地獄楽 12巻のネタバレ、あらすじと感想を紹介します。
盤古とヂュジンの暴走のお陰でタオが乱れてしまった中、十禾が皆をまとめ盤古を倒すための作戦が開始されます。
疲弊した身体を無理やり動かす中、画眉丸の元にはシジャが現れます。
そして画眉丸に攻撃を仕掛けますが…。
地獄楽 12巻 には第107話から第116話までが収録されています。
地獄楽 12巻のネタバレ、あらすじ
第107話 懐かしいな
普通とは何なのか。
画眉丸の妻・結は、栗を剥くために水に漬けて、ふやかした皮を剥くこと。
出来た栗ご飯を甘くて美味しいと口に出して言いながら食べること。
画眉丸は全てが無駄だと始めは思った。
いったい結は何と戦っているのだろうと…。
ある時、驚きと満面の笑みで、栗ご飯を甘くて美味しいと結は言った。
その顔を羨ましく思った。
自分が普通に生きるとは、島での出来事より余程険しい道だと思う。
シジャにそう話しながら戦う画眉丸。
シジャの攻撃は画眉丸には届きません。
それならばと、画眉丸に教わった全てを込めて攻撃をしたシジャの手が、画眉丸の心臓を捉えます。
普通の身体なら死んでいたかもしれないほどの見事な攻撃。
画眉丸はそう言いながら、シジャを掴み最大火力の忍法火法師を仕掛けるのでした。
第108話 来たっぽいね
里の皆が画眉丸に憧れを抱く中で、シジャだけは皆とは違うと思っていました。
死ぬということに鼓動が高鳴るが、それが違うということか…。
画眉丸が長の娘と結婚した時、長の娘が羨ましいとシジャは思っていたのです。
しかし、それは既に終わったことだと分かっていました。
そして、かつての画眉丸も、もう戻っては来ないことも。
シジャは最後に画眉丸のために置き土産を残していきました。
結は生きていることを。
画眉丸は佐切を背負い丹田へと向います。
同じ時、皆がそれぞれの丹田を法螺貝の合図に合わせて破壊します。
すると、その時が来たみたいだと、十禾は起き上がり盤古へと向かうのでした。
第109話 ま、いいか
盤古のおぞましい見た目に文句を言いながら、着ているものを脱ぎ始めた十禾。
さすがに竹光の刀ではこんな化け物は切れないと、剣龍に刀を貸してもらいます。
こんな物をどうやって斬るのかという剣龍の問いに、揃ったらと十禾は答えます。
盤古の触手の動きを見ながら、斬るに相応しい全てが揃うのを探す十禾。
一度、島を出る時に海にいた巨大な化け物を斬った時と同じように。
そして、全てが揃いました。
十禾の一閃が盤古を斬り倒します。
露わになった丹田を、それを切ることでどんな影響が出るのか、との想いが頭をよぎります。
しかし十禾は、ま、いいかと言い、あっさりと斬り刻んだのでした。
第110話 おにいさんはちゃんとできました
十禾は間違いなく盤古の丹田を破壊しました。
しかし、朝日を浴びた盤古は再生を始めます。
もう一度、全ての丹田を同時に破壊するしかないのかと途方に暮れた時…。
破壊した丹田の跡から触手が伸びてきたために盤古の再生は阻まれ、そのまま崩壊しました。
それは、弔兵衛が自分にしか出来ないと最後の力を振り絞り、自分の触手を盤古の中へと伸ばした結果でした。
弔兵衛は泣き叫ぶ桐馬と崩れていく自分の姿を見ながら、自分は兄としての努めを果たしたと満足します。
その頃、メイのところに、壺を抱えた桂花が現れるのでした。
第111話 もう止められない
ヂュジンは褒められたかったのかもしれないが、結果として島の全てのタオが消滅してしまった。
そう淡々と話す桂花の様子に、仲間の死に対して随分と冷静だと杠が言うと、死はタオの有り様が変わるだけで、壺に入っている胚珠を使えば、時間は掛かるが再生すると桂花は答えます。
それよりもリエンが行っている事を心配した方がいいと言った桂花。
その頃、水門では出港間際のリエンが乗った船に、殊現が乗り込んだところでした。
リエンがタオを操り殊現を攻撃しようとするも躱(かわ)され、逆に斬り込まれてしまいますが、相克の相手では効き様もなく、タオで殊現の胸に穴を開けようとします。
しかし、懐に仕舞っていた典座の額宛がそれを防ぐのでした。
第112話 リエンの本当の目的
リエンの本当の目的とは何かというメイの問に、タオの幻術を見せ始めた桂花。
リエンの研究室で見たのは魂の復元のための研究資料であり、奥の隠し部屋にはリエンの本当の目的、と言ったところで轟音とともに幻術が消えてしまいます。
轟音はリエンが邪魔者を退け、樹化した宗師を積んで船を出港させたのだろうと桂花が言います。
リエンの本当の目的は、樹化して死んだ宗師の復活。魂を復活させるために、本土の人間を全て丹の材料とすること。
すると、ではあの部屋で見た樹化した人は誰なのかとメイが聞きます。
桂花は、あれが本当のリエンであり、自分たちが見てきたのはタオで作られた人形だと答えるのでした。
第113話 私が道を作ります
リエンを行かせたいとも止めたいとも思い、どうしたらいいかと桂花はメイに聞きます。
時間が無いと杠はメイを連れて水門へと向かおうとすると、桂花は最後にと、杠にリエンの部屋にあった易の結果を教えます。
合流した画眉丸たちは時間が無いからと、弔兵衛たちを待たずに水門へと降りて行きます。
追い掛けるための船を探そうとした時、目に入った光景は瓦礫で埋め尽くされた港でした。
諦めようとする十禾に対し、画眉丸は独りでも瓦礫を退かして船を出そうとします。
それを見ていたメイは、回復出来ない身体と引換に鬼尸解し、道を作ると言うのでした。
第114話 ありがとう二人とも
鬼尸解したメイが水門に埋まっていた瓦礫を吹き飛ばします。
メイは島に来た時から疑問を持つなと言われ、可怪しいと思うことを提言しても何も変わらず、無力で何も出来ないと自分に言い聞かせてきた事に、うんざりしたのだと。
鬼尸解したメイに向かい、普通に暮らしたかったのではないのかと画眉丸が問います。
すると鬼尸解を解いたメイが佐切と画眉丸に抱き付き、ありがとうと言うと鬼尸解の姿に戻っていました。
画眉丸と佐切が見たのは幻覚だったようです。
メイは瓦礫とともに画眉丸たちが乗った船を海へと出します。
メイは胸の中で今までのことを謝り続けるのでした。
第115話 侍の何がわかる
邪魔者は排除し、やっと目的を成し遂げることが出来ると浮かれるリエンでしたが、タオが鈍り始めていることに焦りを感じていました。
船の上ではリエンに倒された殊現の様を剣龍が見下ろしていました。
すると殊現は意識を取り戻し起き上がります。
刀を振り下ろす剣龍に応戦しながらも倒れてしまう殊現。
大馬鹿の侍の建前が付知を殺したのだと憐れむと、殊現は付知との思い出を浮かばせながら、残った左手で刀を使いこなそうと素振りをします。
すると、次第に左手を利き手の様に扱うことができるのでした。
そして、侍の責務のために情など捨てたのだと涙を流しながら叫びます。
その時、殊現の中で何かが起こるのでした。
第116話 覚悟しとけ
何かがはち切れた様な感覚が起きた殊現。
水門へと向かっている時、毒見と称して仙薬を口に入れるのです。
まるでリエンに倒される前に戻ったかの動きに翻弄される剣龍でしたが、ふと刀を下げその場に座ります。
殊現を見て斬り掛かってしまったが、戦うためにここに来たわけではない事を思い出したと剣龍は言うのでした。
本来の目的は、この船の足止めだと剣龍の名の由来でもある船底の縦通材(竜骨)を両断するつもりで刀を振り下ろします。
船の破壊に気付いたリエンが現れましたが、役目は果たしたと言い船を降りようとする剣龍。
剣龍は俺よりも強い奴が来ると言うと、そこに画眉丸が現れるのでした。
地獄楽 12巻の感想
画眉丸を心底慕うシジャは、里に居た頃の画眉丸に戻って欲しいと、自分の持つ全ての技で画眉丸と戦います。
しかし、以前の画眉丸に戻って欲しいからと口に出した、結婚したり夫婦であったりするのは全て幻だという言葉に、画眉丸の中では陰と陽の気持ちの循環が起き、タオが回復しました。
そして、タオが回復した画眉丸はシジャを退けるのでした。
画眉丸にとっては、結と生きて会うことが全ての目的なので、それを否定されたりすると気持ちの起伏が起きるのでしょう。
最期は必ず結の元へ帰るという気持ちが強く勝ち、タオが回復したのだと思います。
画眉丸はシジャを倒し丹田を破壊したことで、盤古の複数ある丹田を同時に破壊することが叶い、それを感じ取った十禾は盤古の大元の丹田を破壊しました。
盤古を倒すタイミングにつて剣龍に話をしていますが、十禾の特殊能力とでも言いますか、全ての動きを感じるだとか、整うだとかというのは、何となく羨ましいと思えてきました。
何かの行いの方向や手段が全て見えたら、気苦労など無いに等しいのでしょう。
盤古を破壊し、リエンを追いかけようとした時、水門は荒らされていて船が出せる状態ではありませんでした。
それでも意地でもなんでも船を出そうとする画眉丸と佐切の姿を見たメイは、タオを回復させることが出来ないと分かった上で鬼尸解して道を開きます。
画眉丸と佐切の事が好きだったからこそ、二人のためにと行ったのでしょう。
お陰で船を出すことが叶い、リエンのところに辿り着きました…。
次巻、最終対決へと続きます。
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