を廻りデーモンや魔獣を討伐して安全域を広げて行くウィルたちでしたが、デーモンたちの魔の儀式によって生み出されたキマイラ(合成獣)によって、メネルが瀕死の重傷を負いました。
それを全ては自分のせいだと思い込み、一人でキマイラを倒しに行こうとしますが、メネルの熱い思いによって我に返り、みんなで一丸となって討伐することになります。
元々は浅い関係を築こうとしていたメネルでしたが、ウィルの真っすぐな姿勢に影響を受けて、他人の事(この場合はウィルですが)を思いやる事が出来る様になったのではないでしょうか。
斯くしてキマイラと対峙したウィルとメネル。
今度は二人で息を合わせて討伐を行います。果たして、無事倒すことが出来るのでしょうか。
次巻でのお楽しみです。
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