「ミスミソウ」3巻のネタバレとあらすじ、感想を紹介します。
日頃からクラスメイトに酷いいじめを受け、起きてはならないある事件が発生してしまい復讐を決意した主人公の野崎春花。
彼女が起こした行動により、クラスメイトは一人、また一人と突然姿を消してしまう。
そんな中、春花が唯一心を開いていたクラスメイトの相場晄には衝撃的な事実が隠されていた。
ミスミソウ 3巻のネタバレ、あらすじ
第15話
相場晄は幼い頃、父親と母親の3人家族で暮らしていました。
しかし普通の家庭とはだいぶズレた家庭であり、父親は少しでも気に食わない事があると母親に対し殴る蹴るなどの暴力をふるっていました。
それをいつも止める事無くジッと見ていた相場晄に対し、父親は心配しなくて大丈夫だからと言い聞かせていました。
相場晄に対して母親は冷たい言葉しか掛けずに愛情などは一切与えようとしなかったのですが、その状況に耐えれずに父親を攻撃してしまいます。
しかしその後の母親の態度は変わらずだった為、父親と同じ事を母親にしてしまいます。
そんな事をふと思い出した相場晄は現在母方の祖母と暮らしているのですが、そこには恐ろしい写真が一枚転がっていました・・。
第16話
小黒妙子の家では事件の後に部屋に閉じこもってしまった妙子。
事情を知らない母親が心配しましすが、妙子は母親には何も話しません。
妙子は事件が起きる前の事を思い出します。
そこにはクラスメイトが事前に事件を起こす計画を念入りに話し合っているのですが、主犯であった妙子は「くだらない」と言い、その場の話し合いに参加せずに先に帰宅するのでした。
その事を思い出していた妙子は突然大雪の中外へと飛び出します。
そして偶然買い物に行こうとした春花と再会してしまいます。
二人は今までまともに会話をしたことがありませんが、ゆっくりと妙子が春花にいじめの件や今の状況について質問していきます。
そして、春花にこれまで起こした数々の出来事を謝ろうとするのでした。
第17話
春花に謝罪をして帰ろうとした妙子でしたが、流美に狙われていた為に修羅場が起きてしまいます。
妙子が春花をいじめていた本当の理由が流美には分かってしまいます。
更に自分がこれまで慕っていた妙子が事件後に私は関係ないという態度をとっていた為に、流美は妙子に対して怒りを感じてしまいます。
そして妙子は流美の事をいつも邪魔者扱いしていた為に、あんたさえいなければこんな事にはならなかった、と強く思い、二人の激しい戦いが繰り広げられます。
その一方で春花の宛てに一本の電話が入ります。相手は相場晄でした。
春花は卒業したら東京へと戻るという情報を春花の祖父から聞いていた為に、自分も東京へ行くから二人で暮らそうと言う話しでした。
しかし春花は祖父と妹と3人で暮らすからと説明をした所、相場晄の態度が変わってしまい・・。
第18話
教師である南京子は、行方不明になった生徒の親から電話が殺到していました。
子供が帰って来ないと言う保護者に対し、「私はなにも知らない」と一点張りの京子でしたが、ついに吉絵の両親が京子の自宅まで押し寄せます。
しかし京子は電話での対応ですらウンザリしていた為、保護者に向かってありえない失言を吐いてしまいます。
そんな中、流美は妙子との激しい戦いが終わり自宅へと帰るのですが、流美の姿を見て母親は心配をします。
しかし流美はこれまで母親に対して取っていた態度とは一変して、暴力的な態度をしてしまうのでした。
そして春子は自宅で祖父と食事の準備をしていたのですが、自分が犯した罪に対して後悔をしてしまいます。
第19話
警察署で事情聴取をされていた南京子は、その帰りに行方不明になったクラスメイトの保護者に待ち伏せされます。
そこで保護者からは「あんたが殺した」などと勝手に決めつけられてしまい、暴言を吐かれます。
そんな時、一人の保護者から京子の学生時代のいじめの事について暴露されてしまい、最終的に保護者全員がお前がやったと責められます。
その光景が過去に体験したいじめと似ている事に気付いた京子は、次第に冷静さを失ってしまうのでした。
場面は変わり、流美は春花の妹である祥子が入院先の病院へと足を運びます。
しかし春花に見つかってしまい、何をしているのかと聞いた所刃物を持っている事に気がついてしまい・・。
第20話
妹の祥子の状態が急に悪化してしまい、春花は心配で病院にいました。
するとそこへ祖父から春花の居場所を聞いてやって来た相場晄が「妹がいなくても俺がいる」と春花へ言うのですが、それに対し春花は悪意を込めた目で見返すのでした。
その時、春花の祖父が救急車で運ばれたとの情報が入り、慌てて見に行くとそこには変わり果てた祖父の姿が・・。
春花は次第に相場晄に対し不信感を抱くようになり、問い詰めてみるとそこには一枚の写真が。
それを見た途端、春花は衝撃を受けてしまいます。
ミスミソウ 3巻のまとめ
1巻目から印象がとても強かった「ミスミソウ」ですが、こちらのお話で完結となっております。
3巻目では、行方不明となっているクラスメイト以外の人物の心境が深く描かれているので私的には一番オススメの巻になっております。
3巻を読む前はいじめの主犯であった妙子は相場晄の事を密かに好意を抱いていて、その中で春花と相場晄の仲の良さを見て嫉妬してしまい、いじめ出したのかななんて思ったりもしていました。
しかし読んでいくにつれて、そんなありきたりの展開では無く衝撃的な真実が隠されていたので面白かったです。
流美に関しては、事件が発生する前の彼女はクラスメイトの中で一番現実味のある女の子だったと思います。
結局は一人になりたくない、そして自分はいじめられる事もなく上手く友達付き合いをやっていきたいと言う思いが感じられて、学生時代の女子あるあるのような性格の持ち主だなと感じました。
しかしその思いが裏目に出てしまい、気持ちが爆発した時は狂気に満ちてしまっていたので、そうした面を巧みに表現されているこの漫画に素晴らしさを感じました。
担任の京子もこの巻で感情が爆発してしまいます。
過去のトラウマから逃れられない彼女は、もう一度学校に行き克服したくて教師になったんじゃないかなと思いました。
その思いから、学生の頃は友達が居なかった為に教師と生徒の間があだ名で呼び合ったりするシーンに繋がるのかなと、私的にそう感じました。
実際に読まれてみるとそれぞれ捉え方はあると思うのですが、単なる復讐劇では無いのでその部分も考えながら読まれてみる事をオススメします。