魔法使いの嫁 3巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
最後のおつかいにと教会を訪れたチセとエリアス。
そこに師匠レンフレッドの為に黒妖犬を取りに来たアリスが現れますが、エリアスにレンフレッドを襲った相手の対応を頼みます。
すると、その者が現れアリスを庇ったチセが負傷してしまうのでした。
魔法使いの嫁 3巻には第11篇から第15編が収録されています。
魔法使いの嫁 3巻のネタバレ、あらすじ
第11篇 Seeing is believing.
チセを傷つけられて怒りをあらわにしたエリアスは、人ならざるものへと姿形を変えてチセを傷つけた者へ攻撃しようとします。
一方、チセは気を失い黒妖犬の意識の中へと入って行ったようで、黒妖犬のイザベルへの想いと亡くなった時の記憶を辿りやがて目を覚ますのでした。
エリアスがチセを傷つけた者のキメラを潰し、その者を「カルタフィルス」と呼ぶと、その者はそう呼ばれる事が気に食わない様で、エリアスに攻撃しようとします。
しかし、そこに目を覚ましたチセがエリアスを止めに入ります。
それと同時にレンフレッドが現れ、カルタフィルスの動きを止めるのでした。
大怪我を負いながらもチセの無事が分かった事で、エリアスも落ち着き元の姿に戻るのでしたが、動きを止められたはずのカルタフィルスが再び動き出し、新たなキメラを出現させてきます。
そのキメラの姿を見た時、今度はチセの怒りが込み上げてくるようでした。
第12篇 Let sleeping dogs lie.
チセが魔法の理を犯しカルタフィルスに怒りをぶつけようとした時、青い炎の妖精によって別の場所へと飛ばされたようです。
カルタフィルスから距離を取った事で、チセが魔法の発動を止める事が出来、エリアスは青い炎の妖精に礼を言うのでした。
ウルタールのマシューとミナの中でカルタフィルスを見たチセは、あれは何者なのかと尋ねると、カルタフィルスは遠い昔に死ねない呪いをかけられ、自分の興味だけで動く化け物だとレンフレッドは語るのでした。
青い炎の妖精によって自分は何者であるか悟った黒妖犬は、自らチセの使い魔になることを選んだようでした。
使い魔になるということは感覚や感情だけでなく時間さえも共有されるという事に、チセは自分の時間が短いかもしれないと躊躇します。
しかし、そこにカルタフィルスが現れ黒妖犬を自らの物にしようとします。
カルタフィルスに取られてしまうより、チセの傍に居たいと願う黒妖犬と、チセは使い魔としての契りを結ぶのでした。
第13篇 None so deaf as those who will not hear.
教会から帰ってきてからエリアスは部屋に閉じこもり、もう3日も出て来ないようです。
心配なチセやシルキーが様子を覗うようですが、エリアスは気にしないでくれと言うばかりでした。
気晴らしでもさせたいのか、シルキーはチセにお小遣いを渡して家を放りだしたようです。
丁度そこへ、チセの様子を覗いにアンジェリカが訪れ一緒に買い物に。
渡した指輪の調子を見つつ、チセの最近の調子を聞きますが、本音を使い魔であるルツに言われ焦るチセでした。
遠慮ばかりして、何でも一人でやろうとしないようにとアンジェリカに注意されたチセ。
話の流れで学校に通うなどしたらどうかと問われたチセ。
今の生活が良く、エリアスたちの家に置いてもらえるだけで充分だと答えますが、アンジェリカに言われた言葉に動揺し、衝動が抑えられなく壁を殴ってしましました。
全ての感覚を共有する使い魔としてのルツも、チセの背負っている過去を心配し、早く解放されることを願うのでした。
第14篇 Little pitchers have long ears.
チセが目覚めると、夜には戻ると書置きを残しエリアスは居なくなっていました。
心配になったチセはルツと一緒に探しに出かけるようです。
ルツはエリアスを探しているチセの様子を見て、チセはエリアスの事を愛しているのだな、居ないことを恐れもしているが、それよりも心配をしていると。
しかし、チセは素直にそう想えないようでルツに強情だと言われてしまい・・。
エリアスを探している途中、バラがとても綺麗な庭を持つ家の前に差し掛かると、そこの主人に声を掛けられます。
その主人にはリャナン・シーという妖精が付いているようでした。
リャナン・シーは本来、付いた男の血を吸う代わりに男に才能を与える妖精らしいのですが、この主人とはどうも違う関係のようでした。
引き止められたチセの代わりにエリアスを探していたルツは、エリアスを見つけたことをチセに告げます。
この時、チセはエリアスに初めて自分の想いをぶつけるのでした。
第15篇 We live and learn.
リンデルの使い魔がやって来て、リンデルからの言伝をチセとエリアスに話します。
どうもチセが魔法を使うのが不得手との噂を耳にし、早く杖を作るのでドラゴンの国へ来るようにとの事です。
しかも、チセ一人で。何か思惑があるようで、渋々エリアスも同意します。
ドラゴンの背に乗り向かっている途中で、ソリに乗ったリンデルと合流します。
道すがら、ドラゴンの国の成り立ちを話してくれるリンデル。
何百年前に最初の管理者が世界に散るわずかなドラゴンをここに移し、リンデルは元々遊牧の民であったと。
夕食を取りながら、チセはリンデルがいつから生きているのか。魔法使いはみんな長生きなのかと質問をしました。
リンデルはエリアスが何もチセに話していない事、それを良しとしているチセを諭し、寝物語にと魔法使いの事やリンデルの過去、そしてエリアスの過去を話始めるのでした。
魔法使いの嫁 3巻の感想
この巻では、チセとエリアスの感情が徐々に出てくる様です。
お互いをどう想っているのか、当人達は自分自身でも分からないでいる様な感じが受けて取れます。
チセを傷つけられ人ならざるものへと変化してしまったエリアス。
アンジェリカに自身でも分かっていながら、そこから動こうとしない自分に苛立つチセ。
エリアスが部屋から出て来なかったり、ふらっと家を出て行った時に心配して探しに出かけるなど。
エリアスが普段の姿をなかなか維持出来ないところも、実は感情の乱れが原因ではないかと思います。
リンデルに呼ばれチセが一人(ルツも居ますが)で出掛ける時などは、エリアス自身も初めて出てきた感情に訳が分からないで見送った様な感じがします。
そして、チセの居ない家の中が妙に寒く感じるのも、寂しいという感情が分からないからではないかと思います。
さて、チセとエリアスの今後の展開は如何に?次巻が楽しみですね。
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